積読日記

新旧東西マイナー/メジャーの区別のない映画レビューと同人小説のブログ

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『週刊少年サンデー』22・23号

新連載:あだち充クロス・ゲーム

 高橋留美子と並ぶ80年代ラブコメの泰斗、あだち充が、今時流行の総花主義的な萌えものラブコメに負けじと4人ものヒロインを揃えて挑む新連載。「それでもたった4人かよ」とか「あだち充に2人以上のヒロインの描き分けができるのか?」とか失礼な感慨もなくもないが、かつての泰斗といえど、この歳で週刊少年誌で第一線作家に序されんとする作家には、このくらいのあざとさは貪欲なほどの意気込みと讃えるべきだろう。
 が、そこはそれ、あだち充である。
 微妙に外してくる(笑)。
 主人公の年齢をいきなり小5から始めるわ、第1話中で主人公が才能の片鱗もみせようとはしないわ、お約束のセオリーにひょいひょいと肩透かしをかましてくる。知らずにやってるというより、完全な確信犯なのでそれだけにたちが悪い。
 このスロースターター振りは、まぁ、いつものあだち節なので、判っているファンにはむしろ愉しいくらいなのだが、作品のターゲットゾーンを今時の中高校生に置いているとしたら結構、厳しいんじゃないかな。
 かといって、『いちご100%』と張り合うあだち充なんて、観たくはないのだけど。