『てんやわんや』@ラピュタ阿佐ヶ谷(19/09/29(sun)鑑賞)
本日の映画『てんやわんや』@ラピュタ阿佐ヶ谷に劇場入りしました。1950年公開。戦後大衆小説のヒットメイカー獅子文六原作、佐野周二&淡島千景主演。四国に左遷された気弱なサラリーマンが、四国独立運動に捲き込まれるお話。……四国独立運動?(^^;; ちなみに淡島千景はこれがデビュー作。#fr19_n pic.twitter.com/nNpou46k4b
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) September 29, 2019
『てんやわんや』観終わりました。病気療養の休職明けに、退職して北海道の実家帰らせてくださいと社長(志村喬)に申し出たら、「この極秘資料を持ってワシの実家の伊代宇和島で潜伏しろ」と上手いこと丸め込まれ(爆、現地着いたら地元の謎習俗だの四国独立を目指す政治運動に振り廻されるお話。#fr19_n
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『てんやわんや』:作中で描かれた習俗が21世紀の今でもあるのかどうかは不明だけど、都会人の理解を軽やかに無視するものばかりで、軽い異世界転生感がある(爆 田舎こえー。とはいえ、そこで出会ったきれいなお姉さんに惚れて、順応しかける主人公w 愛の力こえー(^^;; #fr19_n
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『てんやわんや』:一方、「アタシと結婚して、その極秘文書使って会社乗っ取ろう!」とアグレッシブに迫る社長の秘書だか愛人だか謎のヒロインが淡島千景。社長ともども東京から追っかけてきて、地元の有力者の間で謎の策動をする社長の横で、地元の若者相手にソシアル・ダンスを教えたり。#fr19_n
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『てんやわんや』:四国独立運動というのも、町内会の青年団有志が始めた程度の話で、小学校の体育館を使った旗揚げ演説会(わきで生徒がピンポンしてるw)は、学校横の川で馬が泳いでることで聴衆の意識が全部そっちに持ってかれて流れ(対立組織の妨害工作が疑われるw)るとか、そういう運動(爆 #fr19_n
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『てんやわんや』:1950年代初頭の伊代宇和島の異世界性はともかく(^^;;、裏で何が起きてたのか最後まで謎のまま終わるんですが(多分、社長におちょくられた(爆)、結局、田舎の謎論理だの、圧(お)しの強いキャラたちに振り廻されっぱなしではダメだという教訓を得て、主人公は東京へ帰る、と。#fr19_n
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『てんやわんや』:都会から見た、地方社会のわい雑さや混沌からくるパワーへの憧れをベースにしたコメディではあるけど、『大番』シリーズと続けて観ると、獅子文六の故郷・伊代宇和島が舞台だったり、ヒロインを理想の聖女と身近で俗で親しい女性のふたりに分けたり、共通する要素は多め。#fr19_n
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『てんやわんや』:作家・獅子文六のベーシックな物語構造に近いのかな。大衆作家であるだけに、ここからテーマや時代の空気を受けて変わってゆくのでしょう。この特集上映のシリーズを通じて、そういった部分も見ていきましょう。#fr19_n
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■監督フィルモグラフィ:渋谷実(1907年~1980年)
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『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』@新宿ピカデリー(19/09/29(sun)鑑賞)
※上記のリンクは短縮版。
本日の映画2本目『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』@新宿ピカデリーに劇場入りしました。1968年公開。マカロニ・ウエスタンの巨匠セルジオ・レオーネが荒々しい大西部を丸ごと描く勢いで語る女主人公の暴力叙事詩。米国では受け入れられなかったそうだけど、そりゃな(^^;; #fr19_n
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『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』観終わりました。これは「今でも通用する半世紀前の作品」じゃなくて「半世紀早かった」方だなあ。いや、やってることはマカロニ・ウエスタンのスタイルや美学を忠実に磨き抜いてるだけなんだけど、それで歴史や文学の領域に踏込むという。#fr19_n
