積読日記

新旧東西マイナー/メジャーの区別のない映画レビューと同人小説のブログ

■Twitter               ■Twilog

■小説を読もう!           ■BOOTH:物語工房
 
各種印刷・製本・CDプレス POPLS

景況談義

 世間様では人生に一回あるかないかの大恐慌が着々と進行中ですが、読者諸兄諸姉の皆様におかれましてはいかがお過ごしでしょうか。
 コミティアでFX本なんか出してたOLさんなんか、どうしてるのでしょう。まぁ、昔っから、その辺の奥様やお嬢さんが手を出し始めたら、その相場は手仕舞すべしという話もありましてですね(爆)。
 ただ、今回の場合、世界恐慌といっても円は独歩高なので、この半年ほどしのげればそのまま空前の不動産バブルに突入して、一気に景気が好転するのではないかと。
 だって、「円高」ってことは、世界中の機関投資家が争って円を買って市場から円が足りなくなってるってことですからね。そうやって買った円は今のところ日本でしか使えないし、総額数十兆から数百兆円を超える円を「タンス預金」なんかできやしないんだから、その内、市場に流れ込むでしょう。
 で、財政均衡主義者が頑張ってる今の政治の雰囲気では、それを国債を大量発行して政策資金に吸収なんてやれそうにないし、輸出産業は円高で軒並み壊滅状態なんだから、後は不動産市場にでも雪崩込むしかありませんわな。ついこないだまで天井知らずだった建築資材価格も、この円高と資源価格の下落で一気に安くなってるし*1、海外で大口の工事請け負っちゃったとこ以外は笑いが止まらん話になるでしょうな。
 そこから景気全体も回復基調に戻してくるものと思われます。
 
 ただし。
 逆に高値の時期に建築資材を大量に掴んじゃったとことか、自転車操業的に短期の資金繰りで廻していた中小のディベロッパーや建設会社なんかは、この半年を乗り切れない可能性が高いので、目も当てられない惨状になるでしょう。つか、もうなってます。
 それが財閥系クラスの大手まで火が廻ると、資金の流れが内需方向に再構築しかけても受け皿がなくなってしまうので、市場の資金が空廻りし、その内に国外に流出してまた円安低金利で円キャリー再び。輸出産業は息を吹き返すけど、僕らの給与所得は上がらず、なお一層の格差拡大、と。
 こっちのシナリオの確率も5割くらいあるんですけどね。
 
 それに、良い方のシナリオでも、決して筋の良い景気回復のしかたじゃない。不動産バブルが再燃するってだけで、その後に少子高齢化時代が待ち受けている以上、バブル的な景気要因以外の内需基盤の充実にも限界がある。バブルが去ったら、後に本当に何にも残らない酷いことになるのが今から見えてますしね。
 
 そこで、「軌道エレベーター」建設ですよ!
 それこそ20年償還くらいの長期国債を大量発行して、軌道エレベーターでも作ればいいじゃないって思うのよね。100兆ほど掛けたら、案外いけんじゃねぇの。
 ぱっと見、高いようでも、今後100年の経済・技術・エネルギー・国防のパラダイムを日本主導で一気にデザインできるという点で、スエズ運河の開通並みのインパクトがあるから充分に元は取れます。逆に言うと、今度の好景気の間にそのとっかかりくらいつけとかないと、今後300年くらいは日本にそんなチャンスは廻ってこないよね。このままだと、少子高齢化で国勢はシュリンクする一方だし。
 今度の選挙でそれ掲げる政党があったら、たとえ共産党でも投票してやるんだけどなぁ。

*1:原油は夏前の半額、スクラップ鋼材価格なんかピーク時の20%ですってよ、奥様。