『燃えよドラゴン ディレクターズカット版』@新宿ピカデリー(20/11/28(sat)鑑賞)
映画『燃えよドラゴン ディレクターズ・カット』オリジナル予告 2020年11月27日(金)公開
『燃えよドラゴン(Enter the Dragon)』 予告編 trailer 1973年
燃えよドラゴン オリジナルサウンドトラック【2018 RECORD STORE DAY 限定盤】(ピクチャーディスク仕様 / アナログレコード)
- アーティスト:Lalo Schifrin ラロシフリン
- 発売日: 2018/04/21
- メディア: LP Record
本日の映画1本目『燃えよドラゴン ディレクターズカット版』@新宿ピカデリーに劇場入りしました。1973年公開。言わずと知れたブルース・リーの出世作。子供の頃にTVで何度か観てるはずだけど、多分、他のブルース・リー映画とごっちゃになってる……(^^;; 勿論、映画館では初です。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月28日
『燃えよドラゴン』観終わりました。話の枠組みは完全に低予算B級アクション映画のそれなのだが、ブルース・リーの圧倒的身体性とオープニングテーマのアッパーさに、何か歴史的名作を観せられた気分にさせられ、実際に歴史的名作になってしまった映画(^^;; 映画のキモは何か、つーか。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月28日
『燃えよドラゴン』:少林寺門下から転じて香港黒社会を牛耳るまでのし上がったハンを捕らえるために、彼の所有する絶海の孤島で3年に1度開かれる武闘会に、治安当局の依頼で少林寺門下の若き達人ブルース・リーが送り込まれる。彼はハンの部下に妹を死に追いやられた過去を持つ。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月29日
『燃えよドラゴン』:一方、島に向かう船には、米国人の空手家ローパー(ジョン・サクソン)とウィリアムズ(ジム・ケリー)が乗り合わせていた。三人は島に上陸後、ハンに酒池肉林の歓待を受けつつ、トーナメントを勝ち進めるが、島の地下では人身売買と麻薬精製が行われていた……というお話。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月29日
『燃えよドラゴン』:武術トーナメントといいつつ参加者が少ないとかw、中盤から米国人キャラ2人が前に来てブルース・リーが何やってるのか見えなくなるとか、まあ、21世紀の今観るとあちこち粗(あら)は目立つのだけど、ただこの手のジャンルのこれがオリジンなわけで(^^;; #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月29日
『燃えよドラゴン』:武闘会ものは1960年代の香港や台湾の武侠映画を探せばありそうだけど、「これ」をいきなり観せられた米国や日本のボンクラな若者たちが衝撃を受けるのはまあしょうがないというか、さっそくその直後から東映がパチモン格闘映画を撮り始めるしぃ(爆 #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月29日
『燃えよドラゴン』:なにせ冒頭いきなり、極端に体脂肪率低そうなブルース・リーの上半身裸がばーんと出て、あのスピードと独特のフォームで動くわけですよ。それで何か意味深げな武術哲学を口にし、くらくらきてるところにあのオープニングテーマ。それはやられますよ(^^;; #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月29日
『燃えよドラゴン』:世界観的には初期『007』的な悪役像や舞台設定だし、だいたいいくらボスが武術好きでも、手前の裏家業ビジネスの本拠地にわざわざ外部から人間招く理由が判らない(爆 非常に子供っぽい願望世界ですよね。決してリアリティを基盤とする世界観ではない。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月29日
『燃えよドラゴン』:そういう虚構性の強い世界観の中心に、ブルース・リーのあの唯一無二の身体性がどんと置かれる。そこにはウソがない(ように観客には見える)。それがあることで、どう見ても低予算B級アクションの座組の映画なのに、いっそ神々しさすらスクリーンから漂ってくる。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月29日
『燃えよドラゴン』:いや、文学性とかほぼゼロなんだけどね(^^;;。でも、ブルース・リーや主役陣が鮮やかに技を決めると、そこで映画がちゃんと成立する。逆に言えば、そこが足りなくて映画というより学芸会みたいなB級Z級アクション映画も、その後、山ほど撮られるわけですが。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月29日
『燃えよドラゴン』:こういう映画を観ると「映画」て何だろうって思うよね。構成や設定の「粗(あら)」が「映画」としての瑕疵になる時とならない時がある。下手をすると「魅力」にすらなる。少なくとも全世界のボンクラ少年に「アチョー」と叫ばせるパワーが、この映画にはあった。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月29日
『燃えよドラゴン』:あと、この映画、悪役のボスは少林寺拳法の門下のくせに、島にいる部下には空手の道着着せてたり、空手家を優遇してる。その点でも「裏切り者」なんだよね。そんな中で、ブルース・リーだけが、頑なに中国武術の道着を着続ける(終盤、脱いで上半身裸になるけど(^^;;)。 #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月29日
