積読日記

新旧東西マイナー/メジャーの区別のない映画レビューと同人小説のブログ

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義忠『彼女の戰い』第13回:まえがき

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■義忠『彼女の戰い』第0〜2回:まえがき
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20080316#1205650198
■義忠『彼女の戰い』第0回:本編
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20080316#1205650199
■義忠『彼女の戰い』第1回:本編
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20080316#1205650200
■義忠『彼女の戰い』第2回:本編
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20080316#1205650201
■義忠『彼女の戰い』第3回:まえがき
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20080323#1206270012
■義忠『彼女の戰い』第3回:本編
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20080323#1206270013
■義忠『彼女の戰い』第4回:まえがき
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20080330#1206838984
■義忠『彼女の戰い』第4回:本編
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20080330#1206838985
■義忠『彼女の戰い』第5〜6回:まえがき
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20080406#1207464825
■義忠『彼女の戰い』第5回:本編
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20080406#1207464826
■義忠『彼女の戰い』第6回:本編
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20080406#1207464827
■義忠『彼女の戰い』第7回:まえがき
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20080413#1208067375
■義忠『彼女の戰い』第7回:本編
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20080413#1208067376
■義忠『彼女の戰い』第8回:まえがき
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20080420#1208667184
■義忠『彼女の戰い』第8回:本編
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20080420#1208667185
■義忠『彼女の戰い』第9回:まえがき
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20080427#1209256465
■義忠『彼女の戰い』第9回:本編
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20080427#1209256466
■義忠『彼女の戰い』第10回:まえがき
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20080503#1209811108
■義忠『彼女の戰い』第10回:本編
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20080503#1209811109
■義忠『彼女の戰い』第11回:まえがき
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20080511#1210509571
■義忠『彼女の戰い』第11回:本編
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20080511#1210509572
■義忠『彼女の戰い』第12回:まえがき
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20080518#1211079195
■義忠『彼女の戰い』第12回:本編
http://d.hatena.ne.jp/Yoshitada/20080518#1211079196

 はい、そんなわけで『彼女の戰い』の連載、第11週目。
 ラス前、ケンスケとの事件の総括から、やがてケンスケの秘められた真意まで暴いてしまう「告白編」です。
 
 今回の連載では触れていないんですが、この『彼女の戰い』というエピソードのサブタイトルを「A Byplayer.」としていました。
 要するに本編中では取り上げられない「ワキ役」的な視点からの語り直しという意味を込めています。
 これは当然、本編中でNERVのみならず監督からもほっとかれていた感のあるアスカ自身だけでなく、ケンスケやその他のキャラ達も悩んだり苦しんだりする「人間」として捉えなおそうという意図もありました。
 更に言えば、自分の人生に対して「ワキ役感」を感じていた──主体的にコミットしている感覚を失ったアスカが、それを取り戻すまでのお話ということでもあります。
 そんなわけで、どん底まで落ち込んだアスカがそこから浮上してゆく過程で、両親を含む周囲の人々をひとりひとり「人間」として捉えなおし、それがアスカ自身の人間性の回復に繋がってゆくという構造で作品は構築されています。
 それは次回掲載分のラストで収束することとなるのですが、ここではケンスケの話。
 
 ここまで本作でのケンスケは「出来過ぎ」なんですよね。
 それは作者の側の演出の都合として、物語のガイド役として便利だったからという事情が勿論あるんですが、ただこの作品は上記のような構造を持つ作品なので、ケンスケひとりがそこから逃げられるわけもない。だからここまでの活躍の反動として、すべての帳尻を合わさせられて、アスカにすべてを告白させられる羽目に陥ったわけです。
 でも、この辺のケンスケの感情の落とし所も原作本編ではほとんど触れられていない──というより、これ以降、ケンスケとシンジが会話するシーンすらないので、これも原作補完として悪くない落とし所だったのかな、と10年ぶりに改めて読んで感じています。
 
 次回はいよいよ最終回。
 帰ってきたシンジの元へと走るアスカ。病室に辿りついたアスカは、そこである人物と出会う──最後の最後に出てきて、彼女がおいしいところを掻っ攫う(笑)くだりも含めての最終回です。
 乞う、ご期待。
 
 さてさて。
 まだまだ本作品のオフセット再版本の表紙等を描いていただける絵師様を大募集しておりますよ。
 連絡先は例によって下のメアドへ。

 では、本編をお楽しみください。