『コゼットの肖像』監督:新房昭之
たまたまWOWWOWで総集編がノンスク放送しているので、横目で見ながらこれを書いてたりする。
主人公の廻りに何故か女ばかりという本来ハーレム・アニメ的なキャラ配置なのだが、基本的に『四谷怪談』な話なのでちっとも嬉しくないという(笑)。
おまけに原作の制約も何もないオリジナル作品ということもあってか、新房節がメーターを振り切ってるものだからもはや何が何やら。
しかし、亡霊のコゼットをはじめとして、出てくる女どもがどいつもこいつも情念のかたまりのようで、扱いしくじると剥き身の包丁振り回しかねないような存在感を発揮しているのはさすが。
萌えアニメのある種の対極にあって、下手をすると女性嫌悪すら感じさせかねない描き方をしているのだけど、そこにこそ「女」という生き物の魅力の本質があるという視点なのだよね。
こういうのも結構嫌いではないけれど──でも、DVDはあまり売れんだろうなぁ。