『脱獄・広島殺人囚』@国立映画アーカイブ(19/07/27(sat)鑑賞)
本日の映画『脱獄・広島殺人囚』@国立映画アーカイブに劇場入りしました。1974年公開。松方弘樹主演、中島貞夫監督。殺人罪で40年以上の刑期を受け、7回脱獄した実在の人物がモデルのお話。これも意外と観てなかったんだよね。配信でも観れるはずだけど、やっぱりスクリーンで観たいしね。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年7月27日
『脱獄・広島殺人囚』観終わりました。戦後すぐ麻薬の売人夫婦を殺害して懲役20年を喰らった男が、度重なる脱走と刑務所内での殺人2件で懲役40年まで増え、なお懲りてない……というお話。実話ベースだからなんだろうけど、落ちが落ちてない、というか、脱獄マシーンが完成するまでというか。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年7月27日
『脱獄・広島殺人囚』:犯罪を犯した松方弘樹が刑務所にぶち込まれる→知略を巡らせて脱獄する→しょーもないミスで捕まる→脱獄する…の永久運動のお話(^^;; 「実は冤罪で真犯人を探す」などのグランドストーリー的なものはないので、純粋に「脱獄したいから脱獄する」意志だけで駆動する。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年7月27日
『脱獄・広島殺人囚』:エネルギーの塊というか、知略を巡らせて脱獄しても割としょーもない理由で捕まってるとこ見ると、「脱獄したい」「逃げたい」という衝動だけで動いていて、それ以外ではあまり頭が働いていない(^^;; その「運動体」である主人公をひたすら追ってゆく映画というか。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年7月27日
『脱獄・広島殺人囚』:面白いのは、序盤で出てきた、シャバに残してきた奥さんとか相棒の渡瀬恒彦とか、一緒に脱獄して彼のために刑務所内でふたりも殺すことになった梅宮辰夫とか、終盤では全然出てこないんだよね。いや、警察にマークされて近づけないとかの理由はあるにせよ。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年7月27日
『脱獄・広島殺人囚』:ただ物語上の意味的には、登場人物がどんどん退場して主人公だけがひとり駆動し続ける情景は、主人公の行動原理の純化と人間性の喪失を意味している(ように見える)。そういえば、終盤には主人公のモノローグもないや。脱獄マシーンの完成だ。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年7月27日
『脱獄・広島殺人囚』:ギリシャ悲劇の物語構造をして「すべての登場人物が死して物語の棺の蓋が閉じる」という言葉があるが、この映画のラストは「純化の完成」とともに主人公の人間性の喪失で、そこで終わる。もうここから先は語っても意味はないから、ばしんと蓋が閉じるように終わるのだ。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年7月27日
『脱獄・広島殺人囚』:まあでも、小賢しい理屈もモラルも何も振り切って、エネルギーの塊と化した松方弘樹が、脱走を繰り返して疾走してゆく姿は、いかにも70年代邦画のパワー感に溢れてて目が逸らせないです。現代人が感情移入するには厳しい主人公ですが、それと映画のパワーは別ですから。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年7月27日
■監督フィルモグラフィ:中島貞夫(1934年~)
<東映55キャンペーン第12弾>女番長 感化院脱走【DVD】
- 出版社/メーカー: TOEI COMPANY,LTD.(TOE)(D)
- 発売日: 2012/06/01
- メディア: DVD
- この商品を含むブログを見る