積読日記

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『コードギアス 反逆のルルーシュR2』全25話

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 前期から足掛け3年、高速で繰り広げられる華麗な群像劇の体裁を取りながら、最終的にはルルーシュという少年の生き様に徹底的にフォーカスする形で幕を閉じた。
 ちょっとあまりにキレイすぎる落ちのような気もするけど、それだけに10代の少年を主人公とした物語らしい結末であったと思う。あぁ、そうね、「男の子」にはそういうところがあるよね。自分がすべての悪を背負って滅びればいい、というようなある種の自己犠牲の美学というか潔癖さが。
 その意味で、あのラストでルルーシュが生きている可能性はまず、ない。「撃っていいのは、撃たれる覚悟のある奴だけだ」という無印第1話の台詞がインサートされた時点で、ルルーシュの美学がはっきりと明示されているわけで、その一点において『DEATH NOTE』のキラにはならない、という明確な意思表示がされているわけなのだから。
 ただ、それで言えば、エピローグとなるパートが短すぎたのが痛かったな。ルルーシュが自らの罪と命を賭けて護ったものの価値が見えてこないと、ルルーシュの行為の尊さが今ひとつぴんとこない。結局、後に残ったのがそれまでと大して変わらない不安定な国際社会でしかなかったとしたら、ルルーシュも、ルルーシュに殺された人々も報われない。その意味で、あと一話欲しかった。まぁ、たぶんDVDで追加とかはしない気もするが。
 勿論、それでも「死ぬ覚悟さえあれば、罪を引き受ける覚悟さえあれば何をやってもいいのか」という命題は残るわけで、この辺が視聴者として、あるいは制作者としてこの作品に関わってしまった人々が引き受けねばならない課題なのだろう。
 
 結局、全体を通してみれば、取りこぼしたもの、未熟なところはいっぱいあるのだが、それを含めて時代を代表するに足る作品であったと思う。