『昔々、アナトリアで』@新宿シネマカリテ(15/7/16(thu)鑑賞)
本日の映画『昔々、アナトリアで』@新宿シネマカリテに劇場入りしました。トルコ,ボスニア・ヘルツェゴビナ合作で、一応ミステリーという程度の事前情報で、今日も劇場入りです(^^)
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年7月16日
『昔々、アナトリアで』観終わりました。自分が殺した男の屍体をどこに埋めたか記憶の覚束ない犯人を連れて、荒涼たる田舎の山野を遺体探しする法執行官たち。殺人事件の話だし、ミステリー的な要素もちゃんとあるんだけど、あくまでそれは背景で、粛々淡々と「日常」が描かれる。
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年7月16日
『昔々、アナトリアで』:一応、「屍体探し」というミッションはあるのだけど、別に推理したり調査したりはなし。犯人の尋問はするんだけど、そのシーンは作中で描かれないので、ミステリーとかサスペンスではないですね。代わりに執拗に描かれるのが、「日常」。
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年7月16日
『昔々、アナトリアで』:移動中の車中で、家族やら体調の話やらの、益体もない雑談。移動の合間の待機の時間も雑談。遺体を見つけて掘り起こしたら終わりではなく、ワープロ開いて、検事の実況検分。遺体を前にしながら、ちょっとした冗談なんかも交えつつ。まぁ、それは彼らにとって「日常」なので。
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年7月16日
『昔々、アナトリアで』:「殺人」という一般には非日常の極みの状況を背景にしながら、徹頭徹尾、フラットな「日常」として描いているのがこの映画の特徴で、普通のストーリー映画なら省略されるべきシーンを集めて作られたのが、この映画です。
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年7月16日
『昔々、アナトリアで』:そうした「日常」の合間を埋めるように交わされる雑談は、ほとんどが益体もない、大きなストーリーに絡むこともなく、流れて消えてゆくまさしく「雑談」なのだけど、時折不意に、人生の深淵を穿つ深みを見せる時もある。それもすぐに「日常」に飲み込まれてしまうのだけど。
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年7月16日
『昔々、アナトリアで』:ずっと観続けていると徐々に判ってくるのだけど、この映画に「ドラマ」がないわけじゃないのね。「雑談」の隙間隙間から、登場人物ひとりひとりが抱える「ドラマ」が薄っすらと見えてくる。多様な「ドラマ」が「日常」を形成する。そういう「世界観」を描く映画でした。
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年7月16日
『昔々、アナトリアで』:後は雑感。群像劇であるこの映画であえて主役を問われれば、深い奥行きのあるロングショットを多用して描かれる、トルコ辺境の寂寥とした風景だったのだけど、それだけにDVD上映だと画像が粗くてもったいない。フィルムかせめてBDの、パキッとした画質で観たかったな。
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年7月16日
『昔々、アナトリアで』:もうひとつ、この映画は「日常」の映画なので、微妙に終わりどころがが掴めずw、なんかそういうところが『海街diary』と印象が重なりました。あっちも「日常」の話だし、「日常」にピリオドはないからね。
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年7月16日
『昔々、アナトリアで』:メリハリのあるストーリーがある映画ではないし、にも関わらず2時間半もある映画なので、これも万人にはお薦めしづらいんだけど、自分は結構好きかな。まぁ、彼らにとっては「日常」であっても、僕らには「見たこともない異国」なので、そこが興味深かったってのもあるけど。
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年7月16日