積読日記

新旧東西マイナー/メジャーの区別のない映画レビューと同人小説のブログ

■Twitter               ■Twilog

■小説を読もう!           ■BOOTH:物語工房
 
各種印刷・製本・CDプレス POPLS

空知英明『銀魂 第22巻 いつも心に一本のドライバー (ジャンプコミックス)』

銀魂 第22巻 いつも心に一本のドライバー (ジャンプコミックス)

銀魂 第22巻 いつも心に一本のドライバー (ジャンプコミックス)

 前回も触れたけど、このところ無茶振りを重ねつつ思いも寄らない場所に落とすという技法がどこまで通用するのか、の極北目指して突き進んでいる感のある本作品。
 前巻ラストのエピソードでいつもの万屋ノリで始まったエピソードが、ハードボイルドな展開を経て泣かしで落とすやくざ話から、天人(あまんど)にキャトルミューティレーションされて身体のいろんなところがドライバーにされてしまったレギュラー陣がネトゲ世界で迷走の挙句、ワケの判らないノリで全力で振り逃げのオチへと突撃するドライバー編。そして最後に『プリズン・ブレイク』ネタなのに桂の妄想小芝居が無駄に秀逸な脱獄編など、プロットが秀逸とか技巧派とかのありきたりな表現を越えて、何やら魔法にでも掛けられたような気分。
 この作品を読むと、「物語とは本当に何でもありなんだ」ということの意味を真剣に噛み締めざる得ない。
 こういう作家が看板の一翼を担っているというだけでも、『少年ジャンプ』が格の差で他誌を突き放している証(あかし)でもあるのだよなぁ。