『どろ犬』@国立映画アーカイブ(19/08/22(thu)鑑賞)
本日の映画『どろ犬』@国立映画アーカイブに劇場入りしました。1964年公開。大木実主演で、刑事が犯罪に手を染めて転落してゆくノワールもの、だそうですが、さて。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月22日
『どろ犬』観終わりました。勤続20年、正義感の強いベテラン刑事が、知り合いのヤクザに弱味を握られて転落を重ね、同僚刑事に手を掛けたことをきっかけに連続殺人鬼へと堕ちてゆく。エルロイっぽいけど、60年代なんだよね。原作の結城昌治のハードボイルド性の真骨頂とも言えるけど。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月22日
『どろ犬』:タフガイ然と登場した主人公の大木実が、もうどんどん勢いつけて顔つきが悪くなるわけですよ(爆 疲労と焦燥が重なり、殺人にも抵抗がなくなってゆく。そこへメフィストフェレス的に主人公を翻弄し、誘うのがヤクザの西村晃。掴み所がなく、ことごとく主人公の指示や予想を裏切る。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月22日
『どろ犬』:この西村晃が最高で、時に卑屈に出、押せるとみれば恫喝し、隙を見せればすかさずつけ込んでくる。警告は無視し、調子に乗ってたかりを重ね、へらへらと周囲を捲きこんでゆく。『水戸黄門』よりこっちが西村晃の本領でしょう。…まあ、やり過ぎて主人公に殺されちゃうけどね(^^;; #fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月22日
『どろ犬』:警察の職務ひと筋、正義の人として生きてきたはずなのに、同僚にも明かせない秘密が増え、その秘密を守るために後輩刑事を手にかける。それで秘密が守れたかと思いきや、思わぬ綻びから破滅の刻(とき)が迫ってくる。足掻けば足掻くほど、ドロ沼に足が沈み込む。うわぁ(^^;; #fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月22日
『どろ犬』:これを60年代的な、過剰に内面に踏み込まない適度なドライ感でやってくれるので、どんぴしゃどストライク! 警察ものが得意の東映だけあって、ディティールもしっかりしてて、捜査の進展で主人公が追い込まれてゆく描写にも隙がない。キリキリ胃が痛くなる。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月22日
『どろ犬』:東映は警察もの、刑事ものの伝統とは別に、残酷時代劇なんかをやってた系譜もあるわけで、この時点でさえハードボイルドやノワールも老舗を名乗る実績はある。でももっと過剰なテイストでくるかと思ったら、こういうのもやれたのね。東映の意外な引き出しにやられる映画でした。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月22日
『どろ犬』:監督の佐伯孚治はこれがデビュー作だが、組合活動に入れ込んだことで睨まれて、映画はこれともう1本だけ。それ以外はTV特撮畑を歩んできた人なのか。もったいない話と同時に、それが僕ら世代の児童向け特撮コンテンツの贅沢な豊かさにも繋がったわけで、複雑な気持ちになるね。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年8月22日