『竜馬を斬った男』@池袋新文芸坐(20/07/05(sun)鑑賞)
入場時コメント上げ損ないましたが、本日の映画2本目『竜馬を斬った男』@池袋新文芸坐を観終わりました。1987年公開。萩原健二主演で京都見廻組・佐々木只三郎の半生のお話。扱うのは清河八郎暗殺から鳥羽伏見での敗死まで。原作が早乙女貢だからか、会津人脈的な解釈になってます。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月5日
『竜馬を斬った男』:佐々木只三郎は元々、会津藩士の三男坊として生まれ、旗本に養子入りして、幕府講武所の剣術師範を務めたというから、バリバリのエリートです。そんな彼に汚れ仕事やらせるというのは、よくよく幕府が追い詰められてたのか、端から表で出世させる気なかったのか。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月5日
『竜馬を斬った男』:映画では触れられてませんでしたが、浪士組の上洛企画に幕府内根廻しでどっぷり肩まで浸かってたようだから、責任取らされたのか。まあ、現場で手を汚すプレイヤーが、治安機関トップに就任する違和感はあったのだけど、むしろ元々、上級官僚コースだった人なのね。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月5日
『竜馬を斬った男』:つーか、あれか。会津藩幹部クラスの実兄や怪しげな右派人士と組んで幕閣に喰い込もうとした挙句、清河八郎のコントロールにしくじったこともあって、江戸から遠ざけられて、京都で暗殺機関トップとしていいように使い廻されたという奴か。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月5日
『竜馬を斬った男』:ま、それはともかく、この映画では、身内には優しくて、子煩悩な男が、暗殺者としてメンタル歪ませてく、という展開になってます。もっとも、本作の佐々木只三郎、暗殺機関トップの自覚がないのか、単身でふらついて、ちょいちょい襲撃されたり(^^;; #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月5日
『竜馬を斬った男』:大体、管理職のはずなのに、現場に出すぎ(^^;; まあこの辺は、本当に現場で人斬ってたという話もあるので、当人が自分をどう定義付けてたのか、よく判らない。近代的なマネジメント論なんか成立する前の話でもあるので、中小企業の親父的な運営だったのか。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月5日
『竜馬を斬った男』:そんな感じで、佐々木只三郎という男は、高級官僚であり、政治的職業暗殺者であり、志士(政治活動家)でありという、かなりアイデンティティの分裂した男で、そこを深掘りするのも悪くはないのだけど、今回の映画は、暗殺稼業の中で人間性が磨耗してゆく日々に焦点をおく。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月5日
『竜馬を斬った男』:彼が殺した坂本龍馬と比して、ほとんど知名度のない佐々木只三郎をいち人間として捉え直す着眼点は悪くはない。オリジナルで会津時代からライバル視してるストーカー男を出し、龍馬-佐々木只三郎の関係性の対比にしているのは、ちょっと面白かったかな。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月5日
『竜馬を斬った男』:あと主人公の佐々木只三郎の萩原健一に対し、実兄の会津藩・手代木直右衛門に佐藤慶というキャスティングの妙に膝を打った。いや、顔つき似てるんだよね、この二人。本当に兄弟みたい(^^;; このキャスティング思いついた奴、天才だと思う。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月5日
『竜馬を斬った男』:佐々木只三郎の会津コネクションについて言及した幕末ものは他所ではないので、そこは面白かったけど、個人的には佐々木只三郎という男の特異性をもっと掘り下げて欲しかったかな。既存の幕末コンテンツとは、一線を画すという、この時点での役割は果たしたんだろうけど。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月5日
『竜馬を斬った男』:ちなみにこの映画では、戦場で被弾して孤立した所を例のストーカーに斬られて相討ちになり、江戸の奥さんを想いながら死ぬという落ちなんだけど、実際は腹を撃たれて後方に運ばれ、苦痛にのたうちまわりながら、会津藩の実兄に看取られ死ぬという終わり方だったそうで。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月5日
『竜馬を斬った男』:それも「あれだけ人殺しといて、痛いとか言ってんじゃねえよ」と突き放されるという、心暖まるエピソードが(爆 浪士組設立以来、一緒に行動してきたこの実兄をしてこの冷淡さとは、一体、普段からどういう関係性だったんだ、こいつら。そっちの方が面白そうだけどね。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月5日
■監督フィルモグラフィ:山下耕作(1930年~1998年)