『コードギアス 反逆のルルーシュR2』第1話「魔神 が 目覚める 日」
- 出版社/メーカー: バンダイビジュアル
- 発売日: 2007/01/26
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そんなわけで満を持して、深夜アニメから土6ならぬ日5に進出を果たした第2期は、第1期最終話の阿鼻叫喚のクリフハンガー落ちをあっさりぶっちぎって、1年後、再び平穏な学園生活の中で得体の知れない苛立ちを抱えて生きるルルーシュからスタート。
第1期に良く似た、しかし意図的に微妙にずらされた設定に、まぁ、当然、どこでひっくり返してくれるのかとニヤニヤして見ていれば、次々と第1期の印象的な台詞やシーンが、しかしどれも微妙に意味をずらされて差し込まれてくる。第1期の記憶が喚起されつつ、物語のギアが次のシフトにぶちこまれる予感に背筋がぞくぞくしてくる。
そして殺戮の果てに、遂に黒き魔王が復活する──
「間違っていたのはオレじゃない、世界の方だ!」
これですよ、これ。
この厨房感覚大爆発の台詞でゼロ復活の大見得を切られたら、これは歌舞伎の千両役者へ座敷から歓喜の声を上げるがごとく、喝采するしかないじゃないの。
乗りに乗っている作品だけが持つ、視聴者の心を自在に振り廻す感覚。
これはもう、積み重ねられたプロの技量だけじゃない。時代の課題と立ち向かう問題意識だけじゃない。あと一歩、すべてを押し包む熱量のようなものがあって、初めてこうしたパワーのある「時代の代表作」が誕生する。
ここで他の作品の名前を出すのはフェアじゃないけど、残念ながら『ガンダム00』にはその熱量が足りなかったと思う。冷静に物語の構造矛盾なんか突っ込ませている時点で失格なんだよね。多少の矛盾なんかぶっ飛ばすくらいの勢いで視聴者を振り廻さないと。
この第1話を観る限り第2期も序盤からフルスロットルで突っ走る気らしい。
いいぞ、やってくれ。
誰にも予想のつかない物語の新しい地平を、このまま一気に切り拓いてくれ。