『殺しの烙印』@池袋新文芸坐(15/7/14(tue)鑑賞)
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んで、引き続き鈴木清順特集2本目『殺しの烙印』@池袋新文芸坐。
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年7月14日
『殺しの烙印』観終わりました。1967年公開。組織に属する殺し屋たちが、No.1の座を巡って繰り広げる抗争劇…の筈なんだけど、鈴木清順の作家性が暴走した結果、アートとシュールの炸裂する、何だかよく判らないことに(爆 鈴木清順はこれで日活の社長に怒られて、追い出されたそうで。
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年7月14日
『殺しの烙印』:相変わらずキャラ立ては良くて、出てきてあっという間に殺される殺し屋でも、どんな性格かすぐ判る描写だったり、戦闘シーンのシチュエーション立ては今観ても感心するほどアイデア満載だし、レイアウトのセンスは抜群だし、そこに古さはまったく感じないのだけど、お話は不条理劇。
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年7月14日
『殺しの烙印』:組織がどういう風に資金繰りして、新人の殺し屋をリクルートして、警察や治安機関とどう対応しているのか……は、まったく言及はなく、「組織」「殺し屋」という状況だけが抽象的にクローズアップされてお話が成立している。
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年7月14日
『殺しの烙印』:映画を撮るに当たって、現実との接点(アクチュアリティ)を緻密に積み上げてゆくことの煩雑さに、うんざりしてたんだろうなぁというのが、観てて判る。消耗し、疲弊がつのると、作家として地金が出てくるものだけれど、鈴木清順の場合、それがこっちの方向性だったのだろう。
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年7月14日
『殺しの烙印』:逆に言うと、それでも残ったものがその作家の本能だとすると、一枚一枚切り出して現代でも通用するレイアウトのアート性とか、キャラ立ての見事さとかは、鈴木清順の本能的な才能だったんだろう。しかし、「ごはんを炊く匂いを嗅がないと、情緒不安に陥る主人公」って、凄えよな(爆
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年7月14日
『殺しの烙印』:他にも「互いに命を狙い合う関係を宣言して、同棲する(男同士w)」とか、カッコイイのと頭オカシイのが共存するシチュエーションの連続で、まぁ、これを撮ったのが「天才」であるのは間違いない。ただ当時は非常識でも、その後、スタンダードになった表現も見受けられるわけだけど。
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年7月14日
『殺しの烙印』:これも万人に薦められるかというと難しいけど、ここで描かれたセンスの数々は、後世のクリエイターたちにさんざん咀嚼と消化がされて、今日の日本のマンガやアニメの娯楽性の血肉となっているのは観れば一発で判る。自分たちのルーツをたどる意味で、押さえておきたい映画でした。
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年7月14日
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