『ザ・タワー 超高層ビル大火災』@シネマート新宿(13/8/25(mon)鑑賞)
韓国映画『ザ・タワー 超高層ビル大火災』劇場入りしました。言われてみれば、近ごろちょっとご無沙汰の火災パニックものです。では携帯の電源を切りますね。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2013年8月26日
『ザ・タワー 超高層ビル大火災』観終わりました。いやぁ、凄かった! もぅ、何が凄いって、キャラ配置からストーリー展開、カット割にSEの入り方まで。一切、無駄もなければ不足もない。最後のワンカットまで、きっちり映像メソッドの基礎の積み上げですよ。毛筋一本の隙もない。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2013年8月26日
『ザ・タワー 超高層ビル大火災』:もう本当、火災パニックものの教科書通りというか、今後はこの作品を教科書にしなきゃならんレベルです。『ガッチャマン』とか観た後に、お隣の国のこうした「大人の仕事」を見せつけられるとなぁ。途方に暮れちゃいますよ、本当。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2013年8月26日
『ザ・タワー 超高層ビル大火災』:ざっと粗筋に触れておくと、ソウルに建築された超高層ツインタワービルで、クリスマスイブに催されたオープニングセレモニー。人工雪を降らすために駆り出されたヘリがビルの中腹に激突! 居合わせた人々の悲喜こもごもの人生を呑み込んで、そして始まる地獄絵図…
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2013年8月26日
『ザ・タワー 超高層ビル大火災』:まずやっぱりキャラ配置が、きちんと基本を押さえててね。中心になるのがビルの設備や構造に精通した保安主任と消防隊の渋いベテラン隊長。一応、民間人である保安主任を最後まで話に絡ませるのに、幼い娘と想い人の女性を配置してるわけです。上手いなぁ、この辺。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2013年8月26日
『ザ・タワー 超高層ビル大火災』:その二人を中心に、いわゆるグランドホテル形式で、金持ちから貧乏人まで、「この手のパニックものなら絶対居るよね」というキャラをちゃんと全部網羅して、見せ場も振ってある。そつがなさすぎて、嫌らしいわ、まったく。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2013年8月26日
『ザ・タワー 超高層ビル大火災』:演出も嫌らしいんだ、これが。開始10分で火災発生──でもこれはボヤ。ほっとするものの、原因を調査すると後に惨劇を招きそうなネタが振られるも、目先の忙しさにさらっと流されるわけですよ。畜生、ど定番のお約束じゃねぇか!
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2013年8月26日
『ザ・タワー 超高層ビル大火災』:こういうお約束を、積み上げて、積み上げて、最後のワンカットまで積み上げて出来てるのがこの映画です。作家性はほとんど関係ないです。というか、この密度で基本を積み上げた執念こそが、この映画の「作家性」か。しかし、ここまでやるのか、韓国映画界。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2013年8月26日
『ザ・タワー 超高層ビル大火災』:正直、この映画を成立させているものの延長線上に『ガッチャマン』はない。監督がおかしな演出プランを思いついても、「システム」がそれを排除する。でも、同時に『風立ちぬ』もないと思う。あれはだって、作家性の塊だもの。それが、いいのか悪いのか。ううむ。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2013年8月26日
『ザ・タワー 超高層ビル大火災』:例えば、今、韓国のドラマ界は日本のドラマやコミックスを原作とした作品が増えていると聞く。それはまぁ、放映ペースが日本より早すぎて、作品の消耗が早いという面もあるんだろうけど、作品を作家性よりも工業製品みたいに扱い過ぎている反動なんじゃなかろうか。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2013年8月26日
『ザ・タワー 超高層ビル大火災』:でも、予算の少なさとか、演出メソッドの体系化を疎かにしてきた日本が、作家性に依存して狭い人間関係を描く映画ばかりになってるのも、またどうなんだろうと思う。それが非常に繊細な、ガラス細工のような美しい作品を産むことにも繋がっているとしても。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2013年8月26日
『ザ・タワー 超高層ビル大火災』:はっきりしているのは、この映画を観る限り、日本映画と韓国映画ははっきりと違う道を歩み始めているということ。互いに刺激を受け合うことはあっても、もう交わることはない気がする。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2013年8月26日
『ザ・タワー 超高層ビル大火災』:まぁ、日本映画界は、金がある時にそういう「システム」を作れなかったんだから、しょうがないよな。そうした「有り得たかもしれない日本映画の可能性」を見せつけられたようで、そういった意味でも観終わって複雑な想いに駆られました。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2013年8月26日
『ザ・タワー 超高層ビル大火災』:そんなわけで、おっそろしく完成度の高い火災パニック・ムービーです。上映館は少ないけど、機会のある方は是非劇場でご覧ください。BD(で出るのかDVDオンリーか知らんが)絶対買うぞ。これは何度も観て、勉強しないと。うん。
— 義忠@夏コミ申込中「物語工房」 (@yoshitada_n) 2013年8月26日