『殺人者の記憶法』@シネマート新宿(18/01/30(tue)鑑賞)
アルツハイマーの元連続殺人鬼vs新たな殺人鬼/映画『殺人者の記憶法』予告編
本日の映画『殺人者の記憶法』@シネマート新宿に劇場入りしました。認知症の元殺人鬼vs現役殺人鬼の攻防戦のお話だそうで。……韓国映画は、本当に、ちょっとどうかしているくらい、殺人鬼ものが好きだなぁ。ガンガン、新しい殺人鬼の境地を開拓してゆく(^^;; #fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年1月30日
『殺人者の記憶法』観終わりました。お父さんは心配症で、認知症で元殺人鬼。娘の彼氏は現役殺人鬼。お父さんは娘のことが心配で、もー大変! …いや、そんな岡田あーみん的なホームコメディではなくてですね(-o-;; 深刻さを突き抜けて、笑っていいやら、笑えないやら、この辺の絶妙さがまた。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年1月30日
『殺人者の記憶法』:17年前の事故をきっかけとした認知症を患いながら、娘と穏やかに暮らす獣医師のキム。だが、キムはその事故の日まで、多くの人々をその手に殺めてきた元殺人鬼でもあった。自分の記憶や認知が失われることで、いつか娘をその手にかける日が来ることを彼は恐れていた。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年2月16日
『殺人者の記憶法』:そんなある日、運転中に接触事故を起こした相手の車の運転手の青年と相対したキムは、その青年の正体が自分と同じ殺人鬼だと見抜く。近隣で発生している連続猟奇殺人事件の犯人と直感したキムは、警察に通報するが、認知症の老人の言うことと相手にされない。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年2月16日
『殺人者の記憶法』:その動きは、所轄署の警察官でもある青年の知るところとなり、キムへの接近を試み、キムの娘と恋仲となる。何としても娘の身を守りたいキムは、再び殺人鬼として復帰して青年の命を狙うが、認知症の進むキムには、殺意の維持すら困難になりつつあった……というお話。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年2月16日
『殺人者の記憶法』:「認知症の殺人鬼」なんて、非常にトリッキーな設定のように見えるけど、認知症自体は誰にでも起き得ることだし、認知症の進行によって、自分を形づくる初期衝動が顕(あらわ)になって制御できなくなる恐怖は、非常に文学的でもあり、切実でもある。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年2月16日
『殺人者の記憶法』:他にも「娘が連れてきた彼氏への不審感」とか、「世代交代抗争」とか、突飛な設定のように見えて、観客が物語に入り込む窓口がいくつも設けられてて、さらにその背後には「贖いようもない原罪を負うて、現在(いま)をどう生きるべきか」という普遍的なテーマが存在する。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年2月16日
『殺人者の記憶法』:それ自体は、キリスト教の影響の強い韓国映画では、割とよく扱うテーマだけど、それだけに強度の高いテーマでもある。その意味で、非常にうまいとこ衝いた設定ですねぇ。認知症あるあるネタで笑わせたり、ユーモアで弛緩させつつ、観客を地獄の底まで連れてゆく。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年2月16日
『殺人者の記憶法』:文学的には、認知症によって自分を構成するさまざまな要素が削ぎ落とされていった結果、最後に残るのが殺人鬼としての本能か、父親としての本能か、という葛藤へ収れんさせる。どちらが「私」の本質なのか。これも文学として、非常に根元的なテーマですよね。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年2月16日
『殺人者の記憶法』:その上で、認知症ものとして、信用できない語り手(主観者)の認識問題とか、忘れないために日記を敵に改ざんされる(!)とか、既存の認知症ものでは外道過ぎて踏み込まなかった領域にガンガン踏み込んでくる(^^;; それあるから、邦画タイトルの切なさが響くんですが。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年2月16日
『殺人者の記憶法』:韓国映画、とりわけミステリーものは、世俗性の間口の広さと文学性の深度のバランスの精度が、一段と高い次元に踏み込んでいて、東野圭吾なんか韓国で映像化された映画の方が、原作の持つ本来のポテンシャルを発揮できてるんじゃないか、と思う時がある。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年2月16日
『殺人者の記憶法』:この辺は、韓国社会の方が生きづらいからこそ、より切実で研ぎ澄まされた物語を必要としている、ということなのかもしれない。そう考えると、手放しで羨ましがるのも躊躇われるけど(^^;;、まぁ、ともあれ、韓国映画界が量産するこの良質の物語群を堪能しましょう。#fr18_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2018年2月16日