『上意討ち 拝領妻始末』@国立映画アーカイブ(19/07/24(tue)鑑賞)
Samurai Rebellion 1967 trailer
本日の映画『上意討ち 拝領妻始末』@国立映画アーカイブに劇場入りしました。1967年公開。三船敏郎&加藤剛主演。橋本忍脚本、小林正樹監督。藩主お手付きの娘を嫁に迎えた下級武士の夫婦愛とやがて迎える悲劇のお話、だそうですが、さて。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年7月23日
『上意討ち 拝領妻始末』観終わりました。理不尽な藩命に一分の意地で抗って斃れる父子のお話。会津藩馬廻衆・笹原伊三郎(三船敏郎)の息子・与五郎(加藤剛)の下に、藩主お手付きで既に一子をもうけているいち(司葉子)を嫁に下げ渡すという。一時は拒絶しかける伊三郎。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年7月23日
『上意討ち 拝領妻始末』:だが与五郎本人が受け入れたことで伊三郎も折れて、いちの嫁入りを受け入れる。笹原家に嫁いだいちは与五郎との中も睦まじく、2年後、ふたりの間に子どもも産まれた頃、藩主の嫡男が病死し、いちの息子が嫡男となる。それに伴い、いちに大奥に出仕が命じられる。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年7月23日
『上意討ち 拝領妻始末』:理不尽な藩命に妻を奪われることとなる与五郎は、藩上層部や親族一同からの説得にも頑として首を縦に振らず、伊三郎もそれを支持。だが奸計によりいちを奪われた与五郎は、藩に抗議書を叩きつけて、父伊三郎とともに自宅に立て篭もる……というお話。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年7月23日
『上意討ち 拝領妻始末』:一応、あらすじを書き起こしてみて、この展開だと普通、息子夫婦の方になると思うのだけど、この映画の主人公は父親の伊三郎(三船敏郎)の方です。腕の立つ剣客だが、婿養子としてきつい奥方の尻に敷かれてる。上役の多少の理不尽も仕方ないと呑み込んで生きてきた。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年7月23日
『上意討ち 拝領妻始末』:それが息子夫婦の理不尽な受難にぶち切れる。一応、隠居の身なので、矢面に立つのは息子なんですが、要所要所でけしかけてるのは親父の方。自分の事だと我慢できるけど、息子のことになると我慢できないのか。それと数十年の宮仕えの鬱屈がここで爆発したのか……。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年7月23日
『上意討ち 拝領妻始末』:この映画は結局、「危機を乗り越える映画」ではないです。主人公が長年の宮仕えで培った人脈や知略で息子の嫁を取り戻す方向には進まず、ただ周囲を巻き込む凄惨で最悪な結末に突き進む。避けられない悲劇ではあってももうちょっとマシなやりようが……。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年7月27日
『上意討ち 拝領妻始末』:とは思うものの、そう表現されなかったということは、ここではそれが主題ではないということです。上から命じられれば大人しく従うと思われていた男が、心の中の何かの一線を越えて、ぶち切れて最悪の厄災を周囲に撒き散らす。もうそこに打算とか駆け引きはないです。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年7月27日
『上意討ち 拝領妻始末』:そこは政治が個々人の幸せを侮って踏みにじるとどうなるか、という警鐘であるとともに、逆にその一線を越えるスウィッチがどこにあるかなぞ、(本人を含め)誰にも判らない。多分、本人の問題だったらここまでぶち切れてなかったと思う。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年7月27日
『上意討ち 拝領妻始末』:息子夫婦の問題であり、かつそこに決して幸福とは言えない自分の結婚生活の「やり直し」を投影していた。そこで回収されるべき「あるべき幸福像」が踏みにじられ、奪われたというのが、決定的な動機なのでしょう。#fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年7月27日
『上意討ち 拝領妻始末』:…というのは、映画を観ている観客には判っても、周囲は理解できないよなあ(-o-;; 結局、あんまり政治が理不尽なことすると、どこで何が爆発するか判らんので、変なことするなよ、というお話というか。あるいはこれも「中年の危機」映画になるのか。<そうか?(^^;; #fr19_n
— 義忠@夏コミ申込み中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年7月27日
■監督フィルモグラフィ:小林正樹(1916年~1996年)
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