『冬薔薇(ふゆそうび)』@新宿ピカデリー(22/06/03(fri)鑑賞)
本日の映画『冬薔薇(ふゆそうび)』@新宿ピカデリーに劇場入りしました。伊藤健太郎主演、阪本順治監督。人気絶頂の最中に轢き逃げ事件で転落した伊藤健太郎の復帰作。若手ながら演技力に定評もあった彼でしたが、自身の境遇とも重なるようなお話をどう演じてくれるのか、ですかね。#fr22_n pic.twitter.com/67Kv8Kdswy
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月3日
『冬薔薇(ふゆそうび)』観終わりました。いつも自分のことでいっぱいいっぱいで、底が浅い。それで友だちや仲間関係が長続きしない……ということに、本人自身、ぼちぼち気付きつつある不良少年のお話。いや、自覚がある分、抜け出し方が判らないのは余計に辛いよね、というな。うーむ。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月3日
『冬薔薇(ふゆそうび)』:家族経営の砂利運搬船船長・渡口義一(小林薫)の息子・淳(伊藤健太郎)は、入学した専門学校にも通わず、不良仲間と連んで過ごす毎日だったが、その仲間たちからも喧嘩の怪我で入院したことをきっかけに縁を切られる。それでもその場の口先だけで日々を凌いでゆく。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月5日
『冬薔薇(ふゆそうび)』:しかし、そんな己の身勝手で浅い言動が周囲の人々を傷つけ、そのせいで人間関係が続かないことに、本人自身も薄々気づきつつあった。一方、苦しむ息子の姿を知りながら、義一もどんな言葉をかければいいか判らず、距離を縮められずにいた。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月5日
『冬薔薇(ふゆそうび)』:その内に、不良仲間のひとりが行きずりの暴漢に襲われ、彼らはその報復のために捜索に躍起になる。やがて彼らが見つけた暴漢の正体は、意外にも淳の身近な人物だった……というお話。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月5日
『冬薔薇(ふゆそうび)』:伊藤健太郎演じる淳は、基本的にいっぱいいっぱいなので、相手の事情やそれを聞いてどう思うかより、自分の身勝手な都合をぶつけてしまい、呆れられて周囲から人がいなくなる。まあダメな子です。それも薄々、自分で自分の悪いとこに気づきつつある。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月5日
『冬薔薇(ふゆそうび)』:そこには気づいてきたんだけど、いっぱいいっぱいな部分も変わらないので、どうしたらいいか判らないままふらついている。まあ、よく見れば、まったく人がいないわけではなく、お父さんと一緒に船に乗ってる船員の石橋蓮司らのお爺ちゃんズとかもいるんだけど。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月5日
『冬薔薇(ふゆそうび)』:いかんせん、同年代にメンターがいない。不良仲間のリーダーも本質的には主人公と同じタイプのろくでなしだし、まともな勤め人(のように見える)従兄弟も「アレ」だったわけで、結局いっぱいいっぱいなのは彼だけではなくてどいつもこいつも役に立たない…(-o-;; #fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月5日
『冬薔薇(ふゆそうび)』:そんなわけでお父さんとの関係性が、唯一の救いというか、そこに何か光明があるや否や。ただまあ、お父さんだってずっといっぱいいっぱいで、船の経営が曲がり角に来る中で、ようやくそこに気づき始めているという意味では、息子と一緒なのよね。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月5日
『冬薔薇(ふゆそうび)』:残念ながらジャンル映画的なカタルシスを求めるお話ではなく、そうやって誰もがいっぱいいっぱいに生きている時代の中で、どうやって「大人」になってゆけばいいのか探る映画です。お父さん目線では、息子にその道筋をどうやって示せばいいのか、というか。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月5日
『冬薔薇(ふゆそうび)』:主演の伊藤健太郎は、ダメな子でありつつ、彼を見捨てた人でさえ彼のその後が気になるような、本当に微妙な匙加減の芝居を見事に演じていて、やっぱり上手い俳優さんですね。まあ、この映画の成り立ち自体が、彼自身の境遇と重ね合わせたものですが。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月5日
『冬薔薇(ふゆそうび)』:先の『トップガン マーヴェリック』とトム・クルーズの関係性のように、実写映画の強みは、作品本体の物語(ナラティブ)に実在する役者の物語(ナラティブ)を重ねて、映画の物語(ナラティブ)が強化されるという機能にある限り、完全にCGに置き換わることはありません。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月5日
『冬薔薇(ふゆそうび)』:アニメでそれを担保するのは、声優や監督、キャラデザインなどになるのだろうけど、物語(ナラティブ)の密度という点では、やはり実写映画の方に一日の長がある。俳優・伊藤健太郎の復帰をベテラン勢が全力で支えるようなこの映画を観て、そんなことを思いました。#fr22_n
— 義忠@C99金曜 東ウ28「物語工房」 (@yoshitada_n) 2022年6月5日
■監督フィルモグラフィ:阪本順治(1957年~)
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