『透明人間(2020)』@立川シネマシティ/CINEMA TWO(20/07/10(fri)鑑賞)
本日の映画2本目『透明人間』@立川シネマシティ/CINEMA TWOに劇場入りしました。トム・クルーズの『ザ・マミー』がぶっ転げたので仕切り直しを余儀なくされたモンスター・ユニバースのリブート第一弾。今度は脚本真面目に作り込んで評判良いようですが、ユニバース化するの、これ?(^^;; #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月10日
『透明人間』観終わりました。今時タイトルでネタを割るオールド・スクールなホラー・タイトルで、しかもそれをテクニカルな仕掛けと事前情報まで出してどうするつもりかと思ってたら、ほほう、そうきましたか(^^)。ちゃんとホラーやってから、ノワール風味なミステリーに帰着したのは見事。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月10日
『透明人間』:富豪で天才起業家だがDV夫のエイドリアンの下から逃げ出したセシリアだったが、妹の友人の家に保護され、いつ夫が自分を連れ戻しに現れるかに怯えながら過ごしていた。しかし、その夫が自殺したとの報が届き、遺書に基づいて財産分与の手続きも行われた。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月12日
『透明人間』:当初は半信半疑だったセシリアだったが、徐々に警戒心を解き、社会生活に復帰しようと就職活動を始める。だが、それを待っていたかのように、彼女の周囲で不審な出来事が起こり始める……というお話。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月12日
『透明人間』:先にも触れたように、ある意味、タイトルでネタは割れてて、ヒロイン役のエリザベス・モスが迫真の演技で恐怖に慄いてみせても、「いつ透明人間に気づくのかなー」とか余裕かまして観てられるわけです。…途中までは(爆 そう。この話の本番は、そのネタを割ってからなのです。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月12日
『透明人間』:いやいや、そこまでも大概、ホラーとして良くできていて、冒頭からちょっと尋常じゃない怯え方をしているヒロインが、普段からちょっとしたことでも過剰反応を示しているのを描いた上で、事が始まってDV夫の追い込みが始まるので、妄想か現実か本人にも判らなくなる(^^;; #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月12日
『透明人間』:しかし、DV夫のネタが光学迷彩スーツであることも掴んだ、生存の確信も得た。さあ、ここから反撃だ、と決意した矢先……ここから、スウィッチが切り替わる。アクセルが踏み込まれる。暴力のレートが跳ね上がる。物語がシフトチェンジして、ジャンルが変わる。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月12日
『透明人間』:この映画がぐいっと切り替わる衝撃が見事。しかもヒロインが「見えてなかった(Invisible)」のは、DV夫の「外見」ではなく「魂の本質」であったという意味で、タイトル通りに物語の軸はズレることなく、超テクノロシーでびっくりドッキリ話から、サイコパスとの抗争劇に移行する。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月12日
『透明人間』:ここから先は観客にも情報的優位はなくなり、ヒロイン同様の崖っぷちサバイバルにすんなり移行する。そして知略を尽くした攻防の涯(はて)にたどり着くあのラストシーン……。キワモノのホラー映画かと思えば、上質のノワール・ミステリーの風格のある映画です。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月12日
『透明人間』:で、まあ、脚本・監督の見事さもさることながら、本作の一番の功労者は、ヒロインのエリザベス・モスの存在感ですよね。考えてみれば、「主役」の透明人間は見えないんだから(^^;;、その存在に気付いてわーきゃー騒ぐ役の方が重要で、観客はそれで何が起こっているのかを知る。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月12日
『透明人間』:この映画が誰のものか、と問われれば、ヒロインのエリザベス・モス、間違いなく彼女のものです。彼女が終始、険の強い、怯えを孕んだ表情で、観客に物語のトーンを示して誘導する。当初過剰に思えた彼女の怯えも、DV夫の本質が明らかになるにつれ、帳尻が合ってくる。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月12日
『透明人間』:CG技術なんかより、この役を演じきれる役者を見つけられるかどうかで、本作が成立をも決まる重要な役です。それを完璧にやってのけてるんだから、見事なものです。先に挙げた本作のキモというべき、物語の転換点も、まさに彼女の目の前で起きるわけですし。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月12日
『透明人間』:ホラー映画の古典を換骨奪胎して、大人向けの優れた現代スリラー映画に生まれ変わらせた手腕は、本当に見事という他はないです。まあ、あの落ちからユニバース化はまず無理だと思うけど(^^;; それでも、この路線でモンスター映画の古典リメイクをしてくれるなら大賛成ですよ。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月12日