『感染列島』@Amazon Prime(20/05/16(sat)鑑賞)
Netflix | 感染列島
https://www.netflix.com/title/81330843
『感染列島』@Amazon Primeを視聴中。2009年公開。公開時にそんな大ヒットしたという記憶はないのだけど、日本社会にパンデミックという状況を落とし込んだ時に発生する事象を、序盤から(非常に嫌な部分も含めて)丁寧に拾っていて面白い。まあ、ケレンが薄いのは邦画なんで……(^^;; #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月16日
『感染列島』:パンデミックものあるあるネタを最小限で済ませて、日本社会におけるパンデミック時の「摩擦」の描写の方を重視している感があって、平時に観ててもあんまり楽しくはないんだけど、今のこのご時勢に観ると、底冷えのする描写が多いな。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月16日
『感染列島』:パンデミックもの、というより『黄泉がえり(2003)』に連なる行政シミュレーションものの系譜と観るべきで、ここから『シン・ゴジラ(2016)』に繋がってゆく邦画の文脈で評価すべきなんでしょう。もっと遡ると『日本沈没(1973)』とかからかな。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月16日
『感染列島』:鳥インフルエンザだと大騒ぎした挙句、養鶏場の社長さんが自殺に追い込まれた直後に、政府発表でインフルエンザ以外のウイルスと発表されるという(それを第一発見者の中学生の娘が観るという)、地獄のようなえぐいネタが……orz #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月16日
『感染列島』:韓国映画のパンデミックものだと、もっとエンタメ的な展開になるのだろうけど、医療現場の極限のトリアージ地獄のえぐいエピソードが粛々と続く……。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月16日
『感染列島』:ウイルスの発生源を追って南洋の小島を尋ねたら、日本企業向けに大量の抗生物質をぶち込んだエビ養殖場が発生源という、またえぐいネタが(^^;; この辺の容赦のなさは、ちょっと最近の邦画離れしてるかもしれない。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月16日
『感染列島』:「ウイルスが特定された」が「ワクチン完成は早くて半年後」という、ここでも容赦のない現実認知が。簡単にエンタメ的エンディングに持って行かずに、引き続き地獄絵図は続く、という……。やはりエンタメより、シミュレーションとして誠実であることを選んだ映画なのか。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月16日
『感染列島』観終わりました。落ちとして提示された「治療法」は、国内だけで300万人も死なせてから出てきたにしては弱い気もするけど、そこは物語上のマクガフィンなので(^^;; ジャンル映画的なカタルシスを(おそらく)意図的に避けつつも、せめてそのくらいはアリにしないと話が終わらないしw #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月16日
『感染列島』:一応、パンデミックものではあるのだけど、枠組みはそうでもジャンル映画化するほど記号化、類型化しないように神経を使ってる感があって、よく言えば真面目、悪くいうとエンタメに逃げずに死屍累々の現実を直視させられて辛い、という、そういう映画に(^^;; #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月17日
『感染列島』:冒頭、南洋の小島の寒村で村人が発症し、防疫部隊と医師団が出動する辺りはパンデミックものあるあるで良しとしても、都内の市民病院で最初の死者→その患者の吐血を浴びた主人公の救急救命医(妻夫木聡)の頼れる先輩医師(佐藤浩市)が院内感染で早々に死ぬまでがあっという間。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月17日
『感染列島』:ちょっとこの辺で、この映画がただならぬ映画であることに気付くわけなのだけど、以後、基本的にこの映画に「奇跡」はほとんど起きません。死ぬ奴は死ぬ。救えない人は救えない。限界を越えれば、医師だろうが看護婦だろうが体力かメンタルがへし折れる。容赦なしです。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月17日
『感染列島』:視点としては、主人公が務める市民病院が国内最初の患者を受け入れたことで、感染症拠点病院に指定され、WHOのメディカルオフィサーが着任。それによって、主人公廻りでミクロとマクロの状況をざっと把握できる仕組み。国の対策本部とかも出るけど、政策レベルの描写は薄いかな。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月17日
『感染列島』:現実のパンデミック下にある2020年に観ると、ロックダウンの経済的打撃への対策についてほとんど言及がなく、終盤にはゴーストタウン化した主要都市の大通りのショットが挿入されてて、あれじゃ、パンデミック明けても復興大変そう(^^;; #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月17日
『感染列島』:あと国際協力がWHOが調査協力してくれるくらいで、他国が別に協力を申し出る描写もなく、軍事的な影響についても言及はなし。ウイルスの発生源探しのパートを除くと、現場医療に寄り添った描写が軸となり、それが地に足のついた印象をもたらしている。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月17日
『感染列島』:「発生源は某国の細菌兵器事故」とか、「ロックダウン破りの市民と自衛隊が衝突」みたいな、ジャンル映画的なケレン溢れる展開に持ってかなかったのは誠実かもしれないけど、辛いorz 政府側を含めて、特に悪意を持った人間は出てこないのに、善男善女がバタバタと死んでゆく。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月17日
『感染列島』:エンタメ(娯楽)というより、手触りは不条理劇に近く、その意味ではパンデミック小説の嚆矢とされるカフカの『ペスト』に近いかもしれない。いや、しかし、よく企画通ったな、こんなキツい話。公開時の興収19億というから、スマッシュヒットではあるけど。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月17日
『感染列島』:とは言え、世界がこのような状況となった時、こうして参照可能な作品を邦画からすぐに挙げることができるのは、大切なことです。映画を通して作中で描かれる個々の知識を得るのも重要なんだけど、ここで描かれる「状景(ビジョン)」をあらかじめ視覚的に観ることの意義も大きい。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月17日
『感染列島』:現代に生きる私たちは、こうした災害映画(ディザスター・ムービー)を通して、過酷な現実を事前に「状景(ビジョン)」とし予見する。それが、本当にその場面に対峙した瞬間にぎりぎりの支えとなる。その時、その瞬間、どう心構えが在るべきか、こうした映画は教えてくれるのです。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月17日
『感染列島』:この映画は全般に過酷な映画で、確かにエンタメ(娯楽)として消費するには辛いんだけど、そういう過酷状況での人の生き方のシミュレーションとなって欲しいという作り手の祈りが伝わってくる。2000年代の邦画でもこういう映画が撮れたんだというのは、嬉しい発見ですね。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年5月17日