『燃えよドラゴン』:21世紀に今から見ると判りづらいんですが、戦後もこの辺の時代まで、東洋武術というと空手か柔道で、少林寺拳法どころか中国武術自体がマイナー武術扱いだったのです。この辺の中国武術家が感じる鬱屈は、最近も『イップ・マン 完結』でも主要テーマでした。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月29日
『燃えよドラゴン』:そうした既存の東洋武術観に明確に「NO」を突きつけ、「中国武術ここにあり」と文字通り身をもって示すことが、武術家としてのブルース・リーが本作に託した使命(ミッション)であったのでしょう。それが見事に果たされたのは、その後の歴史が示す通り。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月29日
『燃えよドラゴン』:とは言え、作中でブルース・リーが繰り出す技は、蹴りや打撃だけでなく、投げや関節技も組み込まれていて、後の総合格闘技(MMA)的でもある。また現代の香港格闘アクションと観比べると、技数も少なく、派手さにも乏しい。ワイヤーアクションとかないしね(^^;; #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月29日
『燃えよドラゴン』:でも、それだけにブルース・リーの身体が伸びやかにしなり、瞬(まばた)く間もなく鮮やかに敵を討つ姿を存分に堪能できる。それは21世紀にこの映画を観る現代の観客も充分に魅了することでしょう。ブルース・リーの優れた身体性が、映画を介して時代を超越する瞬間です。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月29日
『燃えよドラゴン』:本作公開後、香港アクション映画の源流となり、始祖となり、誇りの源泉となりました。クライマックスの鏡の間のバトルなんか、その後の世界中の映画でどれほど繰り返されたことか(^^;; 本質はB級アクション映画でありながら、間違いなく映画史の転換点となった映画でした。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月29日
■監督フィルモグラフィ:ロバート・クローズ(1928年~1997年)
『プロフェッショナル』@新宿武蔵野館(20/11/23(mon)鑑賞)
本日の映画2本目『プロフェッショナル』@新宿武蔵野館に劇場入りしました。1981年本国公開。ジャン=ポール・ベルモンド主演で、国家から見捨てられた諜報部員のリベンジ・アクション。せっかく都心まで出てきたので、観たかったジャン=ポール・ベルモンド特集を観て帰ります(^^) #fr20_n pic.twitter.com/0u5LfTvKQ7
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月23日
『プロフェッショナル』観終わりました。アフリカの独裁者暗殺に現地に送り込まれながら、政治情勢の変化で本国から売られ、強制収容所送りから脱獄してパリに舞い戻った主人公。パリを訪問する独裁者の暗殺実行をかつての上司たちに通告するが……というお話。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月23日
『プロフェッショナル』:1980年代の映画だからなのか、ジャン=ポール・ベルモント主演だからなのか不明だけど、事件の性質の割にリアリティラインが微妙にユルいです(^^;; 『ジャッカルの日』みたいな緊張感の高いポリティカル・フィクションを期待するとちょっと裏切られる。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月23日
『プロフェッショナル』:まあ、パリに舞い戻って、嫁さんの顔を見る前に愛人(嫁さん公認)に花束とメッセージを送るのを優先している時点で、船戸与一みたいな、腹わたが怒りでねじ切れるようなどす黒い復讐譚を期待すべきではないですわな(^^;; 彼女たちも別に裏切ったりしないしなあ。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月23日
『プロフェッショナル』:わざわざ犯行予告して、右往左往する諜報部中枢を嘲笑うように、嫁さんの家に出入りしたり、関係者の周囲に出没したりして、不敵な捨て台詞残したりしているので(^^;;、21世紀の目線では、復讐譚というよりヒロイック・アドベンチャーに近い印象を受ける。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月23日
『プロフェッショナル』:治安当局側の動きも、60年代にアルジェリア帰還将校団のクーデターを押さえ込み、70年代に赤色テロと対峙してきた仏国公安部にしては、対応がヌルい。ポリティカル・スリラーとしては、やっぱり一段落ちる。なんだけど……どうも憎めないんだよねえ(^^;; #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月23日
『プロフェッショナル』:それはこの映画が、ポリティカル・スリラーや政治シミュレーションである以前に、ジャン=ポール・ベルモントのスタア映画であり、ベルモントがモテまくり、ベルモントが偉そうな諜報部幹部をぶっ飛ばし、ベルモントが大暴れするという意味では、百点満点なんだよねw #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月23日
