『フライング・ジャット』@新宿ピカデリー(19/12/07(sat)鑑賞)
A Flying Jatt | Official Trailer | Tiger Shroff, Jacqueline Fernandez and Nathan Jones
監督:レモ・ドウザ
主演:タイガー・シュロフ/ジャクリーン・フェルナンデス/ネイサン・ジョーンズ
2016年/インド/ヒンディー語/151分
原題:A Flying Jatt
本日の映画3本目『フライング・ジャット』@新宿ピカデリーに劇場入りしました。ご神木によって超人化した武術教師が、母の作った青い衣装に身を包み、環境破壊する化学企業の悪を討つ!でも高所恐怖症だから高い所は勘弁な!……というインド映画だそうですが、さて。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年12月7日
『フライング・ジャット』観終わりました。気弱な武術教師の青年が、御神木の力で無敵のスーパーヒーローに。そうそうすぐには性格は変わらないので本人はやる気ゼロなのだが、猛母なママンとボンクラ兄貴がやる気出して、スーパーヒーローをプロデュース……というヒーロー・コメディ。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年12月7日
『フライング・ジャット』:ちなみにタイトルは「空飛ぶシク教徒」という意味で、インド人で初めて少林寺に入門して拳法を持ち帰った主人公の父親が、跳び蹴りを必殺技にしてたからついた名前で、それを継ぐという設定。主人公本人は高所恐怖症なんで、目線の高さより高く飛べないという(^^;; #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年12月7日
『フライング・ジャット』:作中で主人公が母親と兄貴にDCやMCUのDVDを山ほど観せられて、スーパーヒーローの何たるかを叩き込まれるシーン(^^;;が象徴するように、そうしたジャンル映画に対するパロディ的なメタ視点を組み込んだ映画です。でも根源的な変身の理由に宗教性を持ってくるのね。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年12月7日
『フライング・ジャット』:割とそこはお話の構造にも影響していて、主人公が想いを寄せ、(当然のように(^^;;)本人自身はヒーローにミーハー的に憧れてはしゃぐヒロインとのわちゃわちゃしたラブコメ展開がクライマックス前に急転直下に片付き、終盤は彼女の存在は後景に下がってしまう。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年12月7日
『フライング・ジャット』:それは「ヒロインを守りたい」とか「彼女と結ばれたい」とかは、別にこの映画の主題ではなかったということなんでしょう。それよりも、シク教徒としてのアイデンティティの在り様として、人は(シク教徒は)ヒーロー性をどう体現すべきか、という話になってゆく。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年12月7日
『フライング・ジャット』:へー、て言う。日本だと信者向けの宗教映画でもないとこういうのはやらないし、欧米のキリスト教的価値観に基づいた映画でももうちょっと普遍性を装う。シク教徒が深夜に侵略者を寡兵で強襲して散々に打ち破ったという故事を、血腥いアニメで挿入したりしない(^^;; #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年12月7日
『フライング・ジャット』:この辺は、インド社会での宗教の位置づけとも関わってくるのかな。民族や文化的アイデンティティと不可分に結びつき、その支持を公然と表出することに抵抗感がないのでしょう。まあ、他宗教への排他的表現は少なめだったので、多少の配慮はあるのかも知れないけど。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年12月7日
『フライング・ジャット』:物語前半はわちゃわちゃとしたヒーロー・コメディだったのが、後半から廃棄物質を吸収してスーパー・ヴィラン化した敵が登場して徐々にシリアス化し、身近な人の死を境に主人公は遂に真のシク教徒ヒーローとして覚醒し、衛星軌道上にまで及ぶ大バトルに発展する。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年12月7日
『フライング・ジャット』:この辺、前半でコメディとして笑わせていたネタを、終盤でシリアスなテーマ性に繋げてみたり、意外と芸が細かい(^^;; あと、バトル描写が『ドラゴンボール』的バトルを結構律儀に実写化(まあCGだけど)してて、インド人もああいうのが好きなのねw #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年12月7日
『フライング・ジャット』:『ドラゴンボール』と言えば、敵のヴィランが逆元気玉というか、大気中の汚染物質を吸えば吸うほど強力になるという敵で、経済成長に伴って絶賛環境破壊進行中のインドでは無敵やん、と(^^;; 実際にそれで主人公はコテンパンに叩きのめされる。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年12月7日
『フライング・ジャット』:まあ、それも『ドラゴンボール』の反転とも言えるのか。ただそれだけにバトル描写も『ドラゴンボール』の欠点である、パワー対決に終始するオールド・スクール風で、『ジョジョ』以降の頭脳バトル戦を知る日本の現代『ジャンプ』読者には喰いたりないかも知れない。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年12月7日
『フライング・ジャット』:そういった部分を含めて、国際水準で最先端のヒーロー像を目指している『DC』『MCU』や『ジャンプ』作品群と比べると、まだまだ微笑ましくもあるんだけど、しかし人の暮らしのある所、ヒーローあり。インドもまた然り、と学ぶ楽しい映画でした。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年12月7日