積読日記

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『NHKスペシャル 激戦 アメリカ大統領選挙〜鍵をにぎる中間層〜』

 ※再放送:2008年2月20日(水) 深夜 【木曜午前】0時10分〜0時59分 NHK総合
 
 久しぶりにD.E.さんから寄稿いただいたので、まずはそちらをどうぞ。

反社会的な私が、社会的な意見を一つ。
 
アメリカ大統領選挙オバマ、ヒラリーのデッドヒートが話題になっておりますが、どうもマスコミの取り上げ方が不自然である。
マスコミは「アメリカ初の黒人大統領」とか「アメリカ初の女性大統領」とか騒いでおりますが、大統領選挙ってそんなに革新的なものなのでしょうか?
8年前の大統領選挙を思い出して欲しい。ブッシュはなぜゴアに勝ったのか。フロリダの開票問題なんてどうでもいいことで、ブッシュ勝利の決定打になったのは「中絶の禁止」と「同性愛反対」とを明確にした事だったはず。古いカトリック信者を引き込んだことが、ブッシュを勝利へと導いたのではなかったか。
で、この8年で、アメリカでの宗教的変化は見られない。
となったら、結果は一つ。
次期大統領は「共和党・マケイン」。
まあ、「アメリカン・ドリーム」を心の支えにしないと生きていけない国民ですから、勝てないとわかっていながらもバカ騒ぎでもしないとやっていけないのでしょう。
判官贔屓」はどこの国でも同じですからねぇ。
 
D.E.

 ……う〜ん、まぁ、確かにマケイン氏は保守右翼の支持を取り付けたりもしてるんだけど、この人は元々、共和党では左派寄りの中道ですからね。共和党本来の支持層がどこまで彼についてくるのか、ちょっと怪しいところもあります。
 それと今回の選挙で最大の焦点は、サブプライム問題とメディケア(国民医療保険)問題──要するに中産階層の崩壊にどう対処するか、という問題で、ここで大判振る舞いをすれば米国経済は崩壊するし、放置して見捨てれば国家の統合が危ぶまれるという、どっちに転んでもろくなことにならない時代の切所ともいうべき状況で行われる選挙だということです。
 日本人に好意的という点ではマケイン>ヒラリー>オバマだから、マケインが勝った方が日本の政財界はほっとするんでしょうけど、上記の問題を解決するにはよほどの無茶ができる大統領じゃないと……。
 そういう観点から見ると、多民族の統合の象徴となるオバマ辺りがなった方が「まし」。
 どっちにせよ、次の大統領で米国の覇権(パックス・アメリカーナ)の在り様は大きく変わらざる得ず、それはひいては日本の国際的な立ち居振る舞いについても修正を強いられるということです。
 我が国の鈍感内閣に、さて、うまく立ち廻れるような運動神経があるのかどうか。