『ヴイナス戦記』@新宿ピカデリー(19/05/24(fri)鑑賞)
映画『ヴイナス戦記』冒頭10分映像【Blu-ray <特装限定版> 7月26日(金)発売!】
- アーティスト: 久石譲,柳ジョージ,山根えい子,北原拓,冬杜花代子,大田黒裕司,平野孝幸,藤野浩一,サントラ
- 出版社/メーカー: 日本コロムビア
- 発売日: 2005/12/21
- メディア: CD
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本日の映画『ヴイナス戦記』@新宿ピカデリーに劇場入りしました。1989年公開。火星植民地の独立戦争に駆り出された、若きバイク乗りのお話。渋ってた安彦良和がいよいよ観念してBD化を認めたので、そのお祝い上映だそうで(^^;; 自分も初公開時に観て以来ですよ。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年5月24日
『ヴイナス戦記』観終わりました。…あー、タイトルで『ヴイナス(金星)』つってんだから、そら「金星」の話ですわな(爆 平成の間丸ごと封印されてただけあって、いい感じに内容忘れてる(^^;; それはともかく、本編は安彦史劇感満載のお話を、鬼作画で支える今観ても見応え充分の映画でしたぜ。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年5月24日
『ヴイナス戦記』:水小惑星が激突したことにより、テラフォーミングと入植が急速に進み、コロニー群の合従連衡により2大勢力に分割された21世紀末の金星。戦場での勢力均衡が崩れた間隙を衝き、一方の雄・軍事国家イシュタルは対立する国家アフロディアの首都を急襲する。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年5月25日
『ヴイナス戦記』:巨大な多砲塔重戦車「タコ」を擁する空挺強襲軍で瞬く間に首都を制圧したイシュタル軍により、占領政策が布かれる。しかし主人公ヒロたちバイクレーサーの若者たちは、軍政で日々息苦しさを増す生活に鬱屈を貯め、スタジアムを占拠する戦車への襲撃を目論むが…というお話。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年5月25日
『ヴイナス戦記』:一応、原作第1部のヒロ編をベースとしており、基本設定と主要キャラは継承するものの、ストーリーはほぼ一新。確か原作では地球からも色々紛争に関与してたはずだけど、その辺はばっさりカットされて通信社の新米記者スゥにのみ集約されています。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年5月25日
『ヴイナス戦記』:本公開時に観た時はその辺が不満だったけど、原作自体久しく読んでないので、今となってはそこはどうでも(^^;; まあ、100分強の映画にまとめるに当たっては、必要な改変だったと思います。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年5月25日
『ヴイナス戦記』:全体を通しての印象としては、安彦良和コミック作品に通底する、史観に裏打ちされた硬質でドライな世界観とその理不尽に抗う若者の衝突という、いわゆる安彦カラーが濃密な映画です。具体的に言うと、敵軍占領下で、官憲や大人たちが手のひら返して占領政策に協力したり。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年5月25日
『ヴイナス戦記』:戦争という状況に対して、思想的にどうこう以前に「作用と反作用」の集積体として冷ややかに捉え、その中に無邪気な若者たちを放り込むことで、戦争が青春を無惨に貪り喰らう有様を描く。だから、侵略軍追討を旗印に掲げるアフロディア軍も「正義の軍隊」なんかじゃない。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年5月25日
『ヴイナス戦記』:手取り早く戦力化できて、軽装の強襲バイクで戦場に送り込んで死んでも別に困らない「リソース」としてしか、主人公たちを見てない。政治や軍隊は自然状況では、その行動理念に個人の幸福や情念が入り込む余地はない。そして組織人も各々自身の利害に基づき行動する。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年5月25日
『ヴイナス戦記』:そうした国家や組織の「エゴ」の発露として、若者を戦争へと動員するメカニズムがあり、主人公は否応なくそこに捲き込まれてゆくのだけど、それでも最後までそこへの違和感を表明し続ける。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年5月25日
『ヴイナス戦記』:物語のラストで、主人公は敵戦車と一騎打ちに及ぶけど、アレは兵士としての軍事作戦ではなく、個人的な遺恨に基づく「喧嘩」だよな。責任の主体も定かではない「戦争」から、自分自身の「喧嘩」に状況を引きずりおろして、「世界」を取り戻すんですよ。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年5月25日
『ヴイナス戦記』:そういう意味で、非常に古典的な教養小説感があって、満足度が高い。いや、さんざん戦争のリアルな理不尽の話をやっといて、クライマックスが一兵卒が敵司令官と一騎打ちなんて荒唐無稽ですよ。でもここぞという時にロマンぶっ込むのが「物語」の醍醐味じゃない(^^;; #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年5月25日
『ヴイナス戦記』:絵のお話。当然ですが、オール手書き作画。それで動く動く。冒頭の首都侵攻時の戦車から逃げ惑う群衆から、ラストまで神作画の連続で動き続ける。上映後のトークで安彦さんは「当時金がなくて」とか言ってたけど、これで?という。今観るとロストテクノロジーに近いですよ。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年5月25日
『ヴイナス戦記』:安彦良和デザイン、神村幸子作監のキャラ芝居も一切古びておらず、21世紀に観ても現役作品と存分に戦えます。こういう軽やかに時代を越えてくるオーパーツ的な映画がたまにありますけど、本作もその内のひとつ。実際、今年のアヌシー映画祭に出品するそうで(^^;; #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年5月25日
『ヴイナス戦記』:最後にメインヒロインのマギーの声は水谷優子で、敵司令官が塩沢兼人と、既に鬼籍に入られた声優さんのお声を久しぶりに聴けたのも嬉しかったです。今後、BD発売に合わせて各所で上映会が行われるそうで、機会のある方には、是非にとお薦めできる映画でした。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年5月25日
■監督フィルモグラフィ:安彦良和(1947年~)
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