監督:マイケル・ライマー『バトルスター ギャラクティカ−サイロンの攻撃−』
- 出版社/メーカー: ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン
- 発売日: 2004/12/29
- メディア: DVD
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今、さっそく観ながらこれを書いています。
その昔、『スターウォーズEP4』の公開直後の1979年、スペオペ・ブームのどさくさに紛れて米国でTVシリーズとして放映された本格宇宙戦争もののリメイク(制作サイドは「リ・イマジネーション」という言い方をしているようだが)。日本でも『宇宙空母ギャラクチカ』としてTV放映され、世のSF少年達を熱狂させた。勿論、かく言う僕もそのひとり。
このシリーズの特徴は「空母戦」であることで、何よりも<ギャラクチカ>からの艦載機の発進シークエンスのかっこよさといったら!
今回のリメイクでは、前作の50年後、宿敵サイロンとの和平成立も久しく、栄光の<ギャラクティカ>も退役式を迎えんとしていたちょうどその時、12の殖民惑星群へのサイロンの一斉攻撃が始まった。人類の誇る宇宙艦隊は、情報システムをサイロンのクラッキングを喰らって壊滅。
生き残ったのは前サイロン戦を戦い抜いた歴戦の勇士アダマ司令率いる<ギャラクティカ>のみ。
「友よ、着弾に備えよ──久しぶりに聞く台詞だ」
いやぁ、燃える燃える。
派手な戦闘シーンからではなく、ひたひたと忍び寄るように始まる「戦争」。「新型機が足りない」ので引っ張り出された、旧『ギャラクチカ』時代の旧式機の意外な活躍。敵弾の着弾によって発生した被害への緊急対応のため、100人もの兵員を残しての苦渋の隔壁閉鎖。被災惑星に不時着してしまったAWACS機に押し寄せる避難民に銃を向けざる得ないパイロット達──
更に機械知性体サイロンは、今度は人間そっくりのヒューマノイド・タイプを作り出し、<ギャラクティカ>に送り込んでくる。
戦闘シーンも、どこか突き放したようなクールさで、変に戦意高揚的なノリがないのも好感触。
それにね、序盤の敗戦の中をどう立て直すかという状況とはいえ、「戦争」とは勇ましいものでもかっこいいものでもない、時に弱者を切り捨て、見殺しにしながら、いかにひとりでも多くの人間を救えるかの決断の積み重ねだという情け容赦なさが、とにかくひたすら苦くて素晴らしい。若かりし頃の富野御大のアニメを観るかのようだ。
ちなみの本国ではめでたくTVシリーズ化されたそうで、年明けからの第1シーズンも評判は上々で、早くも第2シーズンが決定したとか。
こちらも早く日本で観れますように。