『血とダイヤモンド』@ラピュタ阿佐ヶ谷(17/2/5(sun)鑑賞)
本日の映画3本目『血とダイヤモンド』@ラピュタ阿佐ヶ谷に劇場入りしました。1964年公開。宝田明主演で、3億円相当のダイヤモンドを悪党どもが奪い合う強奪(ケイパー)ものだそうで。#fr17_n pic.twitter.com/AMlqU36gMK
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年2月5日
『血とダイヤモンド』観終わりました。エゴと相互不信の冷たいるつぼの中で、一瞬の淡いのように浮かびかける絆とは。題材もやってることも同時代の東映や日活のクライム・アクションと一緒なのに、東宝がやると精度も文学性も、一段格上になるという(^^;; 凄い映画でした。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年2月5日
『血とダイヤモンド』:日本国内にある研磨所での作業用に、3億5千万相当のダイヤモンドの原石が、神戸税関を通過する……その情報を掴んだギャング団が、襲撃を計画。それが緻密な計画に従って決行されたその瞬間、小柴(佐藤充)率いる別の襲撃チームにダイヤは奪われてしまう。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年2月8日
『血とダイヤモンド』:その時から、一斉にすべてが動きだす。襲撃時の銃撃戦で小柴が負傷。即座に警察の敷いた封鎖線もあって、アジトから身動きが取れない。ダイヤを横取りされたギャング団も、神戸の裏社会をしらみ潰しに探し始める。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年2月8日
『血とダイヤモンド』:そして、私立探偵・黒木(宝田明)。ラジオでニュースを聞きつけるや、カフェの女給・利恵に張り付いた彼の下に、外資保険会社の男が訪れてダイヤの奪還を依頼する。元々、黒木はダイヤ会社の情報漏洩を追っていたのだ。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年2月8日
『血とダイヤモンド』:襲撃時に死んだ警備員と接触した利恵が事件と繋がってると睨んだ黒木は、いずれ理恵が犯人たちと合流すると確信していた。一方、出血が止まらず、アジトで衰弱してゆく小柴だが、仲間たちを一切信用せず、ダイヤの入ったカバンを手放さない。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年2月8日
『血とダイヤモンド』:小柴を信奉する舎弟のジロー(石立鉄男)は、やむなく医者を連れてこようと、近所の開業医宅に向かう。生憎、医者は不在で、代わりに女子高生の娘をさらい、父親の外科医・秋津医師(志村喬)を呼び出した……というお話。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年2月8日
『血とダイヤモンド』:とりあえず、主要登場人物が揃うまででこれだけの情報量。この面子で、ほぼ全員、自分のことしか考えておらず、それどころか「裏切らせない理由」を用意できなければ間違いなく裏切られるという、相互不信の地獄絵図(爆 #fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年2月8日
『血とダイヤモンド』:一応、主人公格の宝田明も、冒頭いきなり恐喝場面から始まる悪漢探偵(^^;; 常にこの状況をどう自分も利益に繋げるかを考えながら行動している。と言うか、利他的に見える行動にも、いちいち利己的な理由付けを行ってる。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年2月8日
『血とダイヤモンド』:本作で唯一の善人枠は志村喬親子で、苦しんでいる患者がいれば、悪人でも献身的に治療を施す。そこで「ヒポクラテスの誓い」を持ち出してもいいんだけど、本人は「歳で大病院を辞めさせられた自分でも、必要としてくれる患者がいるのが嬉しいかった」と告白する。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年2月8日
『血とダイヤモンド』:って、結局、承認欲求かーい!(^^;; まぁ、どんな善人でもそれくらいのエゴはあるだろうから、それを責めるのは酷とは思うけど。ただここで言いたいのは、こんな感じで、この映画では各自の行動原理をここまで因数分解する。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年2月8日
『血とダイヤモンド』:安易に善意に逃げ込むことを許さないのね。あくまで、冷たく利と理と欲望の計算式として物語を構築してゆく。そして、そこまでやったその先に、極限の状況下でほのかに浮び上がる共感と善意……! それか、それがやりたかったのか! #fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年2月8日
『血とダイヤモンド』:なんと、この映画は、善意が発生するその一瞬を描くために、荒涼とした暴力と欲望の世界を描いていたのだ! 勿論、それですべてが解決するような話ではないし、一瞬で過ぎ去ってしまうような「善意」でしかないのだけど。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年2月8日
『血とダイヤモンド』:ただその瞬間、ただのクライム・アクションだったこの映画に、文学性が宿る。同じクライム・アクションであっても、東映の情念と狂乱とも、日活の軽やかなスタイリッシュさとも違う。精度と深度で格の違いを見せつけられた感じ。これが東宝の底力か……。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年2月8日
『血とダイヤモンド』:とは言うものの、この映画の監督の福田純は、私ら70年代生まれ世代にとっては、クライム・アクションと言うよりゴジラ映画の人。それも子供向けで緩い作風の担当で、こんなハードボイルドでシビアな映画を撮ってた監督さんとは思えない。何があったんだ、一体。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年2月8日
『血とダイヤモンド』:本作同様、佐藤充主演の『情無用の罠』とか、この手のクライム・アクションを結構撮ってるようなんですが、DVD化とかされてない様子。これはちょっと、文化的損失ってやつですよ、東宝さん! せめて配信のみでもいいので、何とか観れるようにしてください…。#fr17_n
— 義忠@夏コミ申込準備中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2017年2月8日
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