積読日記

新旧東西マイナー/メジャーの区別のない映画レビューと同人小説のブログ

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佐渡川準『無敵看板娘』第13巻

 ♪マージ・ジル・マジーガ マージ・ジル・マジカ
 
 「『兄弟レンジャー』にはハズレが多い」という下馬評にも負けず奮闘している「マジレンジャー」ですが、目下の注目は「翼くんの役作り」と「メイちゃんの台詞回し」です。

 といったところで今回のレビューですが、戦隊物つながりで
無敵看板娘』第13巻 秋田書店
 
 今更ではありますが、未だにレビューされていなかった作品なので(してませんでしたよね?)。
 尚、「何故に戦隊物つながりか?」という疑問は、作品を読んで頂ければ解消できます。
 
 「絶対無敵な親を超えんとして、仲間と日々切磋琢磨する子供の話。」と聞いて思い浮かべるとすれば、それは「刃牙」でしょう。
 しかし、これと同じ様な説明が「無敵看板娘」でもできるのです。できるといったら「できるのですっ!!」。
 「刃牙」の世界で、そのパワーレベルをそのままに、サイズを「横丁」レベルにまでミニマム化し、コメディー仕立にした話ですから。

 この作品の恐ろしいところは、連載140話を超えた現在に至るも、未だ飽きさせない話運びでしょう。
 限られた登場人物による箱庭話であるにもかかわらず、毎回何故か新鮮に感じて読まさせられてしまう。毎回同じ事を繰り返しているようでいて、新たな要素を取り入れながら新しい展開を拡げていく。「一話完結」「箱庭世界」「非学園物」という長期連載に対する三重苦を背負いながらも、その勢いは衰える様子はない。一体、何なのであろうか。
 プロ、アマを問わず、漫画家にとって大いに参考になると思います。
 
 正直、ビッグタイトルにはならないであろうが、歴史に残ってもおかしくない作品です。(この点に関して、『ハヤテのごとく』と同じ匂いを感じているのは私だけでしょうか)
 
 漫画連載の構造について考察している人は、この作品について分析してみたらいかがでしょう。[文責:D.E.]