積読日記

新旧東西マイナー/メジャーの区別のない映画レビューと同人小説のブログ

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ご報告と訃報と

 今週は予告なくお休みをいただき、申し訳ありませんでした。
 仕事が忙しかったのと、体調を崩したこともあり、勝手ながらお休みをいただきました。
 
 さて、その間に夏の大祭の当選が判明しましたのでご報告いたします。
 
 8/17(日) 西地区 "る" ブロック 01a:「物語工房」
 
 新刊は……まぁ、ちょっと無理そうですけど、せっかくのお祭りですからね。
 何かいい企画があれば、出してみようかしらん。
 
 で、その一方で、昨日は訃報の相次ぐ一日でした。
 まず「大元帥」こと野田昌宏さんが亡くなられました。

 自分はSFプロパーの人ではないのですけど、小説や物語の作り方の格好のテキストとして『スペース・オペラの書き方―宇宙SF冒険大活劇への試み (ハヤカワ文庫JA)』をボロボロになるまで繰り返し読んだ記憶があります。
 創作を志す者にとって、この本は今でも充分以上に通用する一冊です。
 
 それともうひとり、コバルト文庫で一世を風靡した氷室冴子さんもお亡くなりになっています。
 こちらについては、追悼の意を込めて最後の長編『銀の海 金の大地』のレビューをお送りします。

氷室冴子『銀の海 金の大地』全11巻

銀の海 金の大地〈2〉 (コバルト文庫) 銀の海 金の大地〈3〉 (コバルト文庫) 銀の海 金の大地〈4〉 (コバルト文庫) 銀の海 金の大地〈5〉 (コバルト文庫) 銀の海 金の大地〈6〉 (コバルト文庫) 銀の海 金の大地〈7〉 (コバルト文庫) 銀の海金の大地〈8〉 (コバルト文庫) 銀の海 金の大地〈9〉 (コバルト文庫) 銀の海 金の大地〈10〉 (コバルト文庫) 銀の海 金の大地〈11〉 (コバルト文庫)
 氷室冴子の代表作はと訊かれれば、世間一般には『なんて素敵にジャパネスク (コバルト文庫)』だったり、『海がきこえる (徳間文庫)』だったり、あるいは『なぎさボーイ (集英社文庫―コバルト・シリーズ)』『多恵子ガール (集英社文庫―コバルト・シリーズ)』辺りだったりするのだろう。個人的には、いきなり弟に彼女を寝取られるという身も蓋もない状況からスタートする『夏のディーン 冬のナタリー』での、青春の残酷さを情け容赦なく抉るあのハードボイルドな恋愛感も大好きだったりするのだが、冒険小説読みとしてはやはり最後の長編であるこの『銀の海 金の大地』を推さなくてはならないだろう。
 いやぁ、最後の巻が出て、もう12年ですよ。それ以来、コバルトからは再版以外の本は出ていないから、「第一部完」とされたこの11巻で永遠に完結してしまったことになる。
「古代転生ファンタジー」って、結局、転生するとこまでたどり着かなかったじゃん。氷室センセのウソつき(泣)。

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