『子連れ狼 死に風に向う乳母車』@東京国立近代美術館フィルムセンター(16/2/14(sun)鑑賞)
本日の映画1本目『子連れ狼 死に風に向う乳母車』@東京国立近代美術館フィルムセンターに劇場入りしました。1972年公開。シリーズ第3作目。脚本は原作者の小池一雄で、もう70年代に入ると劇画の時代ってことなんだろうね。#fr16_n
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016, 2月 14
『子連れ狼 死に風に向う乳母車』観終わりました。……いや、何か、自分がおぼろげに覚えてる『子連れ狼』の3倍くらい凄まじかった(^^;; 鉄砲や弓矢で武装した軍勢を真正面から殴りかかって殲滅って、マジか……。拝一刀ッて、剣豪っつーか、手練れのコマンド兵じゃねーか(呆 #fr16_n
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『子連れ狼 死に風に向う乳母車』:既にシリーズ第3作目なので、本編中ではもう基本設定についてほとんど触れられないのだけど、公儀介錯人・拝一刀が幕府内の抗争に捲き込まれて命を狙われ、息子大吾郎とともに逃亡の旅に出る……というお話。#fr16_n
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『子連れ狼 死に風に向う乳母車』:旅先で襲ってくる裏柳生の刺客部隊を殲滅し、地元で絡んでくるヤクザを殲滅し、地元大名のお家騒動に捲き込まれては関係者を殲滅する、とにかく向かってくる敵はことごとく皆殺し(-。-;;にする冥府魔道な親子の道行のお話なんですな。#fr16_n
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『子連れ狼 死に風に向う乳母車』:TV版では萬屋錦之介が、この映画版では若山富三郎が拝一刀を演じているんですが、こいつがまた接触する敵はすべて殲滅する戦術特異点野郎で、ただでさえ強いのに加えて手口に遠慮がない(爆 子供をダシにして不意打ちくらいは当たり前。#fr16_n
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『子連れ狼 死に風に向う乳母車』:銃火器を使うことにも躊躇いがなく、逃げる敵も背中から撃つ。シュワルツネッガーかスタローンか。それを子供の前で黙々とやるんだから、酷い児童虐待だね!<もうそういう次元ではない(-。-;; #fr16_n
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『子連れ狼 死に風に向う乳母車』:もう武士道もへったくれもないんだけど、しかし本シリーズの主題はやはり武士道なんだよね。今回、拝一刀に対して、元は立派な名家の剣士だった下級武士がラストに敵として立ちはだかる。#fr16_n
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『子連れ狼 死に風に向う乳母車』:このふたりは、ともに誰よりも己の信じる「武士道」に殉じたが故に、社会規範としての「武士道」から外れて転落し、こうして戦場で相見えている。では「武士道」とは何か、何を信ずべきか、という血を吐くような葛藤がそこにある。#fr16_n
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『子連れ狼 死に風に向う乳母車』:まぁ、この作品の「武士道」の解釈がちょっとおかしくて、本来の「武士道」はあくまで公務員規範の延長程度の話だったんじゃないかと思うのだけど、それはともかく。社会規範と個人の内的規範の齟齬と、それをどこに落とし込むかという話かなぁと。#fr16_n
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『子連れ狼 死に風に向う乳母車』:で、この『子連れ狼』はもう完全に70年代のコンテンツなので、エログロ全開で、惨殺された屍体の切断面とか、平気でアップになります。斬られて転がる首を長廻しで映すとかな(-。-;; いろいろ振り切ってぶっ込んできてる。#fr16_n
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『子連れ狼 死に風に向う乳母車』:それを全部、息子の大吾郎が黙って見つめてるという視線の意味とか考えると、このエクストリームな武士道解釈をぶっ込みつつ、それを客観視する視線の存在も示唆している。まぁ、その視線があるから、武士道解釈がエクストリーム化してる気もするが。#fr16_n
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『子連れ狼 死に風に向う乳母車』:そんなわけで、いろいろ衝撃的な映画でした。この勢いで、シリーズ第5作目『子連れ狼 冥府魔道』に行くぜ! #fr16_n
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