『プロフェッショナル』:お尋ね者の身でパリ市内を平気でほっつき歩く大胆不敵さ、不倫などという浅薄な概念を軽やかに超越してモテを受け入れる男前wさ、危機的状況にあっても不敵な笑みと軽口を絶やさない余裕っぷりなど、コブラやルパンIII世のモデルというのもむべなるかな。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月23日
『プロフェッショナル』:男の子の描く「カッコいい」を煮詰めたようなヒーロー像であり、その意味で比較するなら、インド映画のチート・ヒーローものとこそ、比較対象にすべきなんだろう(あそこまで振り切れてないけど(^^;;)。なので、そういうお話にあまり強くリアリティを求めてもねえ……。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月23日
『プロフェッショナル』:正直、今回の特集上映企画で知るまで、ジャン=ポール・ベルモントが、ここまで強く時代の男性性を象徴するアイコンとして存在していたとは知らなかった。不勉強を恥じねばなりません。他の作品も観る機会が作れればいいんですが。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月23日
■監督フィルモグラフィ:ジョルジュ・ロートネル(1926年〜2013年)
『フード・ラック!食運』@地元のシネコン(20/11/23(mon)鑑賞)
映画『フード・ラック!食運』予告編 11月20日(金)ロードショー
Netflix | フード・ラック!食運
https://www.netflix.com/title/81444699
本日の映画『フード・ラック!食運』@地元のシネコンに劇場入りしました。ダチョウ倶楽部の寺門ジモン原作・監督のフードバトル映画。原作者はグルメ漫画の原作もしているんで、そこは大丈夫にせよ、映画監督までできるのか…と危ぶんでたら、意外と評判が良いと聞きまして(^^;; #fr20_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月22日
『フード・ラック!食運』観終わりました。『美味しんぼ』風のグルメ・フードバトル…と思いきや、食を通じて母の愛を知る「家出息子の帰還」型の松竹伝統の人情噺。泣かす泣かす。フードバトル描写とか新しくて面白いんだけど、軸はそっちじゃないので、惜しげもなくそこへは進まないという。#fr20_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月23日
『フード・ラック!食運』:新規開設のグルメサイトの企画記事のために呼び出されたグルメライターの佐藤良人(EXILE NAOTO)と新米編集の竹中静香(土屋太鳳)は、編集長の指示で一緒に組んで隠れた焼肉の名店を紹介する企画に取り組むことに。#fr20_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月23日
『フード・ラック!食運』:焼肉に精通する良人は、大物グルメ評論家古山(松尾諭)と因縁があるらしく、取材先で衝突する。その直後、良人の実家で母親(りょう)が倒れたとの連絡が届く……というお話。#fr20_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月23日
『フード・ラック!食運』:で、良人の実家はシングル・マザーだった母親が経営していた焼肉屋で、先のグルメ評論家がいい加減に書き散らした記事の影響もあって潰れたという経緯があります。更にそこからいくつか捻りが加わって、それが主人公の原罪(スティグマ)となっているという設定。#fr20_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月23日
『フード・ラック!食運』:そのグルメ評論家とのバトル描写に、双方のグルメ蘊蓄台詞をタイポグラフィ的にテキスト化してみせたり、大スクリーンと劇場の優れた音響で肉を焼くだけでエンタメになるのを見事に証明してみせたりと、結構斬新な表現も多いです(^^) #fr20_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月23日
『フード・ラック!食運』:そこを前面に推し出して少年マンガ的なフードバトルものにしても良かったんだろうけど、そうはならず(^^;; 焼肉屋取材の行く先々で母親の知り合いに出くわし、母親の産み出した調理法や料理人としての哲学に触れ、避け続けていた母への愛を取り戻す。#fr20_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月23日
『フード・ラック!食運』:そこで「母の愛」の象徴として出てくるのが、「ぬか漬け」である。おい待て、焼肉の話じゃなかったのか。いや、焼肉の後にお漬物を喰べると口がさっぱりして合うのよ、コレが……という理屈で、お袋のぬか漬けの味を巡る探究の話になってゆく。昭和の料理人噺か。#fr20_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月23日
『フード・ラック!食運』:ベタですよね。お話の基本構造からして、出奔した家出息子が帰還して母親と不器用に向き合おうとする話なんで、ベタも窮まってるんですが、それだけにやはり強い。母親を知る人々から丁寧にエピソードを畳み込まれて、泣くしかなくなる。……お母ちゃん(;o;) #fr20_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月23日
