『チリの闘い 第1部/第2部/第3部』@渋谷ユーロスペース(16/9/10(sat)鑑賞)
本日の映画『チリの戦い 第1部/第2部/第3部』@渋谷ユーロスペースに劇場入りしました。全3部作一挙鑑賞で、終了は23時くらいかな。……頑張ります(^_^;; #fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年9月10日
『チリの戦い 第1部 ブルジョワジーの叛乱』:クーデター勃発までの日々。左派大統領府と右派に牛耳られた議会との攻防が膠着状態に陥り、国営銅山のストを富裕層主体の右派が煽って支援するという政治的倒錯の涯(はて)に、万策尽きて、クーデターに雪崩れ込む、と言う(ー ー; #fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年9月10日
『チリの戦い 第2部 クーデター』観終わりました。チリの911……1973年9月11日の軍による最終クーデター(それより前にも武装蜂起はあるので)までの日々。しかし右派も左派も、「クーデターはいつか必ず起きる」前提で政治的駆け引きを展開するのが南米らしいと言うか。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年9月10日
『チリの戦い 第3部 民衆の力』観終わりました。時間軸を再び遡って、クーデター前、経済封鎖と右派財界のサボタージュに揺さぶられながら、市民と労働者が一致団結して乗り越えようとする姿を描く。…いや、高校の学園祭を振り返る中年親父のようにちょっと美化しすぎな気が(汗 #fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年9月10日
『チリの闘い 第1部/第2部/第3部』:そんなわけで、全体の総括。この映画は、チリ出身の反体制派映画監督パトリシオ・グスマンのドキュメンタリーで、当時のニュース素材や左派ジャーナリストが取材した動画を元に編集されたもの。75年〜78年にかけて発表されたものです。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年9月10日
『チリの闘い 第1部/第2部/第3部』:基本的にBGM抜きで(第3部では、メインテーマらしきものはある)、素材の音声と(左派寄りな)ナレーションで、やがてクーデターで喪われることになる団結する人民への哀切混じりの愛情に満ちた編集で、去りし日々のチリが描かれる。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年9月10日
『チリの闘い 第1部/第2部/第3部』:この辺のチリの歴史は、日本では歴史の教科書でさらっと「チリで軍事クーデターがありました」と片付けられていて、後は例によってクーデターの背景にCIAがいて、米帝の「ろくなことしねぇシリーズ」の一環という以上の知識はありません。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年9月10日
『チリの闘い 第1部/第2部/第3部』:後は映画では、クーデター後のピノチェト政権下で失踪した米国人ジャーナリストの父親の必死の捜索を描く『ミッシング』(1982年)とか、昨年公開された、軍政を終わらせた左派の選挙戦を描いた『NO』辺りかな、ちゃんと観てるのは。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年9月10日
『チリの闘い 第1部/第2部/第3部』:改めて、チリのクーデター前史として押さえておかねばならないのが、農民や労働者に支持された左派共産党アジェンデ大統領府と、富裕層に支持された国会がねじれ状態にあり、双方足の引っ張り合いで膠着し、完全に機能不全に陥っていた点です。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年9月12日
『チリの闘い 第1部/第2部/第3部』:話の発端は、アジェンデ政権が政権獲得と同時に、GDPの2割を算出していた銅鉱山や銀行の国有化を強行したことにあります。権益を奪われた米国は激怒して経済封鎖を行い、国内富裕層はへそを曲げた。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年9月12日
『チリの闘い 第1部/第2部/第3部』:せめて米国が、ベトナム戦争の敗北で正当な外交手法に自信を喪っていなければ、性急に怪しげな不安定化工作なんか手を出さなかったかもしれない。そこの読み誤りと、国内民族資本を味方につけ損なったことが、結局は致命傷となったわけだけど。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年9月12日
『チリの闘い 第1部/第2部/第3部』:支持層の貧困層に押されて企業の国有化を進めたことに危機感を深めた富裕層の右派は、経営者や幹部社員自ら営業を放棄する前代未聞の「企業スト」まで引き起こし、国内経済に大混乱を引き起こす。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年9月12日
『チリの闘い 第1部/第2部/第3部』:政治的に煮詰まると、右派と左派の政治手法が転倒する。元々は左派の手法や論理なので否定しづらく、逆説的にそこが攻め口となるためだ。まぁ、結果的に、クーデター後の軍事独裁下で、右派の利用した左派的手法や論理も全否定されるのだけど。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年9月12日
『チリの闘い 第1部/第2部/第3部』:この辺は、とても示唆に富んでいます。時代の端境期の混乱の中で、どのような火花が散り、どんな軋みが鳴り、何から砕けて壊れてゆくのか。そっくり同じなことが起きることはないにせよ、そこから得られる政治についての普遍的な学びは多い。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年9月12日
『チリの闘い 第1部/第2部/第3部』:この映画では「全部右派と米国が悪い」でまとめているけど、そもそも右派(富裕層)と米国をまとめて敵に廻してしまったのが、善悪ではなく「まずかった」とは言えると思います。せめて民族資本派は味方につけるべきだった。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年9月12日
『チリの闘い 第1部/第2部/第3部』:格差への怒りを糧に政権奪取したんで、しょうがなかったんでしょうが。加えて、軍の人事権に制限があって、クーデターやりかねないと事前に判ってる将校の追放もできないのでは。(政権変わるごとに、軍人事に手を突っ込まれるのも問題だが) #fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年9月12日
『チリの闘い 第1部/第2部/第3部』:ダメだ、どう考えても詰んでるorz 農地改革ひとつ取っても、内戦引き起こしかねないのにいろいろ欲張り過ぎだったんだよね。とはいえ、軍政下の弾圧と虐殺まで、チリの政治的成熟のために必要な糧だったとは言いたくはないのだけど……。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年9月12日
『チリの闘い 第1部/第2部/第3部』:この映画で、インタビュアーにマイクを向けられた労働者や農民たちは、右派や資本家に怒ってたり、いろいろ政治的要求を口にしてたりもするけど、口々に「自分たちが政権を支えなければ」と力強く答えてる。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年9月12日
『チリの闘い 第1部/第2部/第3部』:その政治への無邪気なコミット感への羨ましさと危うさと、とか。まぁ、考えちゃうよね。よその国のこととは言え、ひとつの理想主義が喪われるまでの物語。私たち自身も、戦前に一度経験した物語として、観るべき映画ではあろうと思いました。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年9月12日