本日の映画『死刑にいたる病』@立川シネマシティ/CINEMA ONEに劇場入りしました。阿部サダオ&岡田健史主演、白石和彌監督のサイコサスペンス。24人殺害の猟奇殺人鬼が獄中から「最後のひとりは冤罪だ。無罪を証明してほしい」と知り合いの大学生に手紙を出し…というお話だそうですが、さて。#fr22_n pic.twitter.com/5wTVB8jFzP
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年5月6日
『死刑にいたる病』観終わりました。この映画、パブでは阿部サダヲの怪優ぶりが強調されるんだろうけど、実際に観ればそれに一歩も引かずに喰らいつく主人公の岡田健史にも戦慄させられる映画。松田優作の若い頃みたいな、鬱屈と暴力性を押さえ込む危うさが魅力的で、こんな若い子がいるのね。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年5月6日
『死刑にいたる病』:鬱屈した大学生活を送っていた筧井雅也(岡田健史)の下に、獄中から面会希望の手紙が届く。24人を拉致誘拐し、拷問死させて死刑が確定した榛村大和(阿部サダヲ)。雅也は中学生時代、彼の営むパン屋の常連で、親しくしていた時期があったのだ。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年5月8日
『死刑にいたる病』:刑務所で榛村と面会した雅也は、榛村のものとされている被害者の内、最後の女性は自分の手によるものではなく冤罪であると訴えられる。確かに調べてみると、その女性は榛村の他の犠牲者とは犯行手口が異なるようにも見える。事実であれば、別の殺人鬼がいることになる。#fr22_n
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『死刑にいたる病』:雅也は公判記録を調べ、榛村と犠牲者周辺の調査にのめり込んでゆくが……というお話。#fr22_n
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『死刑にいたる病』:白石和彌の監督デビュー作『凶悪』と構造は似ているんだけど、あちらは獄中の死刑囚のピエール瀧と対峙するのはこちらも怪優・山田孝之で、モンスターvsモンスターの怪獣大決戦の風格があり、観客もそのつもりで観に行くわけです。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年5月8日
『死刑にいたる病』:対して本作では獄中の猟奇殺人鬼役に阿部サダヲ! 観る前から怪演が期待できる本格派。でも今回のお話では、彼に対峙するのは若い大学生なわけで、そこにどんな玉をぶつけてくるか……というところで監督が連れてきたのがこの岡田健史くんだ、と。#fr22_n
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『死刑にいたる病』:今どきの若い男性俳優、それもそこそこのイケメン枠ともなると、きらきらと笑顔を振りまいたり、ちょっとばかし暗い表情したりの芝居の需要はあっても、ファーストルックで青春の鬱屈を拗らせていることがずどんと伝わってくるような芝居はあまり必要とされないですよね。#fr22_
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年5月8日
『死刑にいたる病』:青春とは、友達や恋人に囲まれてきらきらしているだけでなく、偏った価値観を拗らせて孤独を募らせてゆく青春もある。メジャーではあまりないけど、インディーズの文芸系ではなくはないかな。70年代くらいの邦画にはよくあったんですけどね。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年5月8日
『死刑にいたる病』:ただ暗いだけでなく、きっかけと目標がないから、鬱々と内圧だけが溜め込まれてゆく。そんな若者に「きっかけ」を与えるのが猟奇殺人鬼で、彼をメンターとして、若者に「方向づけ」が行われる。それによる変化もまた「成長」なのかどうか。#fr22_n
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『死刑にいたる病』:そういう青春の仄暗いあわい。あるいは、いつその内圧が弾け、「向こう側」に足を踏み入れるのか、踏みとどまるのか。ただ画面上に佇(たたず)むだけで、どちらに振れるか判らない緊張感を観客に与える役者なら若い頃の水谷豊とか松山ケンイチ辺りの名が浮かぶけど。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年5月8日
『死刑にいたる病』:これからは彼、岡田健史の名を挙げればいいことになります。特に終盤、阿部サダヲの影響で暴力に慣れ、自身の出生を巡る錯綜した状況にぐらぐらと揺るがされながら、終盤の面会室での一対一の対峙に挑む長丁場では、彼もまた演技モンスターであることを示される。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年5月8日
『死刑にいたる病』:ミステリーとして阿部サダヲの「悪」の底知れなさが明かされてゆく物語の秀逸さも魅力だけど、その「悪」を体現する阿部サダヲの芝居、それとがっぷり四つに組んで対峙する若き岡田健史の芝居対決で魅せる映画です。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年5月8日
『死刑にいたる病』:ちなみにこの岡田健史くん、高校球児として3年の夏まで勤め上げてから始めた高校演劇で、いきなり全国大会に進出して注目を浴び、スカウト後、映画やドラマで引っ張りだこの中、今月事務所を辞めてファンは気を揉んでるという……お前が映画になれ(^^;; #fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年5月8日
『死刑にいたる病』:それ以外にもえーっと驚くようなキャスティングも楽しい(^^)。えー、あれ、岩田剛典だったのー、的な使い方してるし。まあ、拷問とか遺体損壊とかの残虐描写も激しいので、そこはあらかじめ覚悟が必要ですが、邦画ミステリーとして秀作ですので、是非。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年5月8日
■監督フィルモグラフィ:白石和彌(1974年~)
Netflix | ひとよ
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