『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 –永遠と自動手記人形-』@TOHOシネマズ上野(19/09/07(sat)鑑賞)
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形 -』予告
Netflix | ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 –永遠と自動手記人形-
https://www.netflix.com/title/81208936
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 -永遠と自動手記人形-』ED主題歌「エイミー」
- アーティスト: 茅原実里
- 出版社/メーカー: ランティス
- 発売日: 2019/09/04
- メディア: CD
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Netflix | ヴァイオレット・エヴァーガーデン
https://www.netflix.com/title/80182123
Netflix | ヴァイオレット・エヴァーガーデン スペシャル
https://www.netflix.com/title/81010662
TVアニメ『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』オリジナルサウンドトラック VIOLET EVERGARDEN:Automemories
- アーティスト: Evan Call,TRUE
- 出版社/メーカー: ランティス
- 発売日: 2018/03/28
- メディア: CD
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TVアニメ「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」ボーカルアルバム (特典なし)
- アーティスト: TRUE,茅原実里,結城アイラ
- 出版社/メーカー: ランティス
- 発売日: 2018/03/28
- メディア: CD
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本日の映画『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 –永遠と自動手記人形-』@TOHOシネマズ上野に劇場入りしました。大戦終結後、代筆屋に転じた少女兵士の再生を、復興してゆく社会や人々の暮らしと重ねて描くお話。あんな事件の後だけに、その直後の作品がこれというのも不思議な縁か。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月6日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 –永遠と自動手記人形-』観終わっての感想(以下『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』)。このお話は非常に荒っぽく要約すると相田裕『GUNSLINGER GIRL』のその後のお話。自分を導くパートナーを喪った少女兵士が、人間性を回復してゆくお話です。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:第一次世界大戦直後くらいの文明レベルの架空の世界で、自動車化と電信・電話の普及が急速に進んでいる。戦争で思慕の対象でもある上官と両腕を喪ったヒロインは、機械の腕と引き換えに除隊し、上官の友人が経営する民間の郵便会社に就職する。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:そこで彼女が就いた仕事が、自動手記人形……顧客の要望を聞いて手紙を書く代書屋の仕事。時に顧客の心に触れて、想いをまとめるその仕事を通じて、戦争で傷ついた彼女の心の傷がゆっくりと癒されてゆく。概略としては、そういうお話です。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:さて、この作品をTVシリーズから観てて面白いなあ、と思うのが、「元最強兵士のヒロイン」だの「美少女に機械の両腕」などの、非常に男子オタクの妄想を刺激する要素をフックに打ち込んでくるのに、あくまでフェミニンに処理してくる点です。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:例えば「元最強兵士のヒロイン」の「最強性」について、特に説明がない。原作は未読ですが、少なくともTV版とこの外伝にはない。特殊な教育故なのか、戦闘民族とかなのか、薬物による強化人間なのか。特に説明はなく、同類の仲間もいない。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:結局、その「最強性」を巡る秘密は一切深掘りされない(^^;;、ヒロインの自意識は今は亡き上官との出会いから始まるのです。創り手の意識として「そこ」は重要ではなく関心も向かない。当然「最強」や「出自」を巡るバトル展開になんか、ならないw #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:機械の腕も、別に兵器として活躍するでもなく、タイプライターを叩く速度が異様に早いとかいうこともなく、作中で他に出てこないのだからオーパーツっぽいのだけど、別にその由来が深堀りされるわけでもない(^^;; #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:一応、戦時中に犯した「罪」の代償とか、そういう意味合いがあるのかな。でも別に幻肢痛(ファントム・ペイン)に苦しむとか、判りやすい表現をするわけでもないしな。今回の映画でもビジュアル的にフェティッシュに美しく表現されることはあるけど。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:かように、一見バイオレンスもの、あるいは少年マンガ的に強力なフックを多用しながら、まったくそんな方向には進まず(^^;;、物語はヒロインが日々の仕事を通じてゆっくりと人間性を獲得してゆく、その日々をただ追ってゆく。