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『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』:冒頭、いかにも訳あり男3人が寂れた駅を占拠して、ひたすら無言で何かを待つ。そこから始まって、「事」が起きるまでの「予兆」と、起きてからの「余韻」にたっぷりと尺をかけて緊張を極限まで高めるスタイルを全編徹底しているのね。#fr19_n
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『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』:音響効果もフルに作り込んで、物語上で発生している暴力描写で、音だけで観客に想像だけさせて「絵」がないシーンが結構あるんじゃないかな。その意味でJホラーとも通じる…というかこっちが先だけど。本来低予算映画の手法ですけどね。#fr19_n
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『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』:まあだからと言って、大作映画に使ってはいけない道理はないのだけど、ここまで徹底して駆使してくるのは予想できなかった(^^;; ストーリーを追うだけなら、この辺ばっさりカットできるんだろうけど、それをやったら全然別の映画になる。#fr19_n
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『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』:物語の構造としては、冒頭から既に示唆されているように、西部に鉄道と電信が到達し、産業構造…富の在り様が劇的に変わり、それが西部の無法者たちを誘き寄せ、惨劇が起こる。しかし無法者が無法者でいられる時代も終わろうとしている。#fr19_n
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『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』:そんな時代に、都会(ニューオリンズ)から荒野に住む一家にお嫁入りするために鉄道でやってきたヒロインが、婚家に着いてみれば、一家は幼子に至るまで斬殺されていて、嫁入り後の最初の仕事が家族の埋葬という地獄(-o-;; #fr19_n
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『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』:とは言うものの、別にヒロイン自身が銃を手に戦うわけではないのね(^^;; 可哀想ではあるけど殺された家族とは面識はないし、そもそも大金持ちだと聞かされきた婚家には、小銭もろくにない。二束三文の土地家屋しか残されていない。#fr19_n
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『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』:女一匹で見知らぬ大西部に放り出された身としては、サバイバルを優先せざるを得ない。その意味で、妙に生命の軽い西部の男たちをちょっと距離を於いて眺めてる外部の「他者」の目線代表で、主人公はどちらかというと謎のハモニカ男の方。#fr19_n
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『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』:チャールズ・ブロンソン演じるこの男は、ハーモニカを吹きながら出てくる。のっけからケレンが強い(^^;; この男、何やら誰かへの復讐を目的としているらしいのだが、神出鬼没で余計なことは喋らないので何を考えてるのかよく判らない。#fr19_n
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『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』:この男の持ち歩いてるハーモニカの意味が判るのは、ラストもラスト、これまた地獄のような由来だったというね(爆 人生至る所に地獄あり。その意味で、出てくる男どもの面構えが、どいつもこいつも辛酸を舐め切ったような良い面構えで。#fr19_n
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『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』:ちょっと皮肉な言い方をすれば、スタイリッシュでケレンが効きすぎてるので、公開時のハリウッドでは、この作品の文学性とか歴史性は受け入れられなかったのかもしれない。今だとそういう様式美を前面に押し出す文芸作品も多いのだけど。#fr19_n
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『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』:大西部の広大な空間と歴史の中で、価値観が揺らぐまさにその特異点的な舞台を見出して、「無法者たちの黄昏」を描く高度に知的な着眼点が、ジャンク映画と蔑まれたマカロニ・ウエスタンから出てきたとは、当時こそ受け入れ難かったろう。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月29日
