『誰よりも狙われた男』@新宿武蔵野館(14/10/22(wed)鑑賞)
フィリップ・シーモア・ホフマン、ラストの主演作!映画『誰よりも狙われた男』予告編
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本日の映画『誰よりも狙われた男』@新宿武蔵野館に劇場入りしました。出遅れて最前列の端の席に(´Д` ) えー、そんなに皆、中年のおっさん主役の陰々滅々としたエスピオナージュ映画が観たいのか? ……そうか。俺も観たいので致し方ないw 一緒にル・カレ流の欧州スパイ地獄と洒落込もうか。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2014年10月22日
『誰よりも狙われた男』観終わりました。ドイツ情報部の諜報部員が、同業組織としのぎを削りながら、アラブ過激派の情報を追う。善男善女を騙して、脅して、時に真摯に愛しながら、情報源達を操って精緻な作戦が完成せんとしたその時…というお話。 pic.twitter.com/IGIV3ONYca
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2014年10月22日
『誰よりも狙われた男』:アクションはほとんどなく、小太りで髪も薄くなったおっさんたるフィリップ・シーモアが、苦虫を噛み締めるような顔で押し黙るか、罠に嵌めた情報源をモニター越しにニヤニヤ眺めるのを、ひたすら愛でる映画(爆 いや、酷い話なんだが、それ故に完成されたエスピオナージュ。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2014年10月22日
『誰よりも狙われた男』:この映画の前提情報として、実はドイツにはトルコ系移民によるアラブ系コミュニティがあって、911のテロもドイツ国内で計画されていたりします。なので、イスラム過激派のテロ情報を得んと、ドイツ国内だけでなく各国諜報機関が攻防を繰り広げている。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2014年10月22日
『誰よりも狙われた男』:この映画でも、ドイツ国内各機関の連絡会議に、当たり前のようにCIAの代表がオブザーバーとして参加してたりする。主人公はCIAに作戦を潰された過去があって警戒心を露わにしながら、自国の内務省を牽制するのに協力を求めたり。かなり複雑な関係性です。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2014年10月22日
『誰よりも狙われた男』:現実の米独関係は更に変化して、例のNSCの盗聴騒ぎもあって両国の諜報機関は険悪な関係に陥っているが、その要因の一端は、ドイツ国内での対イスラム諜報活動への温度差にあり、とする指摘もあるから穏やかではない。この映画は、現実の国際政治と密接に繋がっているのだ。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2014年10月22日
『誰よりも狙われた男』:勿論、この映画で描かれるイスラム過激派の「ハンブルグ・コネクション」は、やがてはイスラム国の問題まで繋がってくる。しかし、そうした過激派への情報の糸の末端を担うのは邪悪な悪人ではなく、ごくありふれた善意の人々だ。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2014年10月22日
『誰よりも狙われた男』:だから、騙して、脅して、糸を手繰り寄せる─ただ「世界平和のため」に。主人公はその危うさを知っているから、彼なりに「糸」を大事にし、愛しさえするのだけど、性急に結果を求めようとする者たちが、彼の周囲で蠢いている。ここで、この映画のタイトルの意味が活きてくる。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2014年10月22日
『誰よりも狙われた男』:いやいや、現実の国際政治を照射する現代性、ひたすら苦い結末と、実に見事なエスピオナージュ映画でした。ストイックな「男の仕事」の映画でもあります。フィリップ・シーモアの遺作にして代表作と呼ぶに相応しい、見事なおっさん映画。おっさんであるからこそ、カッコイイ!
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2014年10月22日