『パッドマン 5億人の女性を救った男』@立川シネマシティ/CINEMA TWO(19/01/01(tue)鑑賞)
映画『パッドマン 5億人の女性を救った男』予告(12月7日公開)
Netflix | パッドマン
https://www.netflix.com/title/81016191
そんなわけで、今年最初で本日の映画1本目『パッドマン 5億人の女性を救った男』@立川シネマシティ/CINEMA TWOに劇場入りしました。インドでナプキンの普及に尽力した実在の男性の伝記映画。公開館数は多くないんですが、各劇場で地味に動員良いらしく、自分も一度チケット取り損ないました。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年1月1日
『パッドマン 5億人の女性を救った男』観終わりました。村の工場勤めの技術者の青年が結婚して、奥さん大好きになって、持前の発明の才で奥さんの日常の困り事を解決する内に、生理の時に不衛生な布を使用していることを知り……から始まる長い長い悪戦苦闘の物語。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年1月1日
『パッドマン 5億人の女性を救った男』:この話、一番面白いと思うのは、「女性を救う男性ヒーローの話」ではなく、「男女共働の話」な点。主人公が奥さん好きすぎなければ、奥さんや女性が置かれた状況に気づかなかったし、彼の研究は後に表れる共同経営者の女性がいなければ煮詰まっていた。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年1月1日
『パッドマン 5億人の女性を救った男』:その前にもうちょっと状況を説明しておくと、物語はGoogle登場以降なので(作中でPC検索する場面がある)、せいぜい2000年代以降のお話です。当然、西側企業の製品がインド国内でも購入できる。ただ値段が高くてとても庶民には手が届かない。#fr19__n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年1月1日
『パッドマン 5億人の女性を救った男』:加えて地方での因習などもあり、女性は不衛生な布で生理対応を強いられて病気の原因になったり、生理中は忌むべきものとして尊厳を傷つけられていた。主人公は発明家の合理性から、そんなことで大好きな奥さんや家族の女性が傷つくのが許せなかった。#fr19
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年1月1日
『パッドマン 5億人の女性を救った男』:ただまぁ、発明家精神のおもむくまま男性の研究者が開発に突き進むには、インドの田舎の村落コミュニティという環境と、題材が女性の生理用品というのは、ちょっと最悪の組み合わせで……周囲の理解も、奥さんの理解も得られず変態扱いを受けるという。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年1月1日
『パッドマン 5億人の女性を救った男』:結局、奥さんも実家に帰ってしまって、本人はひとり村を離れ、都会に出る。……で、懲りたかと思いきや、却って肚が括れたとばかりに、さらに研究に驀進してゆくという、な(^^;; あと、挫折は挫折として、それを受けて本人の視座も広がるんだよね。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年1月1日
『パッドマン 5億人の女性を救った男』:世間体やら何やかで奥さんには拒絶されるんだけど、それで「(自分の発明で)全世界の女性を救えば、いずれは奥さんを救うことにもなる」とか言い出して(爆 発想のスケールがインド。いや、インドでもやっぱり変な人なんだけど(^^;; #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年1月1日
『パッドマン 5億人の女性を救った男』:この辺、おっそろしく語り口が際どくて、生理用品開発の意義を知る西側市民やのちの主人公の世界的成功を知っていればこそ「いい話」として観客は受け留めるけど、ちょっとバランスが崩れれば変態ストーカーだし、当時の地元住民からはそう見られてる。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年1月1日
『パッドマン 5億人の女性を救った男』:映画は観客の感情移入を誘うよう、好感を持って受け入れられる芝居をしているわけなんだけど、正直、この辺は天才も変態も紙一重だし、紙一重の資質がどっちに転がるのかも周囲の解釈次第。と同時に、このレベルになると本人にはどっちでもいいのか。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年1月1日
『パッドマン 5億人の女性を救った男』:でまぁ、ようやっとここで話を元に戻すと、この話自体は主人公の結婚式から始まるように、この物語が始まる「動機」は女性である奥さんの生理への対応を、身近な男性として違和感を感じることから始まっている。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年1月1日
『パッドマン 5億人の女性を救った男』:奥さんをはじめとする女性自身からは、それを当たり前のこととして受け入れているから、不快ではあるけど変えようという発想は出てこない。男性である主人公が「他者」としてそれを見たから、違和感がそこに生じているんだよね。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年1月1日
『パッドマン 5億人の女性を救った男』:このように「他者」としての「愛」ある眼差しから始まっている物語で、そこからギリシャ英雄の冒険行のように、艱難辛苦の旅路の涯(はて)に、やがて成功して愛する妻のもとに戻る……という神話的な構造のお話なんですね。 #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年1月1日
『パッドマン 5億人の女性を救った男』:彼の眼差しの「愛」は、結局のところ当の奥さんや親族から拒絶され、それ故により深く、より広いスケールの普遍的な「愛」に再構築されてゆき、同時に彼の発明も製品から製造装置、そして新しいビジネスモデルの構築までスケールアップしてゆく。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年1月1日
『パッドマン 5億人の女性を救った男』:スクリーン上で起きている出来事は、まぁ、(ちょっと変な発明家の)ありふれた成功物語なんだけど、そうやって観ていると複数の語り口のレイヤーが多奏的に描かれている(ように見える)。この辺のテーマの揃え方こそ、映画演出の醍醐味だよね。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年1月1日
『パッドマン 5億人の女性を救った男』:……そんなわけで、この映画に自分が感じた「凄み」を探り探りレビューした結果、こういうダラダラしたレビューになってしまったわけですが(爆 女性の生理の話とはいえ主人公は男性ですし、男性でも物語には入りやすいかと思います。機会があれば是非。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年1月1日