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』:無法者たちの時代が終わる。それは暴力なき時代が来るのではなく、資本家の論理に無法者たちが組み込まれて使役される時代に移行することで、なればせめて無法者として死ね、と。ハモニカ男はそうやって、宿敵を無法者に引きずり下ろす。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月29日
『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト』:最後までマカロニ・ウエスタンの美学とスタイルとケレンを貫き通し、それ故に時代を超越してしまった稀有な作品です。私たちはやっとこの作品を理解できるところまで追いついた。是非、劇場でその事実を噛み締めて欲しい映画です。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月29日
■監督フィルモグラフィ:セルジオ・レオーネ(1929年~1989年)
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『見えない目撃者(2019)』@地元のシネコン(19/09/23(mon)鑑賞)
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Netflix | 見えない目撃者(2019)
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本日の映画1本目『見えない目撃者』@地元のシネコンに劇場入りしました。韓国映画『ブラインド(2011)』、その中国版リメイク『見えない目撃者(2015)』から、監督・脚本を日本側から出して、吉高里帆&高杉真宙主演でリメイクしたブラインド・ミステリー。中国版は観てますが、さて。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月22日
『見えない目撃者』観終わりました。韓国映画原作で、中国映画にもなってるけど、きっちり2019年の邦画ミステリーに落とし込むことに成功している映画。まあ、真犯人のタガの外れた凶暴さは韓国映画っぽかったので、うまい具合にハイブリッドできてるかと。ちなみラストは西部劇でした(^^) #fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月23日
『見えない目撃者』:警察学校を卒業するも、任官前に交通事故を起こし、弟と視力を喪ったヒロイン(吉岡里帆)。それから3年を経て、盲目の生活には慣れたものの、心の傷は癒えずにいた。そんなある日、目の前で交通事故の「音」を聴き、近づいた車輛の中から助けを求める若い女性の声を聴く。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月23日
『見えない目撃者』:だが、ヒロインの問いに応えず、車の持ち主は乱暴に車を発進して去ってしまう。そのことを警察に通報するも、対応した警察官は目の見えぬ「目撃者」の証言を扱いかね、あまり捜査に乗り気ではない。そこでヒロインは、その場にいたはずの証言者を探すよう提案する。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月23日
『見えない目撃者』:ヒロインが「聴いた」最初の衝突音の被害者……近くでキックボードをやっていた高校生(高杉真宙)で、後部車輛にいた女性の存在は見ておらず、車の持ち主から小金を握らされて黙っているように言われたという。ヒロインはその高校生と連れ去られた女性を探し始めるが……。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月23日
『見えない目撃者』:オリジナルの韓国版は観ていないんですが、中国版と比べると、ヒロインだけでなく周囲のキャラもより深く描写して人間性を深堀りしている印象。その分、作品のトーンが重くなってる感じもあるけど、松本清張ミステリーとか、邦画ミステリーの文脈に沿ってるというか(^^;; #fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月23日
『見えない目撃者』:その分、ヒロインの描写が(尺として)喰われているためか、中国版ではスマホやデジタル機器で視覚障碍者の生活がエンパワーメントされている描写が減ってます。というか、警察の過去の事件検索が紙資料ひっくり返してたり、デジタル描写が4年前の中国映画に負けてる(爆 #fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月23日
『見えない目撃者』:邦画の表現能力というより、生活実態として日本社会のデジタル化が遅れてるからなんだけど(^^;;、まあ、そこも含めて地道な捜査が中心で、ああ、日本の刑事ドラマだなあ、という安心感が。<ダメじゃん。いずれにせよ、各自の動機とかの掘り下げが一段深くなってますね。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月23日
