『やっさもっさ』@ラピュタ阿佐ヶ谷(19/10/07(sun)鑑賞)
やつさもつさ―シナリオ (1953年) (三笠文庫〈第215〉)
- 作者: 斎藤良輔,岩田豊雄
- 出版社/メーカー: 三笠書房
- 発売日: 1953
- メディア: 文庫
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本日の映画『やっさもっさ』@ラピュタ阿佐ヶ谷に劇場入りしました。1953年公開。獅子文六原作映画特集の一作。横浜の混血児養護施設のために奔走するヒロイン(淡島千景)と敗戦で挫折した元実業家の夫(小沢栄)を中心に、周囲の怪しげな人士が繰り広げるコメディだそうですが、さて。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年10月6日
『やっさもっさ』観終わりました。戦後8年、激化する朝鮮戦争を横目に、日本人売春婦と米兵との混血児も多かった時代。結構、重い背景を抱えつつ、中年夫婦がそれぞれの中年の危機と向かい合う話を、やや軽めのコメディタッチで描くお話。出来る女風の淡島千景が終盤グダグダになるというw #fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年10月6日
『やっさもっさ』:養護施設の理事(所長は別にいる)として、寄付金集めから施設内の職員の差配まで、てきぱきとこなすヒロイン(淡島千景)には、戦前はエリート会社員として海外で活躍していた旦那(小沢栄)がいる。戦後は完全に腑抜けてたこの旦那は、施設で用務員のようなことをしている。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年10月6日
『やっさもっさ』:敗戦を赴任地の海外で迎えたこの旦那が、外地で何を見聞きしてこうなったのかは特に言及はなく、日本男子代表として敗戦の虚脱を背負い込んでしまっているかのように、作中では語られる。まあ、事情はそれぞれあるのだろうけど、そういう男性が当時結構いたんですかね。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年10月6日
『やっさもっさ』:養護施設で混血児を受け入れているだけに、ヒロイン以下、施設の女たちは子どもを捨てる混血児の母親(主に米兵相手の売春婦たち)を無責任と批判する。それに対して旦那の方は、売春婦たちの代筆屋のバイトを通じて彼女たちに寄り添う。結局、この2人は補完関係にあるのか。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年10月6日
『やっさもっさ』:やがて物語は、ヒロインが寄付金集めの先で出会った外国人男性に口説かれてまんざらでもない気分になるとか、旦那の知り合いの売春婦が施設に預けた息子を取り戻して米兵から金を引き出そうとするとかのドタバタを通じて、意外に狭い人間関係に収斂してゆくというw #fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年10月6日
『やっさもっさ』:終盤になっていくと、(少しだけ)覇気を取り戻して仕事を始めた旦那と、寄付金集め先での人間関係で調子づいたヒロインが、ほぼ同時に大しくじりをやらかし(原因はほぼ一緒(^^;;)、夫婦で半人前どうしだったことを確認して、ふたりでやり直すことを誓う。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年10月6日
『やっさもっさ』:一応、ハッピーエンドではあるんだけど、そのためにむしろ失敗させるのか(^^;; まあお互いひとりで成功できるようなら、夫婦に戻る必要もないか。いずれにせよ、悲劇的なエピソードも内包しつつ、クセのあるキャラをうまく差配してきれいにまとめる手際の良さは感嘆します。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年10月6日
『やっさもっさ』:いやあ、ヒロインの友人の産児制限主義活動家の女性が、「ここの子たちに避妊手術しちゃえば効率的なんだけどな」などという、とんでもない暴言をさらっと吐くとか(爆、時代というか半世紀で随分違うとこまでこの国は来たんだなあ、と考えさせられる映画でもありましたね。#fr19_n
— 義忠@諸々活動中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2019年10月6日
■監督フィルモグラフィ:渋谷実(1907年~1980年)
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