『フード・ラック!食運』:演出スタイルとしては、先に触れたテキストバトル的な描写などを除けば、台詞で何でも説明しちゃうし、劇盤も前に来すぎ、という意味で、今時の邦画です。ただその分、判りやすく、危な気もない。異業種からの初監督作品でこの安定感は、ちょっと稀有なレベルです。#fr20_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月23日
『フード・ラック!食運』:文芸的な高尚さよりも、年に1回しか映画館に来ないような一見の観客に「あー、おいしかった!」と言って帰ってもらう、何なら帰りに焼肉屋に寄ってもらうためになら、どれほどの手間も惜しまない。下町の定食屋の挟侍ゆえの表現の下世話さ、と言うか。#fr20_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月23日
『フード・ラック!食運』:そんなわけで、文芸大作ではなくて定食メニューだけど、喰べ終わってにっこりしてしまう美味しさだし、カウンターの向こうから、店主が「どうだい。ウチの定食は美味いだろ」とニヤリと笑っているのが伝わってくる映画でした。悪いこと言わないから、食ってきな(^^) #fr20_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月23日
『魔女見習いをさがして』@地元のシネコン(20/11/14(sat)鑑賞)
おジャ魔女どれみ20周年記念作品「魔女見習いをさがして」Final予告
www.lookingfor-magical-doremi.com
本日の映画1本目『魔女見習いをさがして』@地元のシネコンに劇場入りしました。日朝アニメの『おジャ魔女どれみ』の続編……というか、それを観ていた層へ向けたメタ的な作品、らしい。ジャンル的には女子旅アニメってことになるのかしら? (^^;; #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月13日
『魔女見習いをさがして』観終わりました。ニチアサの柱を担う東映が、その矜恃をかけてかつての視聴者層の女の子たちへの落とし前を問う映画。そこまでするの冨野御大と東映だけですよ(^^;; それとがっつり観光映画。これも1960年代の渥美清の鉄道もの以来の東映の伝統…。<それはどうか。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月14日
『魔女見習いをさがして』:お話の構造として、『おジャ魔女どれみ』を観て大人になったかつての女の子たちが生きている現実世界で、それもみんな微妙にリアタイ視聴しておらず(同年代の27歳商社勤務帰国子女OLも、海外でDVD視聴)、原典とはうっすらと距離を置いているのね。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月15日
『魔女見習いをさがして』:ギャグでキャラが崩れたりするけど、主人公の女性3人のドラマパートは実写でも成立するような現実認知の世界で、特に尾道の20歳フリーターの娘の、両親離婚してダメ男のヒモ付きで留学資金喰い潰されてるとか、ポップなキャラデザで誤魔化されてるけど、重いorz #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月15日
『魔女見習いをさがして』:それはまあ、実際に『おジャ魔女どれみ』を純真に観ていたかつての女の子たちの生きている今の「現実」と作品としての『おジャ魔女どれみ』の関係性そのもので、それを丸ごと受け留めますよ、という、まさしくクリエイターの矜恃の問う作品です。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月15日
『魔女見習いをさがして』:いや、それはさあ、かつての子供たちが大人になって「現実に魔法なんかないじゃん」「本当に魔法があるんなら、今のこのあたしの苦しさを救ってよ」と問われても、普通は困るし、聞こえないふりして子供向け作品だけ作ってても怒られたりしないと思うんだよね。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月15日
『魔女見習いをさがして』:役割が違うというか、そういう若い女性の「生きづらさ」の問題は、実写ドラマにでも任せてしまってもバチは当たらないと思うのだけど、それをわざわざ引き受けにゆくというのは、ニチアサを数十年に渡って担ってきた東映なりの責任と矜恃の取り方でしょう。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月15日
『魔女見習いをさがして』:まあ、そうは言っても、本作で扱っているのはせいぜい20代後半独身までで、女性の人生ロールでより厳しくなるそこから先には踏み込んでおらず、『82年生まれ、キム・ジヨン』なんかと真正面から比較するハードモードではないのだけど。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月15日
『魔女見習いをさがして』:あと、ちょっと面白かったのが、作中で『おジャ魔女』ファンの男子大学生が出てきて主人公たちと親しくなるんだけど、爽やかそうでちょっと面倒くさいキャラで(^^;;、ただその「面倒くささ」に男子の生きづらさも垣間見せて、意外と女子問題だけの映画ではないです。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月15日
『魔女見習いをさがして』:それと、本作は女子旅ものとは聞いていたけど、あれこれ理由つけて国内観光地を何箇所も廻って各地の観光名所と食べものを紹介するという欲張りぶりで(爆、この尺でここまで盛り込んだのは邦画観光映画史上の新記録ではないか、と(知らんけど(^^;;)。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月15日