『見えない目撃者』:2度も映画化されて、更に日本オリジナルで稿を深めたらしく、元々作品内に内在されていたと思しきテーマが全体に深掘りされ、そのテーマに沿って作中の諸要素が連結されている。例えば、被害者の娘たちが皆、家族にも見捨てられてて失踪しても誰にも気にしてもらえない。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月23日
『見えない目撃者』:そのことが、同じような境遇の目撃者の男の子が捜査に協力する動機となり、さらには彼女たちのその哀しい境遇こそが犯人像を指し示す。勿論、そこから先はネタバレなので触れませんけど(^^;;、中国版ではそこまできれいにネタが連結してなかったかな。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月23日
『見えない目撃者』:最近の邦画の文脈として重要な要素である若年層の貧困の問題もそこに入るわけで、ちゃんと「2019年の邦画」としてちゃんと整っている。警察描写がしっかりしているのも、配給の東映が刑事ドラマの老舗なのを意識してる面もあるのかな。製作はご存じROBOTですけど(^^;; #fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月23日
『見えない目撃者』:いやあ、これは「映画」が判ってる人の仕事ですよ。同時に、凄惨に損壊された被害者たちの遺体が発見されてから、更に言えば、真犯人の正体が割れ、剥き出しの暴力の行使を躊躇わずに暴走を始めてからは、その邦画のスケールから逸脱し始める。#fr19_
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月23日
『見えない目撃者』:お馴染みの邦画ミステリーと思って観ていた日本の観客は、ここから先は何がどうなるか読めずにはらはらすると思います。これは破たんというより、原作、もしくは韓国映画の暴力性への日本版製作陣の最大級のリスペクトですよ。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月23日
『見えない目撃者』:韓国映画を日本でリメイクする。本国でヒットした映画を、その国で受け入れやすくローカライズする、だけでなく、邦画の持ち味や武器を加えて強化(エンパワーメント)して打ち返す。それこそが最大級の原作へのリスペクトだ、という映画の粋(いき)を判っている仕事ですね。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月23日
『見えない目撃者』:ちなみに、中国版はレギュレーションの関係なのか、暴力描写がちょっと甘めなんですよね。今回、ハードというか猟奇的な描写がそのまんまずばりでどーんと出てくる(爆ので、そういうのが苦手な方はちょっと要注意です。この辺は韓国版に寄せたのか日本版で強化されたのか。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月23日
『見えない目撃者』:正直、元々、70年代くらいまでは、この辺のスケールのミステリーは邦画のお家芸だったんですが、今ではすっかり韓国映画の独壇場(スペインやベネズエラがすぐ後ろに迫ってきてるけど(^^;;)。独自企画だと、企画が通ったかどうか。通ってもこのスケールの予算が出たかなあ。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月23日
『見えない目撃者』:それでもこうしてリメイクする以上、きっちり邦画ミステリーの意地を見せて打ち返す。いや、いい仕事を魅せてもらいました。原作の韓国映画もちゃんと観させてもらいますよ。それに邦画ミステリーの韓国リメイク映画もあるので、そっちを追ってみるのもいいでしょうね。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月23日
『見えない目撃者』:ちなみに、2016年公開の中国版のレビューはこちら。#fr19_nhttps://t.co/IsvPqxEaOs
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月23日
『見えない目撃者』:ああ、なるほど。監督の森淳一は、橋本愛主演の『リトル・フォレスト』で韓国映画にリメイクされてるんで、これで韓国映画と相互リメイク関係が成立している初めて(?)の邦画監督ということに(^^;; #fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月23日
■監督フィルモグラフィ:森淳一(1967年~)
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『羅小黒戦記』@池袋HUMAXシネマズ(19/09/22(sun)鑑賞)
【本予告(90秒)】「羅小黒戦記(ロシャオヘイセンキ)ぼくが選ぶ未来」 日本語吹替版 11月7日(土)全国公開(花澤香菜、宮野真守、櫻井孝宏ほか出演)
电影「罗小黑战记」第三版预告,9月12日清新上映!向中国第一2D动画电影发起冲击!
