『解散式』@ラピュタ阿佐ヶ谷(16/4/17(sun)鑑賞)
本日の映画1本目『解散式』@ラピュタ阿佐ヶ谷に劇場入りしました。1967年公開。深作欣二監督、鶴田浩二主演のヤクザものだそうで。あらすじ読むと結構、リアル路線みたいで、後の『仁義なき戦い』にも繋がってくのかな。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) April 17, 2016
『解散式』観終わりました。日本の組織暴力団の場合、解散を宣言して政治結社化や合法企業化して、世間や当局の批判を避けるというのが流行った時期があって、その頃のお話。しかしむしろ、「解散」を境に任侠の精神が喪失してただの利権集団になっちゃいました、という。うーん。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) April 17, 2016
『解散式』:関東一円をまとめる任侠団体が「解散」し、参加の各団体も様々に身を転じて2年、旧小滝組幹部の沢木(鶴田浩二)が8年の刑期を終えて出所し、同じく幹部だった島村の設立した建設会社に挨拶に訪れる。だが駐車場で銃撃を受けて運転手が射殺。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) April 17, 2016
『解散式』:今も島村が暴力の世界にいることを知った沢木は、重役にとの誘いを断り、弟分の政と自身の妻が身を寄せている埋立地の養鶏場に身を落ち着かせる。だが、その土地は、石油コンビナートの建設予定地として、島村建設と対立組織の狙う土地だった……というお話。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) April 17, 2016
『解散式』:悪党どもの残虐非道に耐えに耐えた着流し姿の鶴田浩二が、ついに短ドスを抜いて殴り込んで、悪党どもを撫で斬りにする……と言う意味では、任侠映画の基本フォーマットに忠実なんだけど、悪党側が任侠精神が完全に欠落して、損得勘定だけで勝手に抗争してるのね。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) April 17, 2016
『解散式』:悪党側は完全に『仁義なき戦い』の世界で、政治家とつるみ、かつての兄弟組織間で、抗争を繰り返している。そこに途方に暮れたように立つ着流しの鶴田浩二は、時代の狭間に取り残された孤児のようで、現実の任侠映画、そして鶴田浩二の立ち位置を示しいるようでもある。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) April 17, 2016
『解散式』:とは言うもの、実際に『仁義なき戦い』が撮られるのは、まだ数年先で、その間にこうした端境期の映画…任侠映画とハードボイルドやノワールのハイブリッドな作品はいくつも撮られてゆくんですけどね。そうした作品を経て、任侠映画のフォーマットが徐々に抜けてゆく。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) April 17, 2016
『解散式』:ひとつのジャンルが成立するのは、そのスタイルがその時代の抱える問題意識(あるいは観客の願望)をすくい上げるのに有効だと作り手に認められたからで、それが機能する間は、多様な作品が作られて、あの手この手でチューニングされて、1作ごとに成熟してゆく。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) April 17, 2016
『解散式』:やがて、そのジャンルの枠組みでは対応できなくなり(あるいは観客に飽きられ)、次に時代に求められるジャンルへと作り手もシフトしてゆく。この映画は、そうしたジャンル・シフトの端緒となった作品群のひとつと考えると、いろいろと興味深かったです。#fr16_n
— 義忠@冬コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) April 17, 2016