『洲崎パラダイス 赤信号』@ラピュタ阿佐ヶ谷(20/07/05(sun)鑑賞)
本日の映画1本目『洲崎パラダイス 赤信号』@ラピュタ阿佐ヶ谷に劇場入りしました。1956年公開。遊郭の入口にある呑み屋に出入りする男女のドラマを描く映画。川島雄三監督の代表作ということもあって、名画座ではちょくちょく掛かるんだけど、意外と観れてなかったのでこの機会に。#fr20_n pic.twitter.com/KBSPbozIlm
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月5日
『洲崎パラダイス 赤信号』観終わりました。歓楽街の入口の橋のふもとで、年増の女将のいる呑み屋兼貸しボート屋があり、そこを通り過ぎてゆく男女のお話。橋を渡って歓楽街の中に入るわけではないのがキモで、梅雨時の川縁でしっとりと濡れつつ、欲望の周辺で揺れ動く人生を見る妙というか。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月5日
『洲崎パラダイス 赤信号』:ちょっと訳ありっぽい男(三橋達也)と女(新玉三千代)が、食い詰めて流れついた呑み屋で、女将に仕事の紹介を頼む。女は店を手伝い、男は女将の紹介で蕎麦屋の出前の仕事につく。しかし、女は常連客に取り入って店を去り、男は必死で女の行方を追うのだが…。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月5日
『洲崎パラダイス 赤信号』:とまあ、この男女の話をメインに、若い女と逃げた女将の旦那が戻ってくる話とか、客を取らされる前に新人の娘を足抜けさせようとする青年の話とかが群像劇のように重なり合って……まあその、結局、世の中成るようにしか成らん、という苦さを噛み締めるつーか(^^;; #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月5日
『洲崎パラダイス 赤信号』:時代設定的に売春防止法施行直前、ということもあって、現代から見ると時代劇っぽく見える部分もあるんだけど、やはり印象に残るのはメインの男女の関係性で、こうダメな感じで相互依存しちゃってて、一緒にいるとお互いダメになるの判ってて、関係が切れない(爆 #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月5日
『洲崎パラダイス 赤信号』:男の三橋達也なんか、彼女といるとガンガン自尊心削られてどんどん下手れてくのに、距離を於いた途端に元気を取り戻す。女の新珠三千代も、男を捨てて金持ちの旦那見つけたのに男の姿を探し出す。それで最後に目が合っただけで全部元の木阿弥という(^^;; #fr20_n
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『洲崎パラダイス 赤信号』:ちょっと個人的に思い当たる節があって、胃が痛い(爆 それはともかく、客観的に絶対に上手くいかないの見え見えで、本人たちも判ってんだけど、チューニングが完璧に合った相手と出逢ってしまうと、どうもならんと言うか。まあ、バットチューニングだが(爆 #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月5日
『洲崎パラダイス 赤信号』:こういう男女の機微は別に昭和でも令和でも変わらない(と思う(^^;;)ので、時代の変化を越えて、強く惹かれます。まあ、いきなり店に飛び込んできた一見の男女に、仕事紹介の骨折りを惜しまない女将のお人好し振りは、昭和的ではあるけど。#fr20_n
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『洲崎パラダイス 赤信号』:ああ、でもアレは逆に、紹介する先に対するサービスだったりする側面もあるのか。求人広告費とか抜きに、女将に信用担保してもらって労働力確保するという。町場の中小零細企業は、案外そういう口利きで雇用を廻してたのかもしれない。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月5日
『洲崎パラダイス 赤信号』:あと、物語の舞台が江東区なので、女が乗り換える旦那が、神田のラジオ屋の店長。ラジオ屋って、そんなに儲かってたのか?(^^;; 作中にもラジオ街と呼ばれてた時代の神田秋葉原の賑わいが出てきます。量販店とか整備される前は、個人商店でも儲かってたのね。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月5日
『洲崎パラダイス 赤信号』:それと、女将を除く大人たちは大体ダメな人たちなんですが(^^;;、一服の清涼剤が、蕎麦屋のバイト娘の芦川いずみ。やはり美しい。そして優しい。ダメな人たちのダメな話なのに、そこだけ心が洗われる……。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月5日
『洲崎パラダイス 赤信号』:監督の川島雄三はこの後、『幕末太陽傳』も撮ってるし、群像劇を撮らせると抜群に上手い監督で、関係なさそうな複数のストーリーラインが、舞台となる呑み屋を起点に共鳴し合い、落とすべき所で落とす。それでしっとりと心に残る。まさに匠の映画でしたね。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月5日