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本日の映画2本目『羅小黒戦記』@池袋HUMAXシネマズに劇場入りしました。中国本土でもつい先日公開されたばかりの劇場最新作アニメ。なんかほぼ個人製作で、WEBで連作公開されてた小さな黒猫の妖怪の活躍を描いたシリーズだとかで、客層は中国語を話す家族連れも結構いる感じですが、さて。#fr19_n pic.twitter.com/n2WGJ78ji2
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月22日
『羅小黒戦記』観終わりました。洗練された可愛らしいキャラデザで、そっち方向のファンシーなお話かな……と思いきや、クライマックスでは大規模都市型超能力バトルとして『NARUTO』ばりの劇熱アクションに突入する仙術バトル・アニメ。あー、これは邦画アニメもうかうか出来ませんわ(^^;; #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月22日
『羅小黒戦記』:猫の妖精・小黒は、住んでいた森を人間の開発で追われ、たどり着いた都市で人間に追われていたところを、同じ妖精たちに救われ、彼らアジトである異界に招かれる。故郷の森を思わせる緑溢れる異界にすっかりくつろぎ、妖精たちにも心を開く小黒。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月22日
『羅小黒戦記』:だがそこを、執行人・無限と称する人間の仙術遣いが強襲する。金属を自在に操る無限の圧倒的な強さに、妖精たちは異界から離脱してゲートを封じるのがやっと。だが、ゲート内には小黒が取り残されてしまう。気絶した小黒を無限を捕らえ、異界から外へ出る旅に同行させる…。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月22日
『羅小黒戦記』:基本的に人間に棲み家を奪われて復讐と故郷奪還のルサンチマンで暴走するテロ集団の妖精たちと、人間との共棲を目指して密かに対テロ活動に従事する秘密結社「会館」があり、OVA版『ジャイアントロボ』みたいな超常バトルをしている、と。都市を呑み込む大怪球も出るぞ(^^) #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月22日
『羅小黒戦記』:では、最初に主人公を救った妖怪たちはさてどっち…的な辺りから始まって、途中で価値観の大どんでん返しもあり、しかし悪役の側にもそれを悪と切って捨てるには忍びない哀しみがあり、とよく練られてる。コレができるというのは、中国の市民社会も成熟してきてますね。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月22日
『羅小黒戦記』:『うしおととら』の「かまいたちの回」みたいな……で、今時の若い子に伝わるのか。こないだアニメもやったし、伝わるよね。いや、伝わって欲しい(^^;; ま、それはさておき。日本で水木しげるがブレイクした時期の日本人と、今の中国の都市生活者層の意識の近さとか考えたり。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月22日
『羅小黒戦記』:しかしクライマックス向けて、彼我双方、異能の能力者たちが続々と集まって都市のあちこちで激突を始める下りは、やはり燃える(^^) 『ジャイアントロボ』的というより、あの作品自体、監督の武侠小説への教養でできてるので、むしろ武侠ものの本場の面目躍如というべきか。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月22日
『羅小黒戦記』:なんかこう、「別のシリーズじゃ主役だが、今回劇場版スペシャルの大物ゲストとして出てやったぜ」的な風格で出てくるキャラとかいたりしてね(^^) もうそういう武侠小説というか、少年マンガ的なハッタリは大好きなので、いいぞ、もっとやれ、てな具合ですよw #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月22日
『羅小黒戦記』:都市型テロとしてパニックが広がったり、事態が拡大してゆくプロセスとかスケール感とかも含めて、熱量を上げてゆく手法もよく出来てました。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月22日
『羅小黒戦記』:後は今回、本国公開から間もない(本国では9/12公開)イベント上映だからなのか、中国語を話す客が多く、そのため、日本人ならクスリくらいのユーモアでドッカンどっかん笑ってて(^^;; 日本にいるのに外国の映画館に観にきたような、貴重な鑑賞体験でした。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月22日
『羅小黒戦記』:ちなみにこの映画、元々、MTJJさんという人が連作でWEBにアップしたアニメが原作です。インディーズ出身という意味では、中国版たつき監督みたいな位置づけなのかな。WEBアニメ版は猫と女の子のもっとハートフルなお話っぽいので、どうしてこうなったのかは謎……(^^;;#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月22日
『羅小黒戦記』:今年の邦画劇場アニメは、神作画をノーガードで殴り合うような頭おかしい作品が多く、そこと比べるのはちょっとかわいそうなんですが(^^;;、しかし充分に劇場のスクリーンに耐える洗練さと熱量を備えたアニメ映画でした。これ、本公開しないかな。吹替版とか観たいですよね。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月22日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 –永遠と自動手記人形-』@TOHOシネマズ上野(19/09/07(sat)鑑賞)
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -』予告
