『ディーパンの闘い』@角川シネマ新宿(16/2/17(wed)鑑賞)
【映画パンフレット】 ディーパンの闘い 監督 ジャック・オーディアール キャスト アントニーターサン・ジェスターサン, カレアスワリ・スリニバサン,
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本日の映画『ディーパンの闘い』@角川シネマ新宿に劇場入りしました。フランスの移民社会をテーマにした映画だそうです。#fr16_n
— 義忠@C90(日)東パ47a「物語工房」 (@yoshitada_n) February 17, 2016
『ディーパンの闘い』観終わりました。スリランカ内戦を逃れてフランスに渡った偽装家族の物語。枠組み的には、一応、忍従を重ねた元兵士のお父さんがヤクザ・デストローイする話なんだけど、多分、それを使って、難民の目線で世界を切り取ることが主題なんだと思われ。#fr16_n
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『ディーパンの闘い』:スリランカ内戦に敗れ、妻子を戦火で喪った元兵士ディーパンは、難民認定のために未婚の女性ヤリニと戦災孤児の少女イラヤルとともに家族を装い、フランスに亡命する。慣れない他国で、ディーパンは苦労して住込みのアパート管理人の仕事を見つけてくる。#fr16_n
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『ディーパンの闘い』:「家族」でアパートに移り住み、暮らしの根を張り始める彼らだったが、そのアパートの一角には、麻薬の取引なども行う不良たちが出入りしていた。やがて売人どうしの間で発砲騒ぎが発生し、ヤリニはアパートから黙って出て行こうとするが……というお話。#fr16_n
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『ディーパンの闘い』:先ほど触れたように、最後はディーパンがヤリニを救いに単身乗り込んでヤクザ・デストローイするのだけど、必ずしもそこに向けてテンション上げてゆくわけではないので、任侠映画にはなっていない。例えば、作中でディーパンの元上司が出てきて協力を求める。#fr16_n
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『ディーパンの闘い』:「カタギになろうとするところへ、昔の仲間が悪さの誘いを…」というのはお約束だけど、別にその話はメインプロットに絡んでこないんだよね。いや、主人公が兵士だった過去の自分と亡命市民としての今の自分のバランスをそれで見失う、という意味で重要だけど。#fr16_n
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『ディーパンの闘い』:ただその上司がその後も主人公にプレッシャーかけるとか、アパートの不良と絡むとかは、ない。これに限らず、個々の出来事が直接的に連結して、ドラマツルギーを無理やり盛り上げたりしない。でも、感情は積み重ねられるので、息苦しさは高まってゆく。#fr16_n
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『ディーパンの闘い』:ドキュメンタリーではなく劇映画にするには、物語(ドラマ)が必要なのだけど、それが強くなりすぎると、死んでしまうものもある。一人ひとりの難民の感じている生き辛さを、類型で回収してしまいたくない、というのもあるのかな。#fr16_n
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『ディーパンの闘い』:現実の出来事はそんなにドラマとして連結されてないし、断片的で、散文的なのだけど、それだけでは「映画」にならない。「映画」は終わらなければならず、「終わる」ということはドラマがそこにあった、という証でもある。#fr16_n
— 義忠@C90(日)東パ47a「物語工房」 (@yoshitada_n) February 17, 2016
『ディーパンの闘い』:でもドラマありきだと、散文的であるが故の現実の息苦しさ、何をどうすればこの辛い現実を変えられるのかもわからない不毛感とか、そこの感触を喪いたくなかったのかな、とかそんなことを考えながら観てました。#fr16_n
— 義忠@C90(日)東パ47a「物語工房」 (@yoshitada_n) February 17, 2016
『ディーパンの闘い』:後は、この映画の舞台となる公営アパートは、主人公のような、いろんな国から来た亡命者や貧乏な年寄りとか、麻薬の売人とか、まぁ、社会の吹き溜まりですよね。それだけにフランス社会の多様性を剥き出しで明示しているようで、それも興味深かったです。#fr16_n
— 義忠@C90(日)東パ47a「物語工房」 (@yoshitada_n) February 17, 2016
『ディーパンの闘い』:難民を受け入れているフランス社会の底辺部分の辛さ苦しさを描く映画でもあるのだけど、同時に難民をちゃんとひとりの人間として受け留めて、その苦悩や喜びに寄り添った映画でもありました。それはフランス社会の強靭さを信じた映画でもあると思います。#fr16_n
— 義忠@C90(日)東パ47a「物語工房」 (@yoshitada_n) February 17, 2016