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:「ゆっくり」という点では気合が入っていて、なにせ今度の映画でも作中であっさりと3年も経つ(-o-;; 敢えて言えば、ヒロインの再生と成長は、社会が復興し、人々の傷が癒えるのと軌を一にしてに描かれ、そうであればこそ「ゆっくり」なのだ。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:ここまででもこの物語は随分と「変(ユニーク)」なのだけど、そういう散りばめたフックを決してありきたりな形では活かさない(無視する)だけでなく、作品のテーマ(と思しき)方向性から不意に逆行して見せたりもする。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:例えば、感情を喪失しているヒロインがその業務を通じて人間性を回復させてゆく職業である代書屋の仕事に「自動人形」と名付ける。…何で?(^^;; 作中でのこの自動人形業務は、女性が手に職を付けて自立するための仕事と描かれてるんですけどね。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:ここを深読みするなら、感情の未成熟なヒロインが、「自動人形」として無私に顧客の感情に寄り添うことにより、「人間」として成熟するのだ…ということなのか。感情豊かな「人間」になるためには、「人形」を経由しなくてはならないという逆説。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:ここでようやく今回の映画の話に入ってゆくのだけど(^^;;、今回のお話も前半は「逆行」「逆説」のエピソードなんですね。物語の始まりは、ヒロインが深窓の寄宿学校に呼ばれることから始まるのだけど、それは前半のゲストヒロインの教育のため。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:とある貴族の妾腹の子として貧民街に育ったゲストヒロインは、父親の勝手な都合でこの寄宿学校に入れられ、良家の子女としての教育を受けているが馴染めない。そこへ彼女に寄り添って貴族のマナーを教える家庭教師としてヒロインは呼ばれたのだ。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:なんで兵士だったヒロインが貴族のマナーを教えられるのかはTV版のエピソードを観ていただくとして(^^;;、ここでゲストヒロインに課せられたミッションは、政略結婚の駒として「貴族の娘」らしくにパッケージングされること。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:それを本人も自覚しているし、彼女自身の願いを叶えることの代償だと理解もしている。しかしそれは彼女の在るべき自己実現とは真逆であり、ゆっくりと己の魂を殺す日々。そこにヒロイン……ヴァイオレット・エヴァーガーデンがやってくる。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:この作品は一貫して女性の自立とエンパワーメントを描いてきたはずだけれど、ここでヒロインに課せられたミッションは一見そこに「逆行」し、ゲストヒロインの自我と魂を圧殺し、政略結婚用にパッケージングする仕事のように「見える」。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:実際に優秀なヒロインはそのミッションを完ぺきにこなすのだけど、同時にこの物語でここまで描かれてきて、積み重ねられたヒロインのキャラクター性とは相容れない。何故こんな残酷なミッションをやらせるのか。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:物語的にヒロインが果たすべき本来の役目は、苦悩する依頼主の心に寄り添い「言葉」を紡ぐことで救済をもたらすことにあるのではないか。勿論、ヒロインはその使命(ミッション)を片時も忘れてはいないことは、映画を観ていればすぐに判るのだけど。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:最終的に作中でヒロインがその両者をどう両立させたのか。彼女にできる範囲で、しかし彼女にしかできないやりかたで、その「奇跡」をどう成し遂げたのかは、是非劇場でその目で確認していただきたく。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:「逆行」を「逆説」に転じて「奇跡」に繋げるこの妙味こそ、この物語の特徴であり真骨頂であるとするなら、外伝であってもそれを見事に実現してのけるストーリーテリングには舌を捲く。ああ、そこで落とすのか、と。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:映画の後半はあっさりと3年の歳月を経て、前半のゲストヒロインの「妹」が次のヒロインとなって物語を引っ張ってゆくのだけど、まぁ、既に文が長くなりすぎているのでここでは措いとくとして(^^;; #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:この映画版も、TV版も、Netflixのみの特別編も含めて、非常に「変(ユニーク)」で掴みどころなく、それでもちゃんとよくできた人情噺に落とし込む。作者は天才か、ただの定跡(セオリー)知らずなのか……まあある種の天才には違いないんでしょうね。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:勿論、京都アニメーションという、奇跡のようなアニメスタジオが、丹精込めて描き上げた美しい世界観も大きく寄与しているのに違いないのだけど、そこは他にも語ってる人がいくらでもいるしね(^^;; #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝』:重ねて「変(ユニーク)」なお話だし、他に代わりの効かない無二のお話で、先の展開に強く興味をそそられるお話でもあります。しかし作中世界と同様に時間をかけて、ゆっくりとでいいので、関係者諸氏の傷を癒しながら語り続けられますように。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月19日