Netflix | ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 –永遠と自動手記人形-
https://www.netflix.com/title/81208936
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-』ED主題歌「エイミー」
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Netflix | ヴァイオレット・エヴァーガーデン
https://www.netflix.com/title/80182123
Netflix | ヴァイオレット・エヴァーガーデン スペシャル
https://www.netflix.com/title/81010662
TVアニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』オリジナルサウンドトラック VIOLET EVERGARDEN:Automemories
- アーティスト: Evan Call,TRUE
- 出版社/メーカー: ランティス
- 発売日: 2018/03/28
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TVアニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」ボーカルアルバム (特典なし)
- アーティスト: TRUE,茅原実里,結城アイラ
- 出版社/メーカー: ランティス
- 発売日: 2018/03/28
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本日の映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 –永遠と自動手記人形-』@TOHOシネマズ上野に劇場入りしました。大戦終結後、代筆屋に転じた少女兵士の再生を、復興してゆく社会や人々の暮らしと重ねて描くお話。あんな事件の後だけに、その直後の作品がこれというのも不思議な縁か。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月6日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 –永遠と自動手記人形-』観終わっての感想(以下『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』)。このお話は非常に荒っぽく要約すると相田裕『GUNSLINGER GIRL』のその後のお話。自分を導くパートナーを喪った少女兵士が、人間性を回復してゆくお話です。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:第一次世界大戦直後くらいの文明レベルの架空の世界で、自動車化と電信・電話の普及が急速に進んでいる。戦争で思慕の対象でもある上官と両腕を喪ったヒロインは、機械の腕と引き換えに除隊し、上官の友人が経営する民間の郵便会社に就職する。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:そこで彼女が就いた仕事が、自動手記人形……顧客の要望を聞いて手紙を書く代書屋の仕事。時に顧客の心に触れて、想いをまとめるその仕事を通じて、戦争で傷ついた彼女の心の傷がゆっくりと癒されてゆく。概略としては、そういうお話です。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:さて、この作品をTVシリーズから観てて面白いなあ、と思うのが、「元最強兵士のヒロイン」だの「美少女に機械の両腕」などの、非常に男子オタクの妄想を刺激する要素をフックに打ち込んでくるのに、あくまでフェミニンに処理してくる点です。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:例えば「元最強兵士のヒロイン」の「最強性」について、特に説明がない。原作は未読ですが、少なくともTV版とこの外伝にはない。特殊な教育故なのか、戦闘民族とかなのか、薬物による強化人間なのか。特に説明はなく、同類の仲間もいない。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:結局、その「最強性」を巡る秘密は一切深掘りされない(^^;;、ヒロインの自意識は今は亡き上官との出会いから始まるのです。創り手の意識として「そこ」は重要ではなく関心も向かない。当然「最強」や「出自」を巡るバトル展開になんか、ならないw #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:機械の腕も、別に兵器として活躍するでもなく、タイプライターを叩く速度が異様に早いとかいうこともなく、作中で他に出てこないのだからオーパーツっぽいのだけど、別にその由来が深堀りされるわけでもない(^^;; #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:一応、戦時中に犯した「罪」の代償とか、そういう意味合いがあるのかな。でも別に幻肢痛(ファントム・ペイン)に苦しむとか、判りやすい表現をするわけでもないしな。今回の映画でもビジュアル的にフェティッシュに美しく表現されることはあるけど。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:かように、一見バイオレンスもの、あるいは少年マンガ的に強力なフックを多用しながら、まったくそんな方向には進まず(^^;;、物語はヒロインが日々の仕事を通じてゆっくりと人間性を獲得してゆく、その日々をただ追ってゆく。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:「ゆっくり」という点では気合が入っていて、なにせ今度の映画でも作中であっさりと3年も経つ(-o-;; 敢えて言えば、ヒロインの再生と成長は、社会が復興し、人々の傷が癒えるのと軌を一にしてに描かれ、そうであればこそ「ゆっくり」なのだ。