『ガリーボーイ』@新宿ピカデリー(19/10/20(sun)鑑賞)
「ガリーボーイ」より「Mere Gully Mein(路地裏が俺の庭)」MV
Mere Gully Mein - DIVINE feat. Naezy | Official Music Video With Subtitles
本日の映画『ガリーボーイ』@新宿ピカデリーに劇場入りしました。インドの若きストリート・ラッパーのサクセス・ストーリー。貧民街からラップで成り上がるぜ、てのは洋の東西問わず訴求する強いストーリーなんでしょうか。ちなみに女性監督が撮るイケメン・ラッパーの映画でもあります(^^;; #fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年10月20日
『ガリーボーイ』観終わりました。基本はよくあるラッパー成り上がり物語でいいのだけど、問題はインド社会が結婚も親が決める前近代から、強烈な格差を生む資本主義下でSNSで個人が繋がる現代までのごった煮なことで(爆 それが主人公の身に一身に集約されて、強い詞(ライム)を産むという。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年10月20日
『ガリーボーイ』:主人公は、インドでも社会階層が低いイスラム系のスラム街の生まれで、富裕層の家庭の運転手をしている父親の子として育ち、(主に母親の意向で)大学に通ってる。この父親がまたクソで(^^;;、イスラム教徒だからと若い嫁(重婚)は連れ込むわ、DVは振るうわの見事なろくでなし。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年10月20日
『ガリーボーイ』:自動車盗んだり、ドラッグの売人しているワルな幼馴染はいるものも、主人公本人はドラッグや酒には手を出さず(イスラム教徒だし)、代わりに嫌なことがあると、ヘッドホンで音楽聴いて、現実を上書き(オーバーライド)して凌いでる。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年10月20日
『ガリーボーイ』:一応、同じ大学に通う彼女もいるけど、医者の娘ということもあって親からは交際を反対されてるし、少しヤンデレ気味で(^^;; 主人公にラブレター送った送った女がいると知ると、その足で彼女の下に押しかけて首絞めるし(爆 しかも「反省してる」と言いつつ、後でまたやるし。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年10月20日
『ガリーボーイ』:彼女は彼女で、イスラム系の家庭環境で抑圧されてる一方で、父親が娘に甘いのにつけ込んでギリギリ凌いでるだけだから余裕ないのか。そこはまあ判らんでもないんだけど、こういうヒロイン像で最後までヒロイン脱落しないのは、インド映画というより女性監督だからかな。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年10月20日
『ガリーボーイ』:いや、主人公の音楽プロデューサーになった女性(浮気はしてた(^^;;)を瓶でぶん殴った時は、さすがに関係切ろうとするのだが、できないw 挙句にほとんど禁じ手みたいな手段で、主人公から頭下げさせて復縁させるという(爆 凄えな、インド女性<特殊な事例だろうけど。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年10月20日
『ガリーボーイ』:いや、ヒロインがあまりにインパクトあって話が逸れたけど(^^;; ともかく、閉塞して鬱鬱とする毎日の中で、大学内のフェスでラッパーの先輩と出逢って、世界が拓けてゆく……のだけど、そこからの展開の振り幅が、インドらしいなあ、という。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年10月20日
『ガリーボーイ』:音楽の世界で才能を認められて、ファンからリスペクトされることで自意識が強化つーか、肥大化する。それはいいのだけど、日常生活や恋愛関係とかがそれを受けて好転するのは、だいたい主人公の才能が社会化(ぶっちゃければ現金化)されてからだからタイムラグが生ずる。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年10月20日
『ガリーボーイ』:それ故に家族が認めてくれない、とかは割と定番の展開なので珍しくはないのだけど、そこにインド特有の問題として、前近代の家父長制による個人の自己選択権の否定と、貧困からくる自尊心の否定がダブルで重なってくるからキツいキツい(-o-;; #fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年10月20日
『ガリーボーイ』:そうした主人公周囲の矛盾や葛藤を、最終的に「上を見るな。夢を見るな。諦めて現実を受け入れろ」と繰り返す父親を、「言葉(ライム)」で黙らせることで突き抜ける。そこは、ラップ・バトルのステージ上で主人公が勝ち抜くことで身につけた「強さ」であると繋がってくる。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年10月20日
『ガリーボーイ』:何というか、前近代の個人の否定から、個々人の才能と才能がSNSで高速結合して個人が最大級に強化(エンパワーメント)される(まあ、才能のあるやつ限定だが)21世紀まで、一本の映画、ひとりの主人公で駆け抜けて集約されてるんだから、そりゃあ濃くもなるよね。#fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年10月20日
『ガリーボーイ』:自分がかねがね主張してきたインド映画のタイムマシン性を象徴するような映画でした(知らんがな)。そのタイムマシン性があるから、他所の国でも成立する物語類型でも、全然別の味わいになるし、そりゃあ病みつきにもなろうというものですよ(^^;; #fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年10月20日
『ガリーボーイ』:ちなみに音楽の使い方とか、PV風な楽曲パート(つか、作中でもろPVとして作られたパート)のセンスは、そもそもインド映画の得意技なので、カッコよくて見応えたっぷりで楽しかったです。……でもあのヒロイン、絶対またやらかすよなあ(吐血 #fr19_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年10月20日