クッキング・ライフ
毎年この時期から春までは税金の支払いやら、部屋代の更新やら何やらが立て込んで、諸々財政状況が厳しいこともあり、自炊することが増えてます。
と言っても、あんまり手のかかる料理はやれないので、切る、炒める、煮るの大雑把な男の料理ですけど。
カレーとかシチューとかを土日の間にまとめて調理をしておいて、タッパに小分けして、冷凍庫に。喰べる時はそこから出してレンジで温めるだけ。
ついでにお昼もお弁当を作り始めてまして、こっちも酢豚とかまとめて作っておいてタッパに小分けして冷凍。朝、レンジで温めて、お弁当箱に詰めるだけ。こうしておけば、忙しい朝もあんまり時間を掛けずにそこそこ見栄えのするお弁当が作れます。
ああ、文明って素晴らしい。タッパと冷凍庫と電子レンジの組み合わせは無敵だ。
こうなるともっと欲が出て、フードプロセッサとか生ゴミ処理機とか、調理支援の家電製品が欲しくなりますな。
ブラウン ハンドブレンダー マルチクイック プロフェッショナル MR5550MFP
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義忠『棺のクロエ1.5 0〔lav〕』第5&6回:まえがき
連載第3回目。
フェリア王女とカオ皇子の婚約が成立するまでのお話。
で、またしても解説のパートがあるんですけど……。
う〜ん、でも両国関係の事情とかちゃんと書いておかないと、なんで二人が意に沿わない婚約をしなくてはならないのか、よく判らなくなってしまうし。
書き方をもっと柔らかく──って、国際貿易とか国際政治の基本設定なんか、どう柔らかく書けっちゅーねん!
……すみません。たぶん、次の作品もこんな感じです。<開き直り。
邪魔くさいと思う人は、飛ばして読んでください。
それでも大雑把な話の流れは通じるような書き方はしてるつもりなんですけどね。
田中芳樹の『銀英伝』なんかでキャラ萌に走ってる人とか、必ずしも政治や歴史関連の蘊蓄を全部読み込んでるとも限りませんし、そういうのもアリだと思うんですけど、どうでしょうか。
次回はテレサがフェリアの本当の気持ちを問いに研究室まで訪ねてくるエピソード、その前篇です。
乞うご期待。
義忠『棺のクロエ1.5 0〔lav〕』第5回
0-5
「いかがでしたか?」
ホテルに戻り、夕食を済ませてふたりっきりになった頃合いを見計らって、テレサが訊ねてきた。
予想通りの質問とタイミングに、フェリアは鏡台の前で髪を梳くブラシをテレサにゆだねながら、あらかじめ想定済みの回答を口にした。
「学校のこと? 学校なら、設備も充実してたし、教授や講師も優秀そうで、面白そうな研究もいろいろやってるみたいだし、まぁ、悪くはないんじゃないかしら」
「勿論、そっちの方ではありません」
ダメか。
「……いや、あれはダメね。婚約者云々という以前に、社会人として残念な面が多すぎます」
「学者というのは、得てしてそんなものですよ」
「だいたい、本人も結婚したがってる風じゃなかったし」
「当事者の意志はこの際、あまり関係ありません」
ばっさりとテレサが言い放つ。
「……いや、私も当事者なんだけど?」
「お二人には我が〈王国〉と〈帝国〉の置かれた今の状況を、しっかりとご理解いただく必要があります」
義忠『棺のクロエ1.5 0〔lav〕』第6回
0-6
「……で?」
「どうしても嫌なら、別の相手を用意すると」
「はぁ」
「四三歳の第8皇子か、十二歳になったばかりの皇帝のお孫さんのどちらかを選べと言われました」
「それはまた大変ですねぇ」
目の前で大平楽な物言いを口にするカオに、フェリアは鋭く噛みついた。
「貴方だって当事者なんですよ!?」
「判ってますよ」カオは欠伸を噛み殺しながら言った。
「こっちもあの後、帝室官房の役人がここに乗り込んできて、朝まで説教喰らってましたから。ったく、こっちは三日寝てないってのに──あれ? 昨晩含めて四日だったっけか……」
指折り数えるうちに面倒になったのか、天を仰ぎ──そのままいびきを立てはじめる。