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:ここまででもこの物語は随分と「変(ユニーク)」なのだけど、そういう散りばめたフックを決してありきたりな形では活かさない(無視する)だけでなく、作品のテーマ(と思しき)方向性から不意に逆行して見せたりもする。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:例えば、感情を喪失しているヒロインがその業務を通じて人間性を回復させてゆく職業である代書屋の仕事に「自動人形」と名付ける。…何で?(^^;; 作中でのこの自動人形業務は、女性が手に職を付けて自立するための仕事と描かれてるんですけどね。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:ここを深読みするなら、感情の未成熟なヒロインが、「自動人形」として無私に顧客の感情に寄り添うことにより、「人間」として成熟するのだ…ということなのか。感情豊かな「人間」になるためには、「人形」を経由しなくてはならないという逆説。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:ここでようやく今回の映画の話に入ってゆくのだけど(^^;;、今回のお話も前半は「逆行」「逆説」のエピソードなんですね。物語の始まりは、ヒロインが深窓の寄宿学校に呼ばれることから始まるのだけど、それは前半のゲストヒロインの教育のため。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:とある貴族の妾腹の子として貧民街に育ったゲストヒロインは、父親の勝手な都合でこの寄宿学校に入れられ、良家の子女としての教育を受けているが馴染めない。そこへ彼女に寄り添って貴族のマナーを教える家庭教師としてヒロインは呼ばれたのだ。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:なんで兵士だったヒロインが貴族のマナーを教えられるのかはTV版のエピソードを観ていただくとして(^^;;、ここでゲストヒロインに課せられたミッションは、政略結婚の駒として「貴族の娘」らしくにパッケージングされること。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:それを本人も自覚しているし、彼女自身の願いを叶えることの代償だと理解もしている。しかしそれは彼女の在るべき自己実現とは真逆であり、ゆっくりと己の魂を殺す日々。そこにヒロイン……ヴァイオレット・エヴァーガーデンがやってくる。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:この作品は一貫して女性の自立とエンパワーメントを描いてきたはずだけれど、ここでヒロインに課せられたミッションは一見そこに「逆行」し、ゲストヒロインの自我と魂を圧殺し、政略結婚用にパッケージングする仕事のように「見える」。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:実際に優秀なヒロインはそのミッションを完ぺきにこなすのだけど、同時にこの物語でここまで描かれてきて、積み重ねられたヒロインのキャラクター性とは相容れない。何故こんな残酷なミッションをやらせるのか。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:物語的にヒロインが果たすべき本来の役目は、苦悩する依頼主の心に寄り添い「言葉」を紡ぐことで救済をもたらすことにあるのではないか。勿論、ヒロインはその使命(ミッション)を片時も忘れてはいないことは、映画を観ていればすぐに判るのだけど。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:最終的に作中でヒロインがその両者をどう両立させたのか。彼女にできる範囲で、しかし彼女にしかできないやりかたで、その「奇跡」をどう成し遂げたのかは、是非劇場でその目で確認していただきたく。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:「逆行」を「逆説」に転じて「奇跡」に繋げるこの妙味こそ、この物語の特徴であり真骨頂であるとするなら、外伝であってもそれを見事に実現してのけるストーリーテリングには舌を捲く。ああ、そこで落とすのか、と。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:映画の後半はあっさりと3年の歳月を経て、前半のゲストヒロインの「妹」が次のヒロインとなって物語を引っ張ってゆくのだけど、まぁ、既に文が長くなりすぎているのでここでは措いとくとして(^^;; #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:この映画版も、TV版も、Netflixのみの特別編も含めて、非常に「変(ユニーク)」で掴みどころなく、それでもちゃんとよくできた人情噺に落とし込む。作者は天才か、ただの定跡(セオリー)知らずなのか……まあある種の天才には違いないんでしょうね。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:勿論、京都アニメーションという、奇跡のようなアニメスタジオが、丹精込めて描き上げた美しい世界観も大きく寄与しているのに違いないのだけど、そこは他にも語ってる人がいくらでもいるしね(^^;; #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:重ねて「変(ユニーク)」なお話だし、他に代わりの効かない無二のお話で、先の展開に強く興味をそそられるお話でもあります。しかし作中世界と同様に時間をかけて、ゆっくりとでいいので、関係者諸氏の傷を癒しながら語り続けられますように。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヒンディー・ミディアム』@ヒューマントラストシネマ新宿(19/09/15(sun)鑑賞)
映画「ヒンディー・ミディアム」日本版予告編 9月6日(金)公開!
