積読日記

新旧東西マイナー/メジャーの区別のない映画レビューと同人小説のブログ

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投稿型小説コミュニティ「forest novel EX」開設

 ネタ元はこちら
 事業者のニュースリリースこちらで、「forest novel EX」そのもののサイトはこちらになります。
 
 登録費月額¥315を払って会員になると、小説の投稿と閲覧、それと感想や評価の投稿が可能になるというもの。
 携帯に特化している点、相互評価という観点を持ち込んだこと、小説の投稿サイトというよりもユーザー間の「コミュニティ」という点を強調していることなどが特徴でしょうか。
 サイトのトップのイラストを見ると、小説好きな女子中高校生辺りの層を狙ってるのかな。
 面白い試みだと思います。
 僕のPHSからは利用できないけど(拗)。
 
 ただちょっと気になったのが、利用規約の以下の一文。

2.本サービス内容及び本サービスにおいて提供される電子書籍等に関する一切の権利は、サービス提供者及び著作権を有する第三者に帰属します。

3.お客様は、サービス提供者が指定する第三者が、投稿を利用して書籍の出版販売を行う場合があることを承諾し、 これに対して著作権法に基づく著作者人格権を行使することなく、一切の異議・請求等を行わないものと致します。

(中略)

5.お客様は本サービスに関するサービス提供者、Yahoo!JAPAN及びその他の第三者の権利を脅かしたり、制限したり、 若しくは妨害したり又はそのおそれがあるような行動を一切起こしてはならないものと致します。

 ……投稿者からも利用料金までとっておいて、著作権一切認めないってのはまずくないか?
 事業者側の感覚としては、「ブログ記事の著作権は、サーバ事業者側にある」という考え方の延長なんだろうし、あくまでサービスの主体は「コミュニティ」だからってことなんだろうが。
 
 参入業者の累々たる死屍に舗装されてきた電子書籍業界が、携帯電話のディスプレイでの文字の視認性の向上に伴って、それなりに市場規模が拡大し、ある程度ビジネスとして成立するようになってきている。
 それを狙っていろんな業者がいろんなサービスをはじめようとしているわけなのだけど、勃興期の市場の常として、人を喰ったサービスで稼ごうとする業者がこれからどんどん増えてくると思う。法やモラルの未整備な間は、こうした業者の横暴がまかり通る……というより、いきすぎた業者の横暴を抑えるためにこそ法やモラルが整備されてゆくので、過渡期の状況としては致し方ない面もなくはない。う〜ん、ハードボイルド。
 マクロ的な観点はそれでいいのだけど、一個人としては慎重にサービスを選んで、簡単に喰い物にされないように注意してゆかないとね、というお話。
 
 それはさておき。
 著作権の話はともかく、10代の文学少女をメインターゲット層にして「コミュニティ・サイト」を目指すだなんて、どこまで本気の話なのやら。
 プライドとコンプレックスが複雑に絡み合って、一番取り扱いの面倒な世代じゃないの。
 管理人の苦労が今から忍ばれますな……。