積読日記

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『週刊少年サンデー』21号

新連載予告:あだち充クロス・ゲーム

 あだち自身には罪のない話ではあるが、『ジャンプ』で『DEATH NOTE』第2部が開始され、『マガジン』に至っては星雲賞受賞の俊英・幸村誠の歴史巨編に『GTO』の藤沢とおるがバイオレンスアクション、そしてトドメとばかりに久米田康治を持ってくる。そんな苛烈な各誌の春の新連載攻勢にぶつける切り札が、あだち充
 ……それほどタマがないのか『サンデー』編集部。
 勿論、あだち充のことだから良い仕事をしてくれるのだろうが、それでも、もはや今の少年誌の第一線で過酷な殴り合いを演じられる作家ではない。それは本人も判っている筈だ。少年誌の一線級作家の資質とは、単行本さえ売れれば良いというものではない。品の良い、完成度の高い作品を生み出すことでもない。年若い読者を熱狂させ、ムーブメントを作り出す──そんな熱量とパワーが必要なのだ。それは昨日触れた和月伸宏然り、あだち自身の前作の不本意な終わり方を見ても自明である。
 そうした意味で、今のあだち充は、その作風からいっても、本来、雑誌の脇を固めるベテラン作家という立ち位置にあるべきで、他誌の攻勢を真っ向から受け留める「看板」ではない。それは別の若手が勤めねばならない役目なのだが、さて、さんざんタマの無駄遣いを重ねてきた今の『サンデー』編集部にそんな隠し玉があるのかどうか……まぁ、ないからあだち充に泣きついてるわけだが。