本日の映画2本目『ヒンディー・ミディアム』@ヒューマントラストシネマ新宿に劇場入りしました。ちょっとした小金持ちくらいの夫婦が娘を上流階層の小学校に進学させようと悪戦苦闘した挙句、貧困層枠があると知って、貧民街に引っ越すが……というお話。いずこもお受験は大変という(^^;; #fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月15日
『ヒンディー・ミディアム』観終わりました。下町出身の起業家夫妻が、娘のお受験のために高級住宅街に引っ越したことから始まって、受験コンサルの指導に振り廻され、思い余った挙句、身分を偽って貧困者枠に申し込んだら、家庭訪問があるという話になって慌てて引っ越しする……というお話。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月15日
『ヒンディー・ミディアム』:コメディめかしてはいるけど、「身分偽装受験」のネタ自体はevil(悪)なので、どう落とし前つけるのか、と思って観ていたら、意外と直球で罪悪感を抉ってきて(^^;;、そこから教育制度の歪みによる大きなevil(悪)の構造を掠めて、人の善性を信じる矜持で落とす。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月15日
『ヒンディー・ミディアム』:尺の長さ(132分はインド映画にしては短いけど(^^;;)を活かして、一家は受験にまつわるさまざまな状況を経験して、それでラストのお父さんのスピーチと決断に繋がってくわけで、その意味では無駄がない。しかし、罪悪感の抉り方がまた容赦ないな(^^;; #fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月15日
『ヒンディー・ミディアム』:そんなわけでお題はお受験だけど、それが同時にインド国内の格差問題をあぶり出し、富裕層が自ずと排他的にコミュニティを形成してしまうことや、たまに貧困層からそこに上がった人がいてもむしろ既得権益の強固な守護者となってしまうなど、結構深掘りしてくる。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月15日
『ヒンディー・ミディアム』:勿論、日本と似ていたり、似ても似つかなかったりするお受験シーンを知れるだけでも楽しい映画ですけどね(^^;; しかし、子供の受験申込み書を貰いに早朝から並ぶのは、インドでもやっぱりお父さんの役目なのか(爆 #fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月15日
『ヒンディー・ミディアム』:あと、本作のヒロインで凄い美人のお母さん役のサバー・カマルは、パキスタン映画界のトップ女優さんです。インドとパキスタンは軍事的に緊張してるけど、映画界は深い結びつきを崩そうとはしません。願わくば、我国とお隣りの国の映画界もそうでありますように。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月15日
『記憶にございません!』@TOHOシネマズ新宿(19/09/14(sat)鑑賞)
Take me Follow me/記憶にございません/手をつなぎたいんだ [CD+DVD]
- アーティスト: YAMA-KAN
- 出版社/メーカー: TOWER RECORDS
- 発売日: 2018/03/21
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本日の映画2本目『記憶にございません!』@TOHOシネマズ新宿に劇場入りしました。三谷幸喜長編監督8作目の映画は、嫌われ者の総理が記憶喪失になる官邸コメディ。……まあ番宣で現総理と仲良く試写を観ているくらいなんだから、政権を激怒させるような皮肉は入ってないんだろうけども。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月14日
『記憶にございません!』観終わりました。……うーん、つまらないとは言わないし、政治コメディとしては良く出来ている方だとは思うのだけど、現役総理を試写会に呼べる程度の毒っ気の映画。国家公安委員長に反社から献金あるような現実政界の毒のキツさからするとなあ。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月14日
『記憶にございません!』:いや、今でもちょっと前までの政界の、「政治家が腐敗すると言っても、いくら何でもそこまでは」という頃の意識のモードのままの国民は多いし、ぼんやりと今の政権はを支持しているのはそういう層なのだろうけど、そういう人たちは無邪気に楽しめるんじゃないの。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月14日
『記憶にございません!』:そういう意味では、今の日本人の主流層の政治認知には合ってるんだろうけど、「時代」の政治状況を2019年を代表してフィルムに刻み込む映画になってるのかどうか。まあ、政治をテーマにすること自体リスキーな中での挑戦としては、評価しますけども。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月14日