積読日記

新旧東西マイナー/メジャーの区別のない映画レビューと同人小説のブログ

■Twitter               ■Twilog

■小説を読もう!           ■BOOTH:物語工房
 
各種印刷・製本・CDプレス POPLS

賀東招二著『フルメタル・パニック!11 ずっと、スタン・バイ・ミー(上)』

 購入後、そのまま一気に読了。
 第1巻刊行から12年かけて、いよいよラス前。今回は最終決戦突入まで。
 来月刊行の続刊で完結するんだったっけな。
 最後まで残されていた謎や設定の手札を切りつつ、<トァハー・デ・ダナン>クルーに届く手紙を通して、クルーのキャラ造形を深めつつ「人生の豊穣とは何か」の問いを示す奥行きの深さが素晴らしい。
 
 しかし、自分が不勉強なだけかもしれないけど、本作で示された「ライトノベルでミリタリーコンバット」という作風のフォロアーって、結局、ほとんど出てこなかったなぁ。一応、深見真辺りが唯一フォロアーといえばフォロアーなのかと思ったものの、方向性が近いというだけでフォロアーとはちょっと違うか。虚淵玄は出自も違うし、「ミリタリー・コンバットも書ける」というだけで、主戦場にしているわけではないし。
 いや、若干、これはと期待させる新人がいないでもなかったんだけど、皆、1〜2作で消えちゃったしなぁ。
 さて、今後、賀東フォロアーと呼べる作家は出てくるのでしょうか。
 
 何にせよ、12年間、ファンタジア文庫の看板を務めていた作品の完結に相応しい堂々たる語り口で、ますます次の最終巻が楽しみになってきました。
 
P.S.
 それにしても前巻で華々しく散った「あの人」に生存説が……w 本当か?