積読日記

新旧東西マイナー/メジャーの区別のない映画レビューと同人小説のブログ

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『インファナル・アフェア II 無間序曲 [DVD]』

 はてなの設定も終え、Amazonへのアフェリエイト申請も終えたばかり、ということで、とりあえずテストも兼ねて先日購入したDVDの紹介など。

 この前作『インファナル・アフェア』は、香港警察に潜入し幹部クラスにまで出世したマフィアと、逆に10年以上も黒社会に潜り続けた潜入捜査官の二人を主人公とした香港ノワールの傑作で、互いに情報を入手しながら繰り広げられる警察vsマフィアの緊迫した攻防戦など、アジア各国で高い評価を得、マーチン・スコセッシ監督でハリウッド作品となることも決まっている。
 更に言えば、ふたりの主人公より彼らをコントロールする親父達の姿こそ鮮烈に描かれているのが本シリーズの特徴で、むしろ若いイケメン俳優達など足元にも及ばない存在感を発揮している。
 本作ではその親父達が何故「鬼」と化して前作の物語に至ったのかが、香港返還を目前に控えた時代の空気とともに描かれている。

 こうした本格的な「ノワール」が香港映画で描かれるようになったのは、やはり『不夜城』以降だと思うが、その『不夜城』の原作者の馳星周がリスペクトしてやまないジェイムズ・エルロイのLA3部作の『L.A.コンフィデンシャル』の監督を務めたのがマーチン・スコセッシである。
 世の中はうまく出来ていると評すべきか、結局は知った顔同士でのみ廻っていると評すべきか。
 何とも難しいところだが、「ノワール」というキィワードで西海岸から発し、アジアを通って再びハリウッドへと戻る大きな環流がそこにあると考えると、ちょっと面白い。

 本当はもっと突っ込んで書きたい部分もあるのだけど、今夜のところはテストということでこの辺で。