『ジョーンの秘密』@TOHOシネマズ シャンテ(20/08/28(fri)鑑賞)
本日の映画『ジョーンの秘密』@TOHOシネマズ シャンテに劇場入りしました。スパイ容疑でMI5に拘束された80代のお婆ちゃんの容疑は、半世紀前の核機密漏洩の疑惑。無罪を主張する彼女の過去を探ると、更なる驚愕の事実が明らかに……というお話で、これも実話だそうで(^^;; #fr20_n pic.twitter.com/W8ZEbI0Gjp
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年8月28日
『ジョーンの秘密』観終わりました。人に歴史あり、女に秘密あり。とはいえ、80過ぎのオカンが若い頃、英国の核兵器開発のど真ん中で、女スパイやってました(テヘペロ♪) とか言われても、息子は困るよなあ(^^;; 実父とイケメンスパイの間で、揺れる女心とかさあ。母ちゃん、頼むよ、本当。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年8月28日
『ジョーンの秘密』:2000年、英国。外務省元高官が死去し、その遺品から、50年前にソ連に核開発情報を流出した罪で80代の女性がMI5(英国公安部)に拘束された。MI5は弁護士でもある彼女の息子も同席の尋問の場で、戦前1935年まで遡る、彼女の愛と裏切りの日々を紐解いてゆく……というお話。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年8月30日
『ジョーンの秘密』:お話は戦前1935年、スペイン内戦に次なる世界大戦の予感を英国市民が感じ取り始めた頃に遡る。ケンブリッジ大学の物理学部の冴えない女学生が、学内でユダヤ系亡命ロシア人で共産主義者のイケメンにオルグされて、共産党コミュニティに参加することから始まる。#fr20_n
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『ジョーンの秘密』:戦前……というか、戦間期の英国知識人層にソ連がいかに浸透していたかは、ジョン・ル・カレ辺りの一連の冷戦期スパイ小説の多くで言及されているが、そのごく初期である1930年代の大学キャンパスの情景を描く映画は珍しいので、まずそこが興味深いですね。#fr20_n
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『ジョーンの秘密』:ヒロインは当時まだまだ珍しかったケンブリッジ大学物理学部の女学生で、その縁で後に秘書として英国政府の核兵器開発に参加することになる。大学出でも女性は正規の研究員にはなれず、秘書や助手としてのみ雇われていた時代です。#fr20_n
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『ジョーンの秘密』:ちなみに自分の死んだ祖母も、似たようなキャリアパスで戦前東大医学部で助手を務めていたそうです。まあ、その祖母は自分が生まれる前に死んでるんで、祖父からそう聞いた、という話でしかありませんが。英国でも高学歴女性をどう扱っていいのか手探りだったのか。#fr20_n
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『ジョーンの秘密』:で、そのケンブリッジのキャンパスでは共産主義者が「映画の上映会をやるんで観に来ない?」とか言ってオルグしているんですね(^^;; 友人の女の子に誘われてそこに参加したら、亡命ユダヤ系ロシア人のイケメン青年がいて恋に落ちる。#fr20_n
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『ジョーンの秘密』:このイケメン青年がちょいちょいヒロインの前から消え(スパイなんで、本国に召喚されたり、任務で他所に行ったりする)、諦めて忘れた頃に現れる。「今更出てきて何よ!」と怒りつつ、イケメンなので甘い言葉に気を許しかけると、「機密情報をくれ」とか言い出すのね(爆 #fr20_n
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『ジョーンの秘密』:「ここでしか会えないから」とか言って女子トイレに潜みw、数年ぶりの再会に動揺するヒロインの隙をついてキスしながら「ソ連に情報を流してくれ」とか言い出すので、ヒロインにぶん殴られるという(爆 おう、殴れ殴れ!(^^;; #fr20_n
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『ジョーンの秘密』:いくらイケメンの元カレだからといって、ヒロインは機密情報の横流しは頑として拒絶し続けるんですが、ヒロシマの惨状を知って情報流出を決意する。英米の核兵器独占は、核の使用のハードルを下げる。ソ連にも原爆があることで、英米政府も核の使用を躊躇うだろう、と。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年8月30日
『ジョーンの秘密』:彼女はそういう信念に基づいてスパイ活動に従事してたわけだけど、この辺は難しいところで、彼女がスパイ活動をしていたこの時期には、スターリンのソ連の独裁国家としての邪悪性も知られていた。その独裁体制を維持することを手助けしたとも言えなくもないわけです。#fr20_n
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『ジョーンの秘密』:それ以前に、最初期の核拡散事例ではある。しかし、ソ連の原爆保有が遅れる間に、英米によってスエズや朝鮮半島で核がカジュアルに使用されていたら。その後になって、ソ連や東側諸国が核兵器を手に入れていれば、多分、人類はもっと気軽に核を使用してきていただろう。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年8月30日
『ジョーンの秘密』:ならば、彼女のような人々の存在が、世界と人類を熱核戦争の恐怖から守ったとも言えるのか。……いや、その結論もどうなんだ(^^;; まあ、世界のあらゆる出来事と同じように、二面性、多面性のある話で、簡単に答えの出ない話ではありますが。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年8月30日
『ジョーンの秘密』:その他、細かい点では、米国からの目線を気にしながら進められる、大戦中の英国やカナダにおける原爆開発の様子とか、冷戦も終わった頃になって半世紀前のスパイ活動を捜査するMI5の執念深さとか(結局、高齢を理由に起訴見送り)、色々、見所の多い映画ではありました。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年8月30日
『ジョーンの秘密』:若い女性の成長と恋という「女の半生」ものを縦軸に、歴史や国際情勢、政治性を練り込む「女スパイもの」は、まあ旨味があるから、そら皆やりたがるよね(^^;; 実際、撮ってみればどれも面白いし。ちょっとしたブーム感はありますが、その中でも佳作であったかと思います。#fr20_n
— 義忠@C98月曜 南ウ40「物語工房」 (@yoshitada_n) 2020年8月30日
■監督フィルモグラフィ:トレバー・ナン(1940年〜)