『魔女見習いをさがして』:作品の製作サイドが、自身の生み出したコンテンツのその後の「落とし前」とここまで誠実に向き合った作品は珍しく、他には冨野御大くらいでしょうか。あの人は『機動戦士ガンダム』が生み出してしまったファン層へ「落とし前」をつけんと格闘し続けてるわけですが。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月15日
『魔女見習いをさがして』:製作サイドとファンの関係性としては幸せな関係だと思うし、本作は長年子供向けのアニメを手がけてきた東映アニメーションの誠実さの結実と言ってもいいでしょう。卒業した生徒のことを今も気にかけてくれる担任の先生と再会したような優しさに満ちた映画でした。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月15日
■監督フィルモグラフィ:佐藤順一(1960年~)
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』@新宿バルト9(20/10/17(sat)鑑賞)
劇場版「鬼滅の刃」無限列車編 本予告 2020年10月16日(金)公開
Netflix | 鬼滅の刃
https://www.netflix.com/title/81091393
本日の映画1本目『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』@新宿バルト9に劇場入りしました。公開初日の昨日1日で興収10億叩き出した(爆、皆さまご存知の大正伝奇少年マンガの満を侍しての劇場版。勿論、ミーハーなので観に来ました(^^) 原作は熱量爆上げのパートですが、さて。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年10月16日
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』 観終わりました。今再放送しているTVシリーズ終了直後から始まる一夜の激闘のお話。原作に忠実にやってるので、ネタバレも何も……とは思うものの、さすがに配慮して(^^;;言えるのは、これぞ「ザ・少年マンガ」と言える熱量爆上げの素晴らしさでしょうね。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年10月17日
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』 :かのヒッチコックの名作『バルカン超特急』の昔より「列車ものに外れなし」と申すように(大げさ)、列車の道行ともに強制的に物語の進行する列車・鉄道ものエピソードの今回の劇場版が面白くならないはずもなく、夢を操る鬼とのスペクタクル・バトルが展開。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年10月17日
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』 :まあ、例によって「ここまでのあらすじ」が一切ないので、これをいきなりインドの映画館にかけて理解されるとは思えないので、その意味では「映画」として純粋に成立してないとは思うんですが(^^;;、まあ、今はNetflixとかで海外からもTV版観れるしね。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年10月17日
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』 :まあ、情緒を刺激する夢の中の回顧エピソードとバトルパートを執拗に繰り返して熱量をドーピングしてゆくような作りの是非とか、なくはないんですが(^^;;、少年マンガの王道とはそういうものでもあるし、その現時点のひとつの到達点としてはよく出来てる。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年10月17日
■追記:『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』(極上音響上映)@立川シネマシティ/CINEMA TWO(20/11/09(mon)鑑賞)(2回目)
本日の映画1本目『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』@立川シネマシティ/CINEMA TWOに劇場入りしました。興収200億突破記念……というか、一度、極音上映で観ときたかったので(^^;; さすがに公開4週目の平日昼間なので、席は取りやすくなってましたけど、さて。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月9日
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』観終わりました。…煉獄さん(T△T)/ウワァァァン てのは、ともかく。「死」を担保にして、作中の「強さ」に説得力を見出すのは確かに小池一夫なんだけど、しかし『少年ジャンプ』が営々と築き上げてきた「人間賛歌」を礎とするヒーロー像が軸としてある。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月9日
