積読日記

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監督:舛成孝二『宇宙ショーへようこそ』


『宇宙ショーへようこそ』 予告編
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宇宙ショーへようこそ 【通常版】 [Blu-ray]

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宇宙ショーへようこそ

宇宙ショーへようこそ

宇宙ショーへようこそ オリジナル・サウンドトラック

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The Art of 宇宙ショーへようこそ 上 (『宇宙ショーへようこそ』背景美術画集)

The Art of 宇宙ショーへようこそ 上 (『宇宙ショーへようこそ』背景美術画集)

The Art of 宇宙ショーへようこそ 下 (『宇宙ショーへようこそ』背景美術画集)

The Art of 宇宙ショーへようこそ 下 (『宇宙ショーへようこそ』背景美術画集)

宇宙ショーへようこそ 公式ガイドブック

宇宙ショーへようこそ 公式ガイドブック

R.O.D.』『かみちゅ』と続く、監督舛成孝二、脚本倉田英之、キャラデザ石浜真史、制作アニプレックスのチームのいわゆるチーム「べさめむーちょ」の送る初の劇場映画作品。
 公開から一ヶ月目で劇場数も少なくなってきた昨日土曜午後最初の回で、5割くらいの入。客層は主に大人ばかりだったけど、子供を連れた親子も少しいたかな。
 
 内容的には「ザ・夏休み映画」という感じ。頭から尻尾まで、子供が楽しめるようにいろんなアイデアをぎっしり詰め込んで、2時間16分という時間が少しも長く感じない、そんな映画です。
 具体的には、地球の山奥の小学校から、月の裏側の宇宙人街、銀河の彼方の星々まで、次々に舞台となる世界が変わって飽きさせない。
 それとやっぱり舛成-倉田コンビの作品なので、ヒロインの夏紀も犬型宇宙人のポチも、お調子者で「ダメ人間」なところをしっかりと描いていて、かっこいいだけじゃないんだよね。
 特に最年少の女の子の周(あまね)が悪者に誘拐され、絶望的な状況下で落ち込む一同が団結する場面で、何の突破口もなく展望もなく、自分たちの無力を噛み締めながら、けれどそれを否定しないまま「でも頑張ろう」と子供たちが手を取り合うシーンなど、舛成-倉田コンビ作品の真骨頂だと思う。
 
 その一方で、あえて指摘するなら、やっぱりこれだけの尺を使ってなお詰め込みすぎで、説明不足な要素が多々観られたこと。
 あと作中で人間関係とか道具立てとか、もうちょっと整理して平仄を合わせてくれれば、もっと効果的なのになという点がなくはなかったこと。
 これはとにかく時間の許す限りアイデアを詰め込むことを最優先にした反動なんでしょうけど。
 
 そうした突っ込みどころもあるにせよ、やはり「夏休み映画」としての完成度は高く、是非、子供達に観てもらいたい映画に仕上がっています。
 上映する劇場は少なくなってきてますけど、まだしばらくはスクリーンで観ることができるようです。
 御覧になれる機会のある方は、是非にとオススメしておきます。