『薔薇の標的(1972)』@ラピュタ阿佐ヶ谷(15/8/22(sat)鑑賞)
本日の映画3本目『薔薇の標的』@ラピュタ阿佐ヶ谷に劇場入りしました。1972年公開。加山雄三主演で非情のスナイパーもの……と言われても、70年生まれの自分にはさっぱりイメージできないんですが(^^;; pic.twitter.com/1qF8jI7hlK
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年8月22日
『薔薇の標的』観終わりました。加山雄三が、モミアゲ! ベルトボムのジーンズ! でっかいベルトバックル! …という70年代なルックスについつい目を奪われがちなのだけどw、内省的に描かれるアクション映画という構造をこの時代にやってたのか、という点の方が、映画史的には重要なのかも。
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『薔薇の標的』:ライフル射撃の元オリンピック選手で、選手仲間を事故で殺してしまったことによって銃を奪われ、無為な日々を過ごしていた日野は、とある「組織」によって、暗殺者としてスカウトされる。「組織」の目的にも興味を持たない日野を、「組織」の支局長・立花は凄腕の殺し屋に鍛え上げる。
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『薔薇の標的』:暗殺者としての訓練の仕上げとして、日野は香港でジャーナリストを暗殺する。だが、その遺体に縋る若い女性の姿が、日野の意識に焼きついて離れない。一方、父と慕うジャーナリストを殺された香港のカメラマン玲玲は、「組織」を追って日本を訪れる。
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『薔薇の標的』:「組織」の運営する極秘研究所へ迫る玲玲は、「組織」の配下によって襲われるが、たまたま居合わせた日野によって救われる。日野の正体を知らない玲玲は、彼と恋に落ちるのだが……というお話。
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『薔薇の標的』:日野のスナイパーとしての「機能」と、それを駆動すべき「動機」が乖離し、己の存在意義に苦しむという問題は、ご存知の通り『ガンダム』のアムロであり、『エヴァ』のシンジ君なわけなのだけど、それを邦画はこの時点で既にやってたというのは驚き。
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『薔薇の標的』:本作は、先週観た『ザ・ゴキブリ』や『仁義なき戦い』の公開された1973年の前年の公開作品なわけで、当時の邦画アクションが様々な試行錯誤を繰り返していたことが判る。とは言え、そんな内省的な主人公で、アクション映画がアッパーに盛り上がるわけもなく……(^^;;
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『薔薇の標的』:ヒロインとの関係性を重視するところとか、何か少女マンガ的というか私小説的なリリカルさすらあるんだけど、これでアッパーにテンション上げてけるわけもなく、そりゃあこの路線で天下取れるわけもないわなぁ、というな。いや、『ガンダム』も『エヴァ』も天下取ったけれども。
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『薔薇の標的』:あと悪役の「組織」の正体がなぜかネオナチで(何か、監督的にこだわりがあったらしいw)、極東に工作員の訓練施設を開設したのだ、と。それで欧米系の若者がいっぱい集められて、ついてけない子を処分してるのだ、というのが、事件の核心なのだ、と……お、おう(^^;;
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年8月22日
『薔薇の標的』:主人公とヒロインのいちゃいちゃ描写の力の入れように対しての、この全体(マクロ)状況のふわっふわな地に足の付かなさは、手抜きというより、セカイ系の先行種的な意味合いなんでしょうかね。『ザ・ゴキブリ』とはまた違った意味で、後の世代の作品を先取りしている印象。
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年8月22日
『薔薇の標的』:BGMとして全編ビバルディを流してたり、ヒロインが香港人だし、他にも欧米人が多く出てたりして、全体の3分の2は英語だったりと、いろいろ挑戦的な映画でした。まぁ、結局、この実験の成果は、実写ではなくアニメ界が引き継いだことになるわけですが……。
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2015年8月22日