『マッド・ガンズ』@ヒューマントラストシネマ渋谷(15/4/1(wed)鑑賞)
ニコラス・ホルト×エル・ファニング共演『マッド・ガンズ』予告編
本日の映画『マッド・ガンズ』@ヒューマントラストシネマ渋谷に劇場入りしました。で、今日は映画の日なので、仕事で遅くなっても意地になって出てきたものの、よく考えたら、水曜はヒュートラのサービスデーなので、どっちにせよ値段変わらんという……ま、いいけどね(^^;;
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年4月1日
『マッド・ガンズ』観終わりました。長く続く干ばつで荒廃した近未来の北米中西部。地べたに張り付くように暮らす農民一家が購入した四つ脚の搬送用ロボットが見つめる、一家の悲劇と息子の成長。YouTubeなんかで見れる、がれ場をヨタヨタ歩く米軍の四つ脚ロボットのアレです。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年4月1日
『マッド・ガンズ』:干ばつで荒廃した畑を耕しながら、四つ脚ロボット山中の水資源採掘鉱山へ政府の配給品を届ける仕事に携わる親子。だが息子不在の場で、娘の恋人の青年に事故に見せかけて父親は殺され、青年は一家の中に入り込む。一家の家長となった青年は、鉱山主を説得して、畑に水をもたらす。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年4月1日
『マッド・ガンズ』:豊かに再生した農地と一家を守るために、時に悪辣な手段を厭わぬ青年だったが、四つ脚ロボットのセンサーがその全てを記録していた。ロボットのレコーダーから真実を知った息子は、ひとり復讐を決意するのだが…というお話。SF的大状況を背景に、あくまで小さい家族の物語です。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年4月1日
『マッド・ガンズ』:親父さんを殺した姉貴の恋人は、まぁ、悪いやっちゃ悪い奴なんだけど、畑に水をもたらし、借金のかたに土地を奪おうとする銀行と話をつけたのも彼なんだよね。真面目で善人だけど、要領の悪いお父さんに何もできなかった状況を変えたのは、悪人の彼である、と。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年4月1日
『マッド・ガンズ』:勿論、結局は自分のエゴが理由の犯行なので同情の余地はなく、彼のやらかした悪行はとても許されるものではないのだけど……。両義的と言うか、コミュニティに「悪」のもたらす機能とか効能を、ちょっと引いた目線で描いているのが、本作の面白いところ。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年4月1日
『マッド・ガンズ』:同時に、この物語での「悪」はこの青年だけではなく、親父さんも若い頃に酒でやらかしたことがほのめかされたり、水泥棒を容赦なく射殺したりする。ひ弱でも心優しく描かれていた息子も、復讐のために、冷酷に青年を追い詰めてゆく。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年4月1日
『マッド・ガンズ』:それは少年が「大人」になるには、非情さや冷酷さも大切な資質であるとでも言うかのように。そして、復讐を果たして終わり、ではないんだよね。その後の、突然、夫が帰ってこなくなって、悲嘆に暮れる身重の姉に、真実を告げられぬまま、弟は黙って姉に寄り添うわけです。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年4月1日
『マッド・ガンズ』:ああ、そこまで描くのか、と。少年が「大人」になるには、罪も秘密も、また欠かすことのできない資質なのだと。そして、別に人類の存亡なんかに関わることもなく、こんな小さな小さな物語を生きる人々の日々の営みの積み重ねで、世界というのは廻っているのだなぁ、と。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年4月1日
『マッド・ガンズ』:細かいネタ的には、「主役」の四つ脚ロボットを始めとして、現代の最先端のテクノロジーが、枯れたチープなガジェットとして画面の端々に散りばめられ、世界観の根幹にがっちり組み込まれてて、その間合いの取り方も面白かったです。その意味で、SFマインドに満ちた作品でした。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年4月1日
『マッド・ガンズ』:直接的な制作費はあまり掛かってなさそうだけど、作り込んだ大状況の設定を背景に、小さなホームドラマをやるという、非常に贅沢な作りの映画だと感じました。それ故にこそ浮かび上がる文明観とかドラマツルギーが魅力の映画でした。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年4月1日