『のぼる小寺さん』@ヒューマントラストシネマ渋谷(20/07/18(sat)鑑賞)
本日の映画2本目『のぼる小寺さん』@ヒューマントラストシネマ渋谷に劇場入りしました。吉田玲子脚本でボルダリング漫画原作の実写映画化。公開時から気にはなってましたが、やっとスケジュールの調整がついた(^^;; それにぼちぼち観た人のレビューも上がってきたようで、頃合いかな、と。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月18日
『のぼる小寺さん』観終わりました。小寺さんはボルダリングに夢中……というか、「のぼる」という行為に夢中な小寺さんが何となく気になってしまうクラスメート男女のお話。でもボルダリングのルールとか紹介して、みんなでボルダリングやろうぜ!と勧誘する映画ではないのね(^^) #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月18日
『のぼる小寺さん』:小寺さん自身はひと昔前の少年マンガのスポーツものの主人公みたいな女子高生で、ボルダリングの競技……というか、「のぼる」という行為への集中力が異常に強い娘なんだけど、別に彼女の視点では物語は語られず、彼女の過去も語られない。ただ視線の先に、彼女はいる。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月18日
『のぼる小寺さん』:体育館の端のボルダリング部のトレーニング用の壁を一心不乱にのぼり続ける小寺さんが、教室で特に話したこともないあの娘だ、と気付いた時から、視線が彼女を追っている。それは彼・彼女たちがそれぞれ、小寺さんのように内発的な動機を見つけられないでいたから。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月18日
『のぼる小寺さん』:ここで面白いのは、別に彼・彼女たちは、だからってボルダリング部に入るわけではないんだよね(約1名入部した男の子もいたけど(^^;;)。小寺さんの存在に刺激を受けて、共鳴するものがあったとしても、「小寺さんになりたい」わけじゃないから。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月18日
『のぼる小寺さん』:あえて言えば、小寺さんの情熱のようなものが自分の中に在る(在った)ことを、その姿を見つめ続けていることではたと気づく。それでも小寺さんと話してみたい気にはなるようで、声を掛けてみると、そんなに変な子じゃない。…まあ、ちょっと物の見方が変な子だけど(^^;; #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月18日
『のぼる小寺さん』:小寺さん自身は、目の前の壁をのぼることしか「見て」なかったので、最初の内は自分を「見て」いる視線に気付かなかったのだけど、徐々に気づいて、声を掛けたり掛けられたりして、彼女の狭い世界も少しづつ広がって、豊かになってゆく。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月18日
『のぼる小寺さん』:この映画は「見る」ことで世界が広がるお話なんですね。それも視野を広げることより、より深く、情熱を込めて視線の先を「見る」ことが、世界の豊かさに繋がってゆく。小寺さんを「見て」いた男の子も、「ずっと見てました!」って女の子に告白受けてたり(^^;; #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月18日
『のぼる小寺さん』:「見る」ことで繋がっても、別に同化したいわけでも、目標や課題を直接分かち合いたいわけでもなくて、でもその視線の先に貴方がいることが心強い…。不思議な距離感のようにも見えるけど、自分には心地良い関係性ですね。最後に「私を見てほしい」になる辺りまで含めて。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月18日
『のぼる小寺さん』:あと特筆すべきは、この映画のヒロインの工藤遥の身体性を含む存在感ですね。周囲から浮いた不思議ちゃん……という訳でもなく、話せばちょっと視点が独特くらいで普通に話せるんだけど、いきなりするするっと校舎の壁をよじのぼってたりするという(^^;; #fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月18日
『のぼる小寺さん』:先にも触れたけど、この映画は、ヒロインの過去も家庭環境も内面も語らずに、一心不乱にボルダリングの壁をのぼる小寺さんが「そこにいる」という一点だけで成立している映画です。このいそうでいない女の子がスクリーンに映っていることが、既に映画のミラクルなのです。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月18日
『のぼる小寺さん』:新しい視座を持った青春映画として、観終わって後味の爽やかさな映画でした。恋愛云々は関係なくても、こういう形でお互いに相手をリスペクトしあえる関係性っていいよね、ていう意味で、自分は大好きな映画ですね。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年7月18日