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』:物語上、ヒーローの強さを担保するために「死」や「喪失」を置くことは、古今東西普遍的に在るので、本作や小池一夫のオリジナルではないのだけど、ギアを入れすぎて出てくる彼我の登場人物悉くが死(タナトス)の崖に突進しているような作品もなくはない。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月10日
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』:今回の映画でも、敵へ一歩踏み込むごとに、10代の少年が惨殺された家族の夢から「自死」で現実回帰し、更に一歩踏み込むのを何十回と繰り返すという、ちょっと覚悟の決め方が凡百の少年マンガから逸脱した描写もあり、年長者としてはいたたまれなくもある。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月10日
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』:ただ、その一方で、『少年ジャンプ』の本流ヒーローは、そうして得た「力」は何のためにあるのか、「敵」との間で「力」のインフレーションを無邪気に追及しては何故いけないのか、を問い続けてきてもいるんですよね。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月10日
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』:その源流は『ジョジョ』の「人間賛歌」であろうし、本作の煉獄さんが「人間」として鬼化を揺るぎなく拒絶する理念は、その系譜を正しく継承してきた証でしょう。その意味では、本作は『少年ジャンプ』の」保守本流なんだよね。(アートスタイルは異端だけど) #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月10日
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』:「強いものは弱いものを守りなさい」「傷つき死ぬ人間の儚さを愛しなさい」「想いの繋がりを尊びなさい」と本作で非常に強く打ち出される(台詞も繰り返される)テーゼは、『少年ジャンプ』の保守本流であり、教養小説的な古典テーマなので非常に強度が強い。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月10日
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』:まさしく煉獄さんの生きざまに体現されるこのテーゼの強さが、この映画を歴史的ヒットに繋げた要因のひとつではあると思います。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月10日
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』:この辺は、「武士道とは、死ぬことと見つけたり」を真に受けたかのように凄惨な死で彩られた物語を綴っていた1970年代の小池一夫にはなかった要素で、数十年の歴史の中で『少年ジャンプ』が思索を深化させて辿りついたひとつの境地ではありましょう。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月10日
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』:本流以外の虚無を覗き込むようなダークヒーローものもあるので、『少年ジャンプ』全体が常にそうだったとは言い切れないのだけど。この保守本流と『チェーンソーマン』が同時に掲載されてたというのが、『少年ジャンプ』の強みつーか恐ろしさつーかな(^^;; #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月10日
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』:まあ、生首はポンポン飛ぶし、鬼殺隊の生存率は異常に低い……つーか、端から消耗前提で作戦組むしで、そこだけ見ると「死(タナトス)」に魅入られすぎのようにも思えるんだけど、その「人間賛歌」の基盤があるから、安心して観てられるとこはあるよね。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月10日
『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』:率直に言って、原作者・アニメ関係者のその辺の絶妙なバランス感覚で成立している話だと思うので、安易に類似企画で追いかけるのは非常に危ういと思うけど、小池一夫イムズの最新アップデートとしての視座もあってもいいのかな、とも思いながら観てました。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月10日
『大番 完結篇』@ラピュタ阿佐ヶ谷(19/09/15(sun)鑑賞)
北上次郎選「昭和エンターテインメント叢書」(2)大番 上 (小学館文庫)
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北上次郎選「昭和エンターテインメント叢書」(2)大番 下 (小学館文庫)
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本日の映画1本目『大番 完結篇』@ラピュタ阿佐ヶ谷に劇場入りしました。1958年公開。戦後、昭和24年の東京証券取引所再開とともに兜町に帰ってきた主人公が、株式市場で大暴れ。時期的に証券取引法改正に伴い、戦前型の相場師の終焉という話でもあるはずだけど、そこまでやるかな。#fr19_n pic.twitter.com/S8aoSbnkHB
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月22日
『大番 完結篇』観終わりました。前回、真珠湾攻撃から始まる戦争相場で失敗して、再び実家の宇和島に引き篭もった主人公。いきなり戦後編。しれっと兜町に舞い戻って喫茶店の2階で小さな証券会社を始める。戦後日本の復興に伴って、会社の規模は大きくなるが……というお話。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月22日
『大番 完結篇』:戦中の苦労話を見事にすっ飛ばして戦後編。…東京に残った内縁の奥さんのおまきさん(淡島千景)とか、出征した親友の新どん(仲代達也)とかいるんだけど、ふたりとも無事生き残り、別に苦労話とかするわけでもないし、お得意さんの顔触れも変わらないので、意識は戦前と地続き。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月22日
『大番 完結篇』:金持って疎開とかしてた富裕層の戦争観てこんなものだったのかな。これが子どもだと、田舎で苛められた的な話もあるんだろうけど。そんな感じなんで、一切反省とか屈託はなく、朝鮮戦争勃発で相場が沸騰する予感に「稼ぎどきだだ!」と奮い立つのである。うーむ(^^;; #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月22日
『大番 完結篇』:とは言え、時代は民主化の時代で、証券市場も市民解放の時代。相場で儲けた金で大きくした主人公の証券会社も、順調に成長する過程で、自社投資の相場参加より、市民投資家を数集めて口座手数料を稼ぐスタイルに移行する。そうなると、主人公はやることなくなるんだよね。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月22日
『大番 完結篇』:そうなると社有車のリンカーンで愛人宅を廻ったり、秘書に手を出そうと熱海のホテルに連れ込んだら内縁の奥さん呼ばれて上手くこと逃げられたり。あと会社の新年会に愛人全員呼んで、大乱闘のど修羅場にしてたりもしたな(爆 何がやりたかったんだこいつ……(-o-;; #fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月22日
『大番 完結篇』:そんなわけで、主人公はとんとん拍子で成功してくんだけど、成功すればするほど、相場師としての役割を社会から求められなくなって、女遊びやゴルフぐらいしかやることがなくなってしまっている、とも言える。楽しそうだけど、ある種の地獄のように見えなくもないな……。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月22日
『大番 完結篇』:結局、初恋の人で、戦後もストーカーばりに付き纏って何かと(主に経済的に)支援していた旧華族の未亡人との縁談が成立間際に当人が病死し(しかも結局、嫌われてたんじゃないかという話が観客には示される(吐血))、主人公の女性遍歴は(作中では)終止符を打つ。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年9月22日
『大番 完結篇』:その後、戦前の伝説の相場師で落ちぶれた後も主人公の人生の転機にはアドバイスをくれたチャップリンさん(東野英治郎。いや、見た目が似てるからそう呼ばれてる(^^;;)の死の報に触れ、再び自ら東京証券取引所の場立ちに立つ……てとこで映画は終わるわけです。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月7日
『大番 完結篇』:ちなみにこのラストは原作の新聞連載版に準じてて、単行本版では場立ちの興奮の絶頂でひっくり返って意識を失って終わる、「真っ白に燃え尽きた」落ちなんだそうです。まあ作中で散々不摂生してたから、脳卒中かな。<おい。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月7日
『大番 完結篇』:作中の主人公の生死はともかく、相場師としての人生はここで終わるということでしょう。故にここから先の物語は語られない。規格外のモンスターがモンスターであれた神話の時代は終わりを告げ、有象無象の市民株主による人間の時代がはじまる、と。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月7日
『大番 完結篇』:「神話」として、とてもよく出来ていることは認めるとして、やはりこの時代の映画として引っかかるのが、「戦争」の希薄さですよね。しかしこの物語が大衆娯楽として時代に受け入れられていたのも事実。でもこれを21世紀の今の日本と重ねた時、色々思うところはあります。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月7日
『大番 完結篇』:この主人公は守銭奴だが、悪い奴ではない。自分の肉眼で見える範囲の人々に対しては。関係を持った人々に金銭で報いることにまったく躊躇はない。闇屋時代に警察に捕まった取引業者を、元締めの代議士が冷たく見捨てることに、本気で憤る。しかし、そこまでなんだよね。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月7日
『大番 完結篇』:彼のその視界の及ばぬ先で、彼が投じた資金がどう使われ、どういう結果をもたらしたかを、ついぞ意識することはない。屈託なく、無邪気に株価が上がった下がったと騒いでいる。ついぞ体系(エコシステム)としての「経済」を理解できないまま、物語は終わるわけです。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月7日
『大番 完結篇』:何の道であれ、頂点を窮(きわ)めるまで突き詰めれば、世界の在り様を掴む哲学の域に辿りつけるのではないか、という教養主義的人格修練論をものの見事に裏切り、凡俗の窮みで終わる。…それもまた人間の在り様か。そういう人もいるし、世間はむしろそれが大多数かもしれない。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月7日
『大番 完結篇』:戦前戦後を跨ぐ4部作を通して凡俗が凡俗たるを貫き、一個のモンスターとして暴れ倒した男の生きざまを描ききった映画として、これはこれで見事な一代記でした。彼よりは知恵のついていないといけない後世の我々は、もう少しましな経済観を身につけないといけないですけどね。#fr19_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月7日
■監督フィルモグラフィ:千葉泰樹(1910年~1985年)
『フォートレス・ダウン 要塞都市攻防戦』@ヒューマントラストシネマ渋谷(20/08/15(sat)鑑賞)
本日の映画3本目『フォートレス・ダウン 要塞都市攻防戦』@ヒューマントラストシネマ渋谷に劇場入りしました。シリアを舞台にした戦争映画は、トルコのとかイランのを観てきましたが、これは紛争当事国シリアの戦争映画。何も映画でまで戦争しなくても、とも思うけど、だから、でもあるのか。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年8月15日
『フォートレス・ダウン 要塞都市攻防戦』観終わりました。2015年トルコ国内のクルド人居住区ディヤルバクルでの武装蜂起から鎮圧までの100日以上の戦いを、クルド人側から描く。4000年の歴史ある城塞都市で、街路ひとつづつ建物一軒づつ奪い合って、60人の戦闘員が7人残して全滅するまで。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年8月15日
『フォートレス・ダウン 要塞都市攻防戦』:ISとの戦いで戦死した弟の死の真相を知るために郷里ディヤルバクルに戻った女子大生ジランは、現地トルコ治安部隊への抵抗を強めるクルド人住民活動に身を投じる。地元住民の弾圧と抗議デモの衝突はピークに達し、城塞地区で武装蜂起が発生する。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年8月15日
『フォートレス・ダウン 要塞都市攻防戦』:まずこれはシリアで撮られた映画なんだけど、お話の舞台はトルコ国内のお話です。お話の筋立てから、シリアでもクルド系資本とスタッフの映画なんだろうな、とは思うものの、トルコ軍側の描写が、装備とか兵隊の部隊運動とかちゃんと描写されてます。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年8月15日
『フォートレス・ダウン 要塞都市攻防戦』:というか、曲がりなりにも戦車とか装甲車も出してて、あれ、どうやって調達したんだ?(^^;; まあクルド系のプロパガンダ映画の一種と言ってもいいんでしょうが、こんなにしっかりとした映画が撮れる体制を彼らが持ってること自体が驚き。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年8月15日
『フォートレス・ダウン 要塞都市攻防戦』:プロパガンダとは言っても、女子大生ヒロインの目線から、地域住民が治安当局の理不尽な弾圧により武装蜂起に追い込まれる描写とか、攻囲戦の中での日常描写とかを丁寧にやってるので、プロパガンダ映画特有の無理な臭みをあまり感じないんだよね。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年8月15日
『フォートレス・ダウン 要塞都市攻防戦』:その点、以前観たトルコのシリア舞台の戦争映画では、しれっと大トルコ主義に基づいてシリア領内もトルコ領内も一緒くたにしようとして、お前、どさくさ紛れに何言ってんだ、的なツッコミには事欠かなかったわけですが。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年8月15日
『フォートレス・ダウン 要塞都市攻防戦』:最近のナゴルノ・カラバノフ紛争にUAVを大量供給したり、シリア傭兵斡旋したりと、トルコ自身が地域大国を目指したがってるにしても、国際社会がこのまま放置しといていいのかという問題はあるわけですが。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月6日
『フォートレス・ダウン 要塞都市攻防戦』:逆にクルド側にしても、流浪の民族の苦境を思いやりつつも、彼らがこうした映画を撮って国際社会に訴えかける資金力、知性、人的ネットワークの厚みを持つプレイヤーに育ってきていることは意識すべきでしょう。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月6日
『フォートレス・ダウン 要塞都市攻防戦』:こういう映画を観るとき「プロパガンダだからダメ」と切ってしまうのではなく、そこから異国の観客たる我々が何を受け取るのか、だと思います。そのためにも常日頃から見聞深め、自身の判断の軸を育ててゆかなければ。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年11月6日