『気まぐれ渡世』@神保町シアター(15/9/17(thu)鑑賞)
本日の映画『気まぐれ渡世』@神保町シアターに劇場入りしました。1962年公開、宍戸錠、芦川いずみ主演。殺し屋のジョーが赤ん坊抱えて右往左往するという、アクション・コメディだそうです。
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年9月16日
『気まぐれ渡世』観終わりました。自称「気まぐれ紳士」こと殺し屋のジョーが、ひょんなことから預けられた赤ん坊を抱えて、赤ん坊の父親を殺した犯人を追うというライト・アクション。いや、赤ん坊ネタだからもっとコメディ寄りかと思ったら、事件そのものは結構重いという、な(^^;;
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年9月16日
『気まぐれ渡世』:ちょっと間が空きましたけど、レビューの続きを。本作のジョーは「殺し屋」と言いつつ、屈託は無く、美女と見れば軽口を叩いて口説く軽いノリで、『シティーハンター』の冴刃獠を思わせる男(時系列的には逆ですが)。ただ孤児院出身でニューギニア戦線帰りでもある。
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年9月16日
『気まぐれ渡世』:何と言うか、「殺し屋」と言うのも「自由人」でいるための方便、と言った風で、「気まぐれ」にトラブルに首を突っ込むような男です。その主人公の目の前で、幼子を遺して父親が射殺される。やむなく引き取った赤ん坊を、近所の修道女(芦川いずみ)に預け、犯人探しに動き出す。
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年9月16日
『気まぐれ渡世』:裏社会の人脈を辿って犯人を追う内に、モデルガンに見せかけて流通する偽造拳銃の密売組織の姿が見えてくる。そして赤ん坊の母親だと偽って近づく謎の美女、主人公を使って組織の実態を暴きたい警察の意図が絡み合い、やがて明らかになる黒幕の正体とは……となるわけです(^^)
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年9月16日
『気まぐれ渡世』:先ほども触れましたけど、もっとコメディ寄りになるかと思ったら、事件そのものは結構ヘビーで、密売拳銃の暴発で小学生が死んでたり、黒幕はニューギニア戦線時代の主人公の戦友で、戦場で人格が歪んで悪人になったとかの話が「さらっと」描かれてたりするわけです。
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年9月16日
『気まぐれ渡世』:この辺の「さらっと」感が結構重要で、基本、悲劇に深入りしない。更に言えば、この屈託の無い主人公も相応の地獄を見てるわけで、戦友が人格歪ませて善人が悪人になって帰ってきたような地獄の戦場から戻ってきて、なんでお前は平気なんだという(爆 そっちの方が怖いわ!
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年9月16日
『気まぐれ渡世』:いや、まぁ、平気じゃないから殺し屋稼業なんかやってるのかも知れず、武装した多人数の悪党の篭るアジトに真正面から殴り込んだり(赤ん坊背負ってw)してる男が、「壊れてない」とは必ずしも言い切れないところですが……(^^;;
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年9月16日
『気まぐれ渡世』:勿論、この辺の主人公への違和感は、あくまで21世紀の観客目線で観た話であって、作中では誰も疑問に思わない。世界に悲劇が偏在していることは当たり前の話で、わざわざ取り上げて語る必要もなければ、ご陽気なコメディパートの邪魔にすらならない、とでも言うように。
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年9月16日
『気まぐれ渡世』:まぁ、戦後17年くらいの日本人のメンタリティってこんな感じだったのかもね。それにしても、ラストで赤ん坊相手に「今度戦争することになっても、俺たちみたいに失敗すんなよ」と笑顔で告げて去ってゆくこれが、爽やかエンド扱いってのも、今観ると妙な重さを読み取らざる得ない。
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年9月16日
『気まぐれ渡世』:その他、主人公の捜査パートはハードボイルドな探偵ものとして段取りちゃんと踏んでるし、ガンアクションもこまめにカットと状況変えて派手さは時代なりでも、センスは悪くない。赤ん坊ネタに頼り切らず、無国籍アクションとして良くできてる。
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年9月16日
『気まぐれ渡世』:若干惜しいのが、芦川いずみの修道女が主人公のアクションと捜査にあまり関わってこなくて、「都合が悪いときに、赤ん坊を預かってくれる存在」で終わっちゃってるところか。主人公が戻るべき日常の象徴でもあるので、あえてそうしたのかもしれないけれど。
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年9月16日
『気まぐれ渡世』:語り口はライトに徹しつつ、さらりと背景はヘビーで、赤ちゃんネタだからと言って、甘さに逃げない。当時は自然体だったのかも知れないけれど、今観ると独特の間合いが興味深い、そんな映画でした。
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年9月16日
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