『喜劇役者たち 九八とゲイブル』@神保町シアター(16/1/23(sat)鑑賞)
映画パンフレット「喜劇役者たち 九八(クーパー)とゲイブル/夜が崩れた」愛川欽也 タモリ 勝野洋 桃井かおり
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で、引き続き、本日の映画2本目『喜劇役者たち 九八とゲイブル』@神保町シアターに劇場入りしました。#fr16_n
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年1月23日
『喜劇役者たち 九八とゲイブル』観終わりました。1978年公開。若いタモリと愛川欽也が主演で、コンビ芸人を演じる浅草を舞台にした芸人もの。本気のギャグで笑い、本気のペーソスに胸が締め付けられて泣き、ブラックな結末に戦慄する。これは、時代関係なく、凄いわ。#fr16_n
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年1月23日
『喜劇役者たち 九八とゲイブル』:芸人夢を捨てきれないまま、ストリップ嬢のマネージャーとして、場末の劇場のドサ廻りをしていた港金一(愛川欽也)は、旅先で奇妙な芸風の青年、自称苦楽芸振(クラーク・ゲイブル)(タモリ)。#fr16_n
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年1月23日
『喜劇役者たち 九八とゲイブル』:寝ても醒めてもネタを続けているようなこの青年に、芸人復帰の可能性を見た金一は、芸利九八(ゲイリー・クーパー)と名を改め、青年とコンビを結成。浅草のストリップ小屋を舞台に受けまくり、遂にはTV局から声がかかる。#fr16_n
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年1月23日
『喜劇役者たち 九八とゲイブル』:浮かれる九八だったが、そこへ現れた精神病院の医院長から、ゲイブルが病院を抜け出した患者で、このまま芸人を続けさせれば、いずれ鬱症状を発症して自殺すると告げられる。TVデビューを諦め、コンビ解散を告げる九八だったが……というお話。#fr16_n
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年1月23日
『喜劇役者たち 九八とゲイブル』:当時、新進気鋭のピン芸人として売り出し中だったタモリが、序盤から持ち芸を惜しみなくつるべ打ちしてくる贅沢さ……なのだけど、常識的な社会人としての描写がさっぱり出てこないので、まずそこで微妙な違和感が生じるのね。(^^;; RT
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年1月23日
『喜劇役者たち 九八とゲイブル』:真面目な場面でもしつこくギャグをやりたがる描写が繰り返され、「どうもこいつ、ギャグの天才でも社会性ないんじゃ…」という疑念が観客に生まれてくる。なので、お話は舞台で成功を重ね、芸人として快進撃を続けても、緊張が募ってくる。#fr16_n
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年1月23日
『喜劇役者たち 九八とゲイブル』:そして青年の正体が明かされるときに、これまでタモリがやってきたギャグのひとつひとつにもっともらしい解説がなされ、精神疾患の兆候として解き明かされる。ここが本当に戦慄的で、物語の構造も意味も、がらっとひっくり返ちゃうんだよね。#fr16_n
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年1月23日
『喜劇役者たち 九八とゲイブル』:お笑いの持つ闇の部分、狂気と紙一重に成立する世界であることに、容赦なく踏み込んでゆく。これを何十年も喜劇映画をやってきた監督が、前途有望な若手芸人のタモリにやらせるか、というね。それでちゃんと喜劇として成立させてるんだもん。#fr16_n
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年1月23日
『喜劇役者たち 九八とゲイブル』:タモリ主演映画という珍しさを抜きにしても、これは日本の喜劇映画、芸人映画としても、純粋に傑作なので、是非、機会を設けて観るべきです。来週金曜まで神保町シアターでやってるので、是非。#fr16_n
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年1月23日
今日の映画はこれで終わりなんだけど、『喜劇役者たち 九八とゲイブル』について、もう少し。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年1月23日
『喜劇役者たち 九八とゲイブル』:その後、あちこちの映画評を漁ると、「精神病院落ち」と言うのは当時ちょこちょことあったらしく、同時代に観た世代の評者はあまり評価が高くない(^^;; 自分が観て衝撃を受けたのは、当時の文脈を知らないからかもしれない。#fr16_n
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年1月23日
『喜劇役者たち 九八とゲイブル』:現代の日本では、専門家の監修もなしにネタとしてこういう話題に触れることは避ける傾向にあるので、DVDのリリースなどされていないのは、この辺の理由があるのかもしれない。#fr16_n
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年1月23日
『喜劇役者たち 九八とゲイブル』:ただ、その結果、その時代のコンテンツのアーカイブにそうした作品が含まれなくなると、後世からその時代を振り返ったときに、歪んだイメージで捉えてしまう危険もあると思う。#fr16_n
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年1月23日
『喜劇役者たち 九八とゲイブル』:差別を否定するために、差別の痕跡を徹底的に削り取った結果、「その時代に差別などなかった」と転倒した認識に陥った挙句、史実を掘り起こすこと自体「反日だ」とか言い出すボンクラは現にいるわけで、隠せばいいと言うものでもない。#fr16_n
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年1月23日
『喜劇役者たち 九八とゲイブル』:フィルムセンターとか、公的機関にアーカイブされることも重要だけど、DVDの販売などを通じて、商業市場にアーカイブされることも重要なはずだ。今日的な知見を補足した上で、DVDとか出しとく価値はあると思うんだけどなぁ。#fr